■助けられたる 因幡の兎
須佐之男命の 子や孫が
次々産まれ 六代目
生まれなさった 神こそは
五つ名の持つ 名高神
先ずは大国 主神
又の名前を 大穴牟遅神
又に葦原 色許男神
又に八千矛 神と云い
又宇都志国 玉神
大国主神は 末っ子で
八十兄神の 疎外者
皆連れ立って 因幡へと
向かう目当ては 八上比売
妻に娶ろと 旅に出る
大国主神は 兄神の
荷物持たされ 大袋
行く手気多岬 海岸に
赤裸兎が 伏せている
聞けば棲居は 隠岐の島
鰐を謀り 海越そと
為たが露見し 皮剥がる
兄神虚言に 乗せられて
海水に浸って 日に干すが
皮膚は引き攣れ 死ぬ思い
哀れ思いて 大国主神は
清ら水にて 身を洗い
蒲の穂綿に 包まれと
助言残して 兄神を追う
残る兎は 合点する
八上比売を得るは 大国主神と
兎思いの 現れか
八上比売選ぶは 大国主神ぞ
怒る八十兄神 談交わし
大国主神を 亡き者と
伯耆手間山 麓にて
赤猪を 狩るが故
汝れが待ち受け 捕えよと
言いて火焼岩で 抱き殺す
嘆く母命 天界に
助け求めて 知恵貰う
貝の白身を 削り取り
貝汁練り合わせ 塗るや否
大国主神は 蘇生る
驚く兄神は また謀議る
大木引きて 裂け目開け
楔止めした 隙間へと
大国主神誘い 挟潰殺す
またも助けに 母命
「いずれ亡き者 ここ居れば
そちの祖なる 須佐之男命が
座す根之堅州国 訪ね行き
逃げて隠れ」と 追い出す
須佐之男命の 子や孫が
次々産まれ 六代目
生まれなさった 神こそは
五つ名の持つ 名高神
先ずは大国 主神
又の名前を 大穴牟遅神
又に葦原 色許男神
又に八千矛 神と云い
又宇都志国 玉神
大国主神は 末っ子で
八十兄神の 疎外者
皆連れ立って 因幡へと
向かう目当ては 八上比売
妻に娶ろと 旅に出る
大国主神は 兄神の
荷物持たされ 大袋
行く手気多岬 海岸に
赤裸兎が 伏せている
聞けば棲居は 隠岐の島
鰐を謀り 海越そと
為たが露見し 皮剥がる
兄神虚言に 乗せられて
海水に浸って 日に干すが
皮膚は引き攣れ 死ぬ思い
哀れ思いて 大国主神は
清ら水にて 身を洗い
蒲の穂綿に 包まれと
助言残して 兄神を追う
残る兎は 合点する
八上比売を得るは 大国主神と
兎思いの 現れか
八上比売選ぶは 大国主神ぞ
怒る八十兄神 談交わし
大国主神を 亡き者と
伯耆手間山 麓にて
赤猪を 狩るが故
汝れが待ち受け 捕えよと
言いて火焼岩で 抱き殺す
嘆く母命 天界に
助け求めて 知恵貰う
貝の白身を 削り取り
貝汁練り合わせ 塗るや否
大国主神は 蘇生る
驚く兄神は また謀議る
大木引きて 裂け目開け
楔止めした 隙間へと
大国主神誘い 挟潰殺す
またも助けに 母命
「いずれ亡き者 ここ居れば
そちの祖なる 須佐之男命が
座す根之堅州国 訪ね行き
逃げて隠れ」と 追い出す