新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月21日 その2 アフガニスタンがタリバーンに制圧された

2021-08-21 09:14:12 | コラム
「イスラム教とは何か」をあらためて考えさせられた:

などとは言ったが正直に言えば、イスラム教やイスラム原理主義などについては確固たる知識も何もないのだ。ただただ報道で「イスラム原理主義に立脚したタリバーンがアメリカのバイデン大統領が軍の撤退を開始したと同時に侵攻を開始して、瞬く間に首都のカブールまで占拠した」と知ったまでだ。そのイスラム原理主義者たちの非道振りと、そこから逃れようとする市民たちが離陸しようとするアメリカ軍機に群がって死者まで出たとの報道に「タリバーン」なるものがどれほど無慈悲であり嫌われているかを窺い知っている次第だ。

私がアフガニスタン(Afghanistan)の存在を知ったのは「この國が1979年からソ連に攻め込まれ、そのソ連が1989年に諦めて撤退したほど容易ならざる存在だ」と認識できた辺りから始まった。だが、余りにも私の日常生活とは縁遠い出来事だったので、その後に発生していた何件かのテロ事件で「イスラム原理主義者とは極めて危険な存在だ」との認識も出来てきていた。9.11などはその筆頭だっただろうし、ウサマビンラーデインなどは怖いとは解ってきたが、我々の日常と何処まで結びつくのか等々は、未だ余所事かのような空気もあったと思う。

COVID-19の異様な感染拡大も我が国と我々にとっては看過できない重大事であるとは十二分に認識できているが、この際「自国を如何に防衛するか」という問題と直結している「アメリカ軍が撤退すればどうなってしまうのか」という我が国の安全保障問題というか対策の在り方を考え直すべき材料のような「アフガニスタン問題」を考えて見ようと、少しばかり調べてみた。するとどうだろう、そこに現れてきたのは、またしても英語の解釈とカタカナ表記に関連する点が出てきてしまった。順序不同で採り上げてみよう。

アフガン:
これはマスコミ報道では「アフガニスタン」を表しているようだし、このワープロソフトでは「略語」と指摘される。しかもAfghanという単語はジーニアス英和では「アフガニスタン人」と「アフガニスタン語」と「毛編みのかけ布団」を表す名詞か形容詞であり、国名であるとは出ていなかったのだった。Oxfordにも「国名の略語」は載っていない。私の解釈は「例によってマスメディアが長い国名を縮小しただけのこと」となる。でも、この略語は誤解を生じるのではないのかな。なお、余談だが、アフガン国の原語は「パシュトウー語」であるようだ。

イスラム原理主義:
私がここにこの主義の内容を具体的に解説をする必要はないと思う。何気なく英語ではどうなっているかを調べてみた。それはIslamic Fundamentalismとなっていて、Wikipediaでは「イスラム根本主義と表記する方が適切」のような記述があった。Fundamentalismをジーニアス英和で見ると、なるほど「時に根本(原理)主義、(天地創造など聖書初期の記述を全て事実だとする20世紀の米国新教運動)」とあった。タリバーンの振る舞いを見せられると、根本主義の方が現実に近いように思えてくる。

タリバーン:
英語の表記はTalibanで、報道されているように、そもそもは「神学生たち」のことで、イスラム教の神学生たちの集合体だったようだ。それも兎も角、ジーニアス英和の発音記号は「タリバーン」のようであるから見出しはそれに従った。それが、我が国では「タリバーン」と「タリバン」の何れかで表記されているようだった。私から見れば英和辞書ではこうなっていたと言うだけで、カタカナ語の問題とは思ってはいない。

安全保障上の問題:
ジャーナリストと有識者の中には、アメリカは「アフガニスタンの政府を守るためにアメリカ軍の兵士からこれ以上の犠牲者を出さないとの決意を表明したのだから、尖閣諸島には安保条約は適用されると言われているが、いざ中国が攻め込んできた場合にはアメリカ軍ではなく我が国が防衛に当たらねばならないと覚悟することということを、アフガニスタン徹底が示したと自覚すべし」だとの論調が出ている。尤もだなという気がする。話はこっちに来てしまった。



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