新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

上手なプリゼンテーション

2017-05-19 08:01:41 | コラム
プリゼンテーションで聴衆の集中力を切らさないようにする方法:

ユーモアの感覚は必要でしょう。以下は昨日の補足です。出来る限りこれと思った場所で思い付きの冗談を入れるか、予め用意して”narrative”の中に赤字ででも書き込んでおく手もあります。但し、日本人だけへのプリゼンテーションでは冗句は不謹慎と取られる危険性があるので要注意です。集中力を切らさないどころか「何と下品な」とそこから先を聞いて貰えなくなる危険性もあります。

W社ジャパンの副社長だった某氏は練達熟練の語り手でしたから(因みに、落語の名取りでもあったそうで)導入部で「えっつ、今日は一体全体何の説明だったのか」と思わせるような関係があるようでないないような面白い挿話から語り始めて聴衆の関心を惹き付ける上手さがありました。これは予め準備しておくのではなく、その場の雰囲気から判断するようでした。

1974年4月にフロリダで開催されたM社パルプ事業部門の大規模で全世界に駐在する部員と販売代理店の代表者を集めた際の部会では、本部長の開会の辞は実に気の利いた猥談から入り、皆を「???」とさせましたが、それと解ってからは拍手喝采で固かった雰囲気が一気に変わりました。そして本部長は「これから1週間皆で楽しくやろう」と締めました。アメリカ人の”sense of humor”には勝てないと知りました。

私は我が国内でのプリゼンテーションではここまでやるべきではないと思いますが、聴衆の集中力を切らさずに聞いて頂ける方法を常に心がけておく必要はあるともいます。



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