体調の維持と管理は難しいだろうな:
甲子園の野球:
昨17日は何気なく見た横浜高校の織田投手の体つきが何となくほっそりとしていて、前の試合の時の絶好調と見た体形と違うようだったし、前傾していた。それでも9回を投げきって「5安打、完封」だった。だが「何故、一夜にして体形が変わったかに見えたのか、表示では球速が出ていても伸びが感じられないかな」とは感じながら見ていた。
ところが、新聞報道等によれば 8月15日夜から食あたり(胃腸炎)で、翌16日は練習を欠席し、それでも本人が「監督、信じてください」「絶対投げます」と志願したので監督が起用した。試合当日はチームバスではなく別の車で移動するほど体調を考慮されたが、試合では106球も投げて完封した」と出ていた。
なるほど、あの猛烈で苛酷な気象条件で、しかも屋外で野球をすれば、足がつってしまう以外にも、織田君が示したような内科的な障害も生じる危険性もあると、改めて理解した。その弱っていただろう体調で、あの兵庫県の異常高温と高湿度の条件の下でも完投・完封した高校2年の織田君の精神力は賞賛に値すると思う。準決勝戦まで一日の休養日が入るので、その間に精々静養させたいものだ。
この織田君の内科的な問題の他に、何人かのグラウンドで足がつって歩行不能になって選手も見た。高野連が如何に試合開始の条件等に工夫を凝らしても、高校生たちは自然がもたらす悪条件を克服しきれないようなのだ。また、スタンドで一所懸命に応援する子供たちとその父兄たち、一般の観客も熱中症対策は怠りないとは思うが、さぞかし苦心惨憺だろう。「地球上の気象条件の悪化」には未だ人智が及ばないようだ。
先日もフットボールを大学まで経験していた息子たちと、この問題で語り合った。彼等は「最早、到底豊富な練習量で鍛えるとか、精神力を養うことで乗り切れる気象条件ではない。甲子園球場を屋根付きで冷暖房完備に改造するしか対策はないのでは」と見ていた。私も同感である。だが、そこまで行けばグラウンドは人工芝にするとの条件も出てくる。国立競技場のように、「予算」の問題も生じるのだ。
地球温暖化:
トランプ大統領は「地球温暖化などフェイクだ」という説を唱える方もおられる。だが、現実は何時終わるのかも知れない30度どころか40度を超える状況か各地で続いている。では、春休みに移すかと言えば、既に選抜大会が存在していると言うような、開催時期も問題ではないのか。
私は「時代は強烈に悪化した気象条件、乃至は高温・高質と多雨の下で、我々人類が如何に耐えて行くかの根本的な策を講じなければならないのでは」と考えている。男性も日傘さすかどうかの問題でもないだろう。この気象条件の変化にどのように対応するかの対策は、甲子園に屋根を付けるかどうか問題よりも、遙かに優先順位が高い案件であると思う。