ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

田島ダム

2024-05-06 08:00:00 | 福島県
2016年5月28日 田島ダム
2024年4月13日
 
田島ダムは福島県南会津郡南会津町高野の阿賀野川水系高野川にある福島県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国土交通省)の小規模ダム事業である生活貯水池事業の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、高野川の洪水調節(最大毎秒35立米の洪水カット)、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、旧田島町への上水道用水の供給を目的として1998年(平成10年)に竣工しました。
田島ダムには2016年(平成28年)5月に初訪、2024年(令和6年)4月に再訪しました。
掲載する写真はすべて再訪時のものです。
 
会津田島市街から国道400号を北上すると右手に田島ダムが見えてきます。 
まずはダム下へ。
堤高36メートルに対し堤頂長200メートルの横長堤体。
洪水吐は堤体左岸側に寄っています。
ダム下は公園として整備され遊歩道や東屋が設けられています。


減勢工から
洪水吐はクレスト・オリフィスともに自由調節のゲートレス
融雪期ということでオリフィスから越流しています。

 
右手は放流設備
左手に監査廊入り口があり、堤体に直接触れることができます。
ダム下公園から右岸ダムサイトまで遊歩道が続いており今回は歩いて天端へ向かいました。


右岸ダムサイトから


ダムの説明板


天端は車両通行可能。


上流面
建屋は選択取水設備機械室。


右岸の舟鼻湖の石碑。


その舟鼻湖は総貯水容量52万3000立米
奥に貯砂ダムがあり、その先を国道400号線が跨ぎます。


貯砂ダムをズームアップ
湖岸には桜が植えられており、花の季節はもっと艶やかな眺めになるんでしょう。


天端から減勢工を見下ろします。
オリフィスの放流とは別に放流設備から河川維持放流が行われています。


生活貯水池ダムではおなじみ、ダムのすぐ下流に田島浄水場があります。
日量1500立米を浄水します。


左岸から上流面
建屋はエンジの早稲田カラーで統一
対岸は管理事務所ですが、職員は巡回のみで平時は常駐はありません。


上流の国道400号浅市大橋から遠望

(追記)
田島ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

3008 田島ダム(0407)
福島県南会津郡南会津町高野
阿賀野川水系高野川
FNW
36メートル
200メートル
523千㎥/451千㎥
福島県土木部
1998年
◎治水協定が締結されたダム