新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

パリでは我が国は団体競技では振るわない

2024-08-03 08:08:29 | コラム
男子のバスケットボールもサッカーも:

昨2日の午後は何となく疲労感というか体が思うように動かないので、てっきり室内にいても熱中症にでもやられたのかとソファーに寝転がっていた。そこに、テレビの音声が「ブラジルとのバスケットボールの試合が始まる」というので「これは見逃せない」と何とか起き上がった。我が方がランキング27位でブラジルが12位だったとは気が付かずに。

その時点まででは、我が国の代表選手たちは男子の体操や柔道を始めとして、多くの個人種目でメダルとやらを獲得しているのは素晴らしいと思ってみてきたが、何故か「和を以て貴しと為す」我が国では「皆で一丸となって当たる」団体競技では期待通りの結果が出て来ないのである。「和」の集団の力が「個の力」の集団である諸外国の選手たちには及ばないのか。

ホーバス監督の指揮の下に実力が目覚ましく向上して飛躍が期待されていたバスケットボールも、あのフランス戦での無念の敗戦の後だっただけに奮起を期待して見守った。

正直なところを言えば、前半の半ばで「この成り行きでは、もしかするとブラジルの100点ゲームになりはしないか」と閃いて、結果としてはその通りであり、18点差での敗戦になってしまった。何とも残念無念の終わり方だった。

これほど点を取られて負けてしまったことの原因が多々あるので取り上げておこう。先ずは「身体能力の差」があったと思う。そこには身長の差も入ってくるだろう。次に目立った事は「フリーになって3ポイントシュートを狙える形を、いとも易々と作り上げていたこと」を挙げたい。しかも、その確実性の比率は知らないが「ここぞ」という場面で確実に決めてきていた。一体何本取られたかと思うほど成功させられたのが痛かった。

我が方も決して手をこまねいていた訳ではなく、ホーキンソンは大活躍だったし、河村もその特徴であるスピードを活かして得点をしてきたが、折角良い形が出来てもシュートを決め切れていなかった辺りが、もう一歩だけ及ばなかった最大の原因ではなかったか。また、ブラジルのフリーで3ポイントを打たせなかったディフェンス力の強さが、18点もの差になってしまったのだと思っている。3戦全敗でのグループリーグ敗退は残念だが、彼等の善戦健闘を讃えておきたい。

男子のサッカーもオーバーエージの助け無しに全勝・失点無しで勝ち上がっていったので期待していた。だが、報道ではスペインに3対0で敗退となったと知った。そこにはVARで1mmのオフサイドが確認されて、細谷の得点が取り消されたとの報道があった。「そういう時代になったのか。反則に取られた方の無念さは計り知れないのだろう」と感じた。それまでも「実力の差」と言えるのだろうか。

一方、先ほどアメリカにセットカウント1対3で破れはしたが、何とか準々決勝に上がれたバレーボールも見ることが出来た。我が代表は世界のランキングが第2位に上がっていたので、大いに期待されていたがそこまでが1勝1敗で脱落の瀬戸際だった。アメリカは6位に沈んでいたので勝機はあるかに見えていた。素人目には、結果を見れば体格差と身体能力の差が決め手になったとしか思えない負け方だった。

石川、高橋藍、西田等々の個人の力量は優れていたと見えていたが、アメリカの高い身長を活かしたブロックの力にやられてしまった気がする。グループリーグ3位でも上に上がれたので、そこではランキング2位の実力を発揮してくれると期待しよう。

試合とは関係ない事だが、アナウンサーが「ワンタッチはありません」と叫ぶのが不思議でならない。あれは「ノータッチです」ではなかろうか。それとも世界バレーボール連盟(FIVB)がそのように言いなさいとでも決めてあるのだろうか。

話題が逸れてしまったが、陸上競技のトラック種目が始まって女子の5,000mで田中希実がまさかの予選敗退だったそうだ。また、先ほど男子の10,000mを一寸見たが、20数名の先頭集団の半数以上がアフリカ勢だったのが印象的だった。彼等のこの種の競技での身体能力の高さをこれでもかというほど見せつけられた。ウガンダのジョシュア・チェプテゲイが26分43秒14のオリンピック新記録を18秒更新し優勝。我が国の葛西が20位、太田が24位だったが、私には周回遅れかに見えた。

陸上競技ではフィールド種目にはやり投げの世界最高水準にある北口榛花さんには優勝が期待できることでもあり、団体競技の無念さを晴らしてくれる事を願っている。ここから先も興味を持ってみていこうかと思っている。


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