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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編(32)解(と)き洗ひ衣(きぬ)の

2012年10月09日 | 巻七(雑歌・比喩歌・挽歌)編
【掲載日:平成24年10月9日】

つるはみの あらきぬの あやしくも ことしき このゆふへかも



結ばれ したら 男は無邪気
軽口出るわ 惚気のろけは言うわ
親密度合どあい 深まり行けば
古女房ふるにょうぼうも また味が出る

楽浪ささなみの 志賀津しがつの浦の 舟乗ふなのりに 乗りにし心 つね忘らえず
《忘れへん わしの心に 乗った児を 志賀津しがつの浦で 舟乗る様に》【船に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三九八)
百伝ももづたふ 八十やそ島廻しまみを 漕ぐ舟に 乗りにし心 忘れかねつも
 忘れんで わしの心に 乗った児を 八十島巡る 舟乗るみたい》【船に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三九九)
 あの児その気や 嬉しで嬉し)

たちばなの 島にしれば 川とほみ さらさずひし したごろも
《川とおの たちばな島に 住むよって さらしもせんで うた下衣ふくやで》【衣に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三一五)
(隠しとった児 とうとうろた)

佐保山を おほに見しかど  今見れば 山なつかしも 風吹くなゆめ
《佐保の山 気にもけんと 見とったが え山やんか 風吹き荒れな》【山に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三三三)
一寸ちょと見んうちに 綺麗きれなった)

我妹子わぎもこが やどの秋萩 花よりは 実になりてこそ 恋ひまさりけれ
《あの児いえ 庭の秋萩 花咲いて ぃに成ったら うなった》【花に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三六五)
(結ばれしたら 益々綺麗きれえ

つるはみの きぬは人みな ことなしと 言ひし時より しく思ほゆ
くぬぎふく 誰にもうで 無難ぶなんやと 聞いたでぐに となったがな》【衣に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三一一)
つるはみの あらきぬの あやしくも ことしき このゆふへかも
橡衣くぬぎふく ほどあろうて 草臥よれたんが 無性むしょうたいで なんや知らんが》【衣に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三一四)
おほろかに 我れし思はば したに着て なれにしきぬを 取りて着めやも
加減かげんに おもとったなら ふるして よれよれなった 下衣ふくまたんわ》【衣に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻七・一三一二)
(昔馴染なじみは 気遣きづからん)







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