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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(上)編(27)打つ墨縄(すみなは)の

2013年02月22日 | 古今相聞往来編(上)
【掲載日:平成25年2月22日】

かにかくに 物は思はじ 飛騨ひだひとの 打つ墨縄すみなはの ただ一道ひとみち



二人ふたり間の 関係えと
詠う 歌さえ 穏やか響く
お前 に心 べったり寄るよ
あんた 信じて 一筋うちは

むらさきの 名高なたかの浦の なびの 心はいもに 寄りにしものを
名高浦なたかうら 藻ぉ揺れなびく なびき揺れ わしの心は お前べったり》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七八〇)
  
葦鴨あしがもの すだく池水 はふるとも 設溝まけみぞに 我れ越えめやも
《池水が 増えてまって あふれても 越えてみぞ 行かんでわしは》
(恋心 がれ募って あふや けどわし一途いちず お前思てる)【比喩】
                          ―作者未詳―(巻十一・二八三三)
  
うちはなひ はなをぞひつる 剣大刀つるぎたち 身にいもし 思ひけらしも
 くしゃみ出た またくしゃみ出た 添い寝して いつも寝る児が わし思とんや》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六三七)
  
うらめしと 思ふさなはに ありしかば よそのみぞ見し 心は思へど
うた時 うらめし気持ち やったから 知らん顔した 心とごて》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五二二)
  
梓弓あづさゆみ すゑのはら野に 鳥猟とがりする 君が弓弦ゆづるの 絶えむと思へや
すえはら 鷹狩たかがゆみの つるれん 二人ふたりなかも れへんでなぁ》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六三八)
  
かにかくに 物は思はじ 飛騨ひだひとの 打つ墨縄すみなはの ただ一道ひとみち
《あれやこれ おもうんめよ 墨縄すみなわの ただ一筋ひとすじに あんたしんじて》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六四八)
                         (墨縄すみなわ=材木に直線を引く大工道具)




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