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新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月2日 その2 本日も川柳

2025-08-02 07:58:37 | コラム
「辞めろ」と言うから、辞めないのでは:

「辞めろとか 辞めさせろとか言う 玉なのか」

ここでは「玉」を使ってみた次第。連鎖反応が生じているかのよう、誰のことを取り上げたかお分かり願えただろうか

アメリカ合衆国トランプ大統領のtariff作戦の考察

2025-08-02 07:46:49 | コラム
ここから先には更なる難関が待ち受けている:

トランプ大統領とベセント・ラトニックの両長官とグリアUSTR代表は、どのような手法で8月7日からの実行段階に入っていく計画なのだろうか。アメリカの輸入業者や消費者は心からtariff作戦を歓迎しているのだろうか。

誤解されやすい報道の仕方:
宜しくないと言いたい。彼等は当たり前のように「日本とは15%で合意」と言って報じているが、私は「アメリカ大統領は日本からアメリカに輸出する貨物について、15%の関税はアメリカ側で輸入する企業・業者が負担するものであり、その支払い先はアメリカ政府(例えばU.S. Customs and Border Protection=税関・国境取締局)である」と言うように明記した方が良いと思う。

実際に「日本の輸出企業がアメリカ政府に納付する」と理解している人に、何回か出会った経験があった。また、前任期中のトランプ大統領と当時のスパイさー報道官は「多額の税金が国庫に入ってきている」と我が事のように喜んでいた。関税についての完全な誤解である。

合意文書の有無:
敢えて「無かったのは問題ではないか」と危惧する点を指摘しよう。トランプ大統領は何カ国と合意する予定かなのだ。即ち、その文書を英語だけで作成して事が足りるのかの疑問が生じる。相手国の言語での作成が求められるだろう。また、末尾に「この合意文書の準拠法(governing law)はアメリカ合衆国XX州の法律が適用される」としたら、当該国が納得するだろうか。難しいのではなかろうか。

この日本とアメリカとの間に合意文書が作成されていなかったことに関して、赤沢亮正大臣を責めるべきではないと思う。常識的にというか、手続き上でアメリカ側が事前に準備して会談に臨むのが普通のことなのだから。

この点は既に指摘したが、この他にこれから先にもしも正式な文書を作成して、責任者が署名しなければ発効させようがないかも知れないのだ。そうだったのならば、アメリカ政府の所管官庁が作成する合意文書は、恐らく数センチの厚さに達すると予想できる。ここは法律の専門家の領域だろうし、相手国の法務担当者との長時間を要するだろう摺り合わせは必須ではないか。

トランプ大統領は不動産売買契約書の内容が専門語で埋め尽くされていることは、先刻ご承知だろう。それでも尚、言わば徒手空拳で赤沢大臣をホワイトハウスに請じ入れられたのだ。日本だけではない。UKも韓国に対しても文書無しで合意に至ったのだろうか。合意に達した全外国が文書作成と署名を求めた場合の対応策は準備されていたのだろうか。

IEEPA:
何処か一国でも「IEEPAによる関税賦課は不当ではないのか」と、アメリカ合衆国連邦政府に苦情を申し入れたとの公式な報道があったとの記憶はない。あるいはあったとしても何かに忖度して取り上げられなかったのかも知れない。トランプ大統領は他国が不当廉売していなくても、tariff作戦に従うのは当然だという認識と前提に立っていたかのようだ。

関税とは「他国からの不当廉売への対抗策」として課される性質で、アメリカでは商務省から国際貿易委員会の調査と審議を経て賦課すると決定されるのである。今回のトランプ大統領のtariff作戦は不当廉売に対するペナルティーではなく、1977年10月28日より施行されたアメリカ合衆国の法律、国際緊急経済権限法または国際非常時経済権限法(International Emergency Economic Power Act)を持ちだして適用したのである。言わば、非常手段なのだ。

石破茂内閣総理大臣が唱える責任論:
石破首相の「辞任せず」の弁には誤りがある。「合意の内容を遂行する責務があるから辞任しない」という理由を強調された。これでは国際間の常道である正式な文書もなかった合意の実行を重視されても、トランプ大統領、乃至はベセント・ラトニック長官・グリア代表に「正式な手続きを経ていなかった不確実さというか略式の方式の改善」を要求する意図はないかの如きだ。これでは宜しくない。

8月1日 その2 名言集

2025-08-01 09:04:06 | コラム
私が推薦したい名言:

少しお堅い話を続けますが、「私が推薦したい英語を学ぶことについての名言」を紹介します。

要点は「何事を学ぶのでも、先ずは基礎と基本をしっかり学習して、身につけておくこと」が重要だと言うことなのです。昔から「三つ子の魂百まで」と言うではありませんか。私はこれが「基礎を固めておけば、後で役に立つ」と言うことだと解釈しています。

