ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

憶良編(07)佐用姫はんは袖を振る

2010年05月17日 | 憶良編
■平成22年5月17日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★憶良はん やっとれたな 佐用姫が 袖振った言う 領布ひれ振り岳に
○山の名の由来歌 
遠つ人 松浦まつら佐用さよひめ 夫恋つまごひに 領布ひれ振りしより へる山の名
佐用さよひめはん おっと恋しと 領布ひれ振った 付いた山の名 そこから来てる》
○後の人 付け加えての歌 
山の名と 言ひ継げとかも 佐用さよひめが この山のに 領布ひれを振りけむ
《山に名を 付けて伝えて いはって 佐用さよひめはんが 領布ひれ振りはった》
○更に後の人 付け加えての歌 
万代よろづよに 語り継げとし このたけに 領布ひれ振りけらし 松浦まつら佐用さよひめ
《いつまでも 語り継いでと この山で 領布ひれ振ったんや 佐用さよひめはんが》
                         ―?―〔巻五・八七一~八七三〕 

○更に更に後の人 付け加えての歌 
海原うなはらの 沖行く船を 帰れとか 領布ひれ振らしけむ 松浦まつら佐用さよひめ
《沖へ行く 船還ってと 命がけ 領布ひれ振りはった 佐用さよひめはんが》
行く船を 振りとどみかね 如何いかばかり こほしくありけむ 松浦まつら佐用さよひめ
《恋し船 めさすことが 出けへんで 悔しかったろ 佐用さよひめはんは》
                         ―山上憶良?―〔巻五・八七四~八七五〕 





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