【掲載日:平成25年2月15日】
明日香川 明日も渡らむ 岩橋の 遠き心は 思ほえぬかも
相手向こての いろいろ歌は
真面目男に 突進男
情熱い女に 捧げる女
尻の軽いも 慎み見せる
明日香川 明日も渡らむ 岩橋の 遠き心は 思ほえぬかも
《明日香川 毎日渡る 石橋は 離れてるけど 心は違うで》【寄物陳思】
―作者未詳―(巻十一・二七〇一)
小治田の 板田の橋の 壊れなば 桁より行かむな 恋ひそ我妹
《そんなにも 切無がりなや 板田橋 壊れても行く 桁伝てでも》【寄物陳思】
―作者未詳―(巻十一・二六四四)
おほろかに 我れし思はば かくばかり 難き御門を 罷り出めやも
《良加減な 気持ちやったら こんなにも 警戒固い 門抜け来るか》【正述心緒】
―作者未詳―(巻十一・二五六八)
今夜の 有明月夜 ありつつも 君をおきては 待つ人もなし
《このままで 月眺めてよ 夜通しで うちが待つんは あんただけやで》【寄物陳思】
―作者未詳―(巻十一・二六七一)
(有明→ありつつ)
あしひきの 山沢ゑぐを 摘みに行かむ 日だにも逢はせ 母は責むとも
《母ちゃんが 責めたかて良え 山沢の えぐ摘む日には 逢うてやあんた》【寄物陳思】
―作者未詳―(巻十一・二七六〇)
かにかくに 物は思はじ 朝露の 我が身ひとつは 君がまにまに
《あれこれと 悩まんとくわ 取る足らん うちやが全部 あんたに進呈る》【寄物陳思】
―作者未詳―(巻十一・二六九一)
さ寝がには 誰れとも寝めど 沖つ藻の 靡きし君が 言待つ我れを
《誰とでも 共寝はするけども 心から 求婚待つのん あんたやでうち》【寄物陳思】
―作者未詳―(巻十一・二七八二)
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