新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月10日 その2 BNP(brain natriuretic peptide)

2016-02-10 15:27:27 | コラム
BNP検査をやってみよう:

「頂門の一針」の第3925号に石岡荘十氏が掲題のように呼びかけておられ、その文中に

<BNPは「脳性ナトリウム利尿ペプチド」のこと。心臓に負担がかかると心臓の、主として心室から、一部は心房から血液に分泌されるホルモンの一 種である。

血液検査で心臓にかかると交感神経を抑制したり、心臓が肥大する異常事 態を防いだりする働きがある。(中略)100を超えると「専門医の診察が必要ですよ」という危険信号だ。200を超えると治療が必要、500以上では重症心不全と判定される。待ったなしである。>

と解説しておられる。因みに、基準値は「0~18.4 pg/ml」と検査表に表示されている。

何を隠そう、私は2015年に敢えて「不運な食中毒が原因で」と泣き言を言うが、2014年12月30日に三度目の心筋梗塞を発症したために、1月14日に一度は退院した後で1月18日に心不全で入院する事態となった。退院出来たのが2月11日だった。

その入院中には既にリハビリテーション課でストレッチとエアロバイクを漕ぐ運動を開始していた。その頃のBNPの数値は何と1300だったのだ。この数字が如何に重症であるかは自分では全く解っていなかった。だが、リハビリを担当された理学療法士が「こんな患者さんにリハビリの運動をさせて良いのでしょうか」と病棟の主治医に照会したほどだった。

そして、退院後に皮膚科の外来に定期検診で行った際にお馴染みになっていた医師に「車椅子でなくて歩いて診察室に入ってきたとは」と驚かれてしまった。先生はカルテで私のBNPの値を見ておられたのだった。これでは確かに歩いてきたのはおかしいのだと私でも解る。だが、当人は何の苦痛もなく、退院後も外来で続けてきたりなビリでも心電図も正常だったし、血圧も心拍数も安定していた。療法士からは「数値が安定しているのは薬でコントロールされているから」と説明された。

その後、毎月の定期検査と検診の度にBNPの数値を告知されているが、昨年の10月には一旦133まで下がり「結構なこと」ではあったが、11月には482と悪化し主治医である循環器科の医長先生には「心不全か慢性化している」と診断された。今年の1月には何と714と数値はさらに悪化している。だが、先生には「ストーイックに食事療法等を続けているので、昼間は兎も角夜間の外出等は自主判断で実行しても良いし、リハビリ課で行っていた程度ならばジムに通っても良い」と許可を得ているし、理学療法士からも大丈夫だろうと言われている。

ここまでは決して油断しているとか自己過信して言っていることではない。自分でも毎日が目に見えぬというか何時襲ってくるかも知れない「これで終わりか」となるかも知れない発作の恐怖と戦っているのだ。何が良くて普通の生活を取り戻しつつあるのか、これから先には何に気をつけていかなければならないのかを模索する生活なのだ。食欲は普通にあるし、毎回の血液検査でも腎臓が弱ったという値が出ている他は血圧も心拍数も血糖値も安定し、心電図も正常だし、気になっていたPSAまでが好転している状態だ。

何れにせよ、これから先も生きながらえるために心がけていることは「無理をしない」というか何十年も前のように「限界に挑戦するような所業は絶対に慎むべし」なのだ。だが、最大の問題点は今では年齢的にも完全に未知の世界に足を踏み入れているので、「何が無理で、何処までが限界なのか」が解らないことだろう。一つの絶対的な基準は「主治医の指示通りにすること」だろう。

自民党の議員の質とマイナス金利

2016-02-10 07:52:09 | コラム
清原とベッキー以外の話題:

SMAP騒動が終わったかと思えば、マスコミは連日連夜清原とベッキーの話題で勝手に騒いでいる。このどうでも良いような話題だけかと思えば、週刊文春は今度は「育休」を取ると言い出した宮崎なる代議士の不倫騒動を持ち出した。自民党にはそれ以前に武藤という怪しげな議員のおかしな行為も取り上げられた。安倍政権は大方の期待に応えて我が国をあるべき姿と形に持って行ってると私は信じている。

そこには野党を圧する議員の数があるのだが、その中にはこの両名のような隙だらけの者もいるのだ。安倍総理総裁も谷垣幹事長も菅官房長官も十分に党内と閣内の規律に注意して引き締められ、野党やマスコミに付け入られることがないよう、国民の信頼を裏切ることがないように国政と党を運営して貰いたいものだ。

そこで「マイナス金利」という大きな話題が持ち上がった。そして長期金利もマイナスになるとの事態が発生したとマスコミは大騒ぎである。昨日のPrime Newsに登場したニッセイ総研だったかの専門家は「一般人には大きな影響を及ぼす性質ではない」と語っていたし、私もそういうものだと見当を付けていたし、そもそもマイナス金利で損害を被るような投資も何もないので、対岸の火事だと思うようにしていた。

だが、このゲストはわずかな時間の間に二度「世界と我が国の景気が思わしくないので」という事から入って解説した。即ち、好ましからぬ事態に言及したのだった。当方は以前から「我が国の景気は決して回復しておらず、デフレ状態から脱却し切れていないのが実感だ」と悲観論を唱えてきたので、妙なところでその感覚を裏付けるようなことを聞かされて実は少々落胆させられていた。

それというのも、日銀と言うべきか黒田総裁のとするか、マイナス金利政策を支持された4人の理事の方々はマイナス金利政策で市中銀行が貸し出しを増やすことを狙っておられたと報じられているし、私もそう考えての施策だと認識していた。だが、これも長い間唱えていたことで、我が国の産業界は(何も紙パだけに限ったことではないが)過剰乃至は過剰気味な設備を抱え、伸びない内需に悩んでいる状態だ。

故に、到底新規の設備投資どころではないし、投資してもせいぜい設備の近代化または合理化で大規模にはなるまいと思っていた。それだけではなく、大手企業は十分すぎる内部留保もあると伝えられている状態であれば資金需要も乏しく、日銀の狙い通りになるのかは極めて疑問だと思っていた。

では、円安を活かして輸出に励むかとなるが、そこにも前述のニッセイの研究員も指摘した通りに肝心要の輸出見込み先の諸国も景気回復未だしの状態から脱出し切れていないのだ。ここから先は日銀の政策だけの問題ではなく、政府全体が真剣且つ懸命に取り組んで頂きたい重大な景気刺激策如何にかかってくると思っている。誰か専門家が指摘したことだが「今や世界の景気は我が国一国の政策や努力で動かせる状態にはない」という極めて困難且つ深刻な事態にあると思っている。