なお、これは週刊AWACS氏の最近の連載に倣っての、私が好む名言を紹介しようという企画です。

●私が新卒で採用され17年4ヶ月お世話になった日比谷商事株式会社(現在は日本紙通商と言う日本製紙グループの代理店)時代の事。当時としては珍しい途中入社で実質的に2期上になる、証券会社から転出してきた一橋大学出身の秀才F氏が喝破された厳しい一言です。昭和30年代のことでした。

「日本語も満足に操れないような者が、幾ら英語を勉強しても、良く英語が解るようになるとか自在に操れるようになる訳がない」

でした。その通りだと思いました。

●当時の国策パルプに同期で入社された東京大学出身のH氏が課長の1969年のことでした。フィリピンにクレーム補償の交渉に出張を前にして言われたのが、

「英語で意思疎通が図れるかどうかは、これ即ち英語を基礎から基本的に理解しているか否かの問題であって、ペラペラであるかないかではない」

でした。即ち、何事でも「基礎をしっかりと身につけておくことが肝要である」と指摘されたのでした。

余計な話ですが、上記の名言の他に、私が推薦する学習法は「中学1~2年の教科書辺りから、倦まず弛まず「音読・暗記・暗唱」を続けること」です。


昨31日の野球観戦から

2025-08-01 08:00:03 | コラム
大谷翔平君の責任感と忠誠心が素晴らしい:

昨31日にはアメリカ国内でも「暑い所だ」とも言われているオハイオ州シンシナティでのRedsとの試合の3回くらいまでを見てから、ジムに出かけた。大谷翔平君は投手で出てくる日だった。テレビ画面から見える顔色で判断したい私には、彼の表情が暗くて、少し赤く見えたのが不安だった。前日には4打席4三振だったが、先攻めの初回は一塁へのゴロで三振は止まった。

ところが、何時ものようにラインを踏まないようにして急ぎ足でマウンドに着いてからが良くなかった。打者の時よりも不安そうな顔付きをしていたのだから。大谷投手は直球の速度こそ出ていたが、変化球もコントロールされてはいなかったので、いきなり2失点だった。画面からでは、何処がどのように良くないのかは解らなかったが、間違いなく投打の両面で何時もの大谷翔平君ではなかった。

あの私には不安に見えた表情は本当だったようで、遂には足に痙攣が来た(つった?)とかで、降板してしまった。後になってからの説明ではシンシナティの高温と高湿度の悪影響で脱水気味だったのと、最初から痛んでいたとかの臀部にも問題があったようだった。私には大谷君がAngelsの頃から見せていた「やらねばならない精神」と、監督に「やるか」と訊かれれば「やります」と応じていたティームへの忠誠心と生真面目さが出たのではないかと見えた。

あのAngelsでのダブルヘッダーの最初の試合で完投し、次の試合にも出てホームランを打った素晴らしい働きぶりには、前出の忠誠心と自分に厳しく当たっていく真面目さがこれでもかと現れていた。だが、あのNevin監督の大谷君を濫用した過ちもあるが、彼の真面目な性格では「出るか」と訊かれれば「イヤです」とは言えなかったのだろう。Dodgersでも、同じMVPのベッツもフリーマンも休息日があるが、大谷君は彼等ほどには休んでいない。

昨夜はこの辺りを二男と語り合ってみた。彼との間で一致した見解は、

責任感→大谷君はあれほどの年俸を取れば、なるべく多くの試合に出て、それに相応しい活躍をして、ファンの期待と声援に応えねばならないとの責任感があるのだろう。だから多少不調でも休むことなく出ているのだろう。即ち、アメリカの社会通念でもある「給与に見合う結果を出す」事の現れだ。

タイトル→彼は打者として、投手として、MVPの他にも何らかのタイトルを取らなければならないと、自分への課題を定めているのだろう。そうならば、一日たりとも休まずに活躍し続けるべしと考えて、自分を束縛して鼓舞しているのか、目標達成への弛まぬ努力を続けているのだろう。

プロ意識→彼には強烈なプロとして自覚があるので、常に精進し努力している、希に見るプロフェッショナルなのだろう。

報道では「彼は他人の目があるところでは、トレーニングや練習しているところを公開しないが、現実には厳しすぎるほどの鍛え方をしている」とかだ。言い方を変えれば、「飲んだり喰ったりすることに時間を割くことはしない精神」という事。

これではまるで大谷翔平君礼賛だけで、言わば修身の教科書のような話になってしまうのだが、私は「プロとしてあるべき姿」を現している希代の優れた野球選手だと思っている。この点だけからも、MLBでの大谷翔平君を見る価値があるのだ。