ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<12月>(その2)

2010年05月06日 | 日めくり万葉集
■平成22年5月6日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★どんな良え 宝物たからもんかて 飽きくるで なんぼ飲んでも 酒飽けへんで

あたひ無き たからといふとも 一坏つきの にごれる酒に あにさめやも
《極上の  高値の宝 なんかより 酒一杯が わしにはええで》
                         ―大伴旅人―〔巻三・三四五〕 

★ただ単に 鶴の飛んでく 景色やに 黒人詠うと 寂し聞こえる

桜田さくらたへ たづ鳴き渡る 年魚市潟あゆちかた 潮干しほひにけらし 鶴鳴き渡る
年魚市潟あゆちかた 潮引いたんや 桜田へ 鶴鳴きながら 飛んで行くがな》 
                         ―高市黒人―〔巻三・二七一〕 

少咋おくいはん ちょっと加減を しとかんと 偉い目合うで わしは知らんで

くれなゐは うつろふものそ つるはみの 馴れにしきぬに なほかめやも
くれないは すぐ色あせる 地味じみ色の 着なれたふくに まさるもんない》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―〔巻十八・四一〇九〕