ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

訳してみよう万葉集(45)采女の

2012年04月09日 | 訳してみよう万葉集
■訳してみよう万葉集■<その45>

●題材歌

うね  袖吹きかへす かぜ 都をとほみ いたづらに吹く

                           ―志貴皇子しきのみこ―(巻一・五一)



●現代訳
①明日香に来てみれば、既に都も遠くに遷り、都であるなら美しい采女等の袖をも翻す明日香風も、今は空しく吹いている。

② ―

③都であるなら、美しい采女たちの袖を吹き返す飛鳥の風も、都が遠くなって采女たちの姿も見られず、今は空しく吹いているばかりだ。

④采女の袖を吹きひるがえす明日香の風。今は都も遠く、空しく吹くことよ。

⑤采女の袖をあでやかに吹きかえす明日香風、その風も、都が遠のいて今はただ空しく吹いている。

⑥采女の袖を吹き返す明日香風は 都が遠いので むなしく吹いている

⑦ ―

①斎藤茂吉<万葉秀歌>
②森岡美子<萬葉集物語>
③山本健吉<万葉秀歌鑑賞>
④中西 進<万葉集・全訳注原文付>
⑤伊藤 博<万葉集・現代語訳付き>
⑥日めくり万葉集
⑦植田祐子<超訳万葉集>

これらを踏まえて 私はこう訳しました。

采女うねめ袖 吹き返してた 風寂し とおになったな 明日香あすかみやこ

さあ あなたの訳は 如何ですか?