NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【十一月二十三日】放映分
今日よりは 顧みなくて 大君の 醜の御楯と 出で立つ我れは
《今日からは 皆うち捨てて わし行くで 国の守りの 兵隊なって》
―今奉部与曽布―(巻二十・四三七三)
【万葉歌みじかものがたり】《行くは誰が背と》
東の国の 民百姓 国の守りの 防人と
国それぞれに 集められ 難波目指して 旅に出る
勤め三年と 言うけれど 三年を過ぎる こと頻り
旅路費用は 自分持ち 武器食料も 手弁当で
年貢免除も 受けられず 残る家族は 食い兼ねる
難波湊で 船準備 整備修繕 勤め内
やがて船出の 時迎え 見送る人も 見ず知らず目指す筑紫は 雲向こう 無事の帰りは 運次第
何故にこのわし 防人当たる
あんたどうして 防人される
知らせ受けたら 思いは悲痛
逃げ去る術の 無いのが悔し
ふたほがみ 悪しけ人なり あた病 我がする時に 防人にさす
《役人は 悪い奴やで 病人の わし防人に させやがってに》
―大伴部廣成―(巻二十・四三八二)
潮船の 舳越そ白波 にはしくも 負せ給ほか 思はへなくに
《船の舳先を 越す白波みたい 藪からに お召しになるか 思てもせんに》
―丈部大麻呂―(巻二十・四三八九)
畏きや 命被り 明日ゆりや 草がむた寝む 妹なしにして
《迷惑な 仰せ貰うて 明日から 草と寝るんか お前と離れ》
―物部秋持―(巻二十・四三二一)
今日よりは 顧みなくて 大君の 醜の御楯と 出で立つ我れは
《今日からは 皆うち捨てて わし行くで 国の守りの 兵隊なって》
―今奉部与曽布―(巻二十・四三七三)
今年行く 新島守が 麻衣 肩の紕は 誰か取り見む
《新任の 防人行く子 着てる衣 解れて仕舞たら 誰直すやろ》
―古歌集―(巻七・一二六五)
防人に 行くは誰が背と 問ふ人を 見るが羨しさ 物思もせず
《防人に 行くんは誰の 旦那やと 何も思わんで 言う人憎い》
―作者未詳―(巻二十・四四二五)
我が妻も 絵に描き取らむ 暇もが 旅行く我れは 見つつ偲はむ
《お前の絵 描く暇欲しで 持ってくと 途中見ながら 偲べるのんに》
―物部古麻呂―(巻二十・四三二七)
道の辺の 茨の末に 這ほ豆の からまる君を 別れか行かむ
《道端の 茨巻き付く 豆の蔓 絡まるお前 置き行くのんか》
―丈部鳥―(巻二十・四三五二)
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【十一月二十三日】放映分
今日よりは 顧みなくて 大君の 醜の御楯と 出で立つ我れは
《今日からは 皆うち捨てて わし行くで 国の守りの 兵隊なって》
―今奉部与曽布―(巻二十・四三七三)
【万葉歌みじかものがたり】《行くは誰が背と》
東の国の 民百姓 国の守りの 防人と
国それぞれに 集められ 難波目指して 旅に出る
勤め三年と 言うけれど 三年を過ぎる こと頻り
旅路費用は 自分持ち 武器食料も 手弁当で
年貢免除も 受けられず 残る家族は 食い兼ねる
難波湊で 船準備 整備修繕 勤め内
やがて船出の 時迎え 見送る人も 見ず知らず目指す筑紫は 雲向こう 無事の帰りは 運次第
何故にこのわし 防人当たる
あんたどうして 防人される
知らせ受けたら 思いは悲痛
逃げ去る術の 無いのが悔し
ふたほがみ 悪しけ人なり あた病 我がする時に 防人にさす
《役人は 悪い奴やで 病人の わし防人に させやがってに》
―大伴部廣成―(巻二十・四三八二)
潮船の 舳越そ白波 にはしくも 負せ給ほか 思はへなくに
《船の舳先を 越す白波みたい 藪からに お召しになるか 思てもせんに》
―丈部大麻呂―(巻二十・四三八九)
畏きや 命被り 明日ゆりや 草がむた寝む 妹なしにして
《迷惑な 仰せ貰うて 明日から 草と寝るんか お前と離れ》
―物部秋持―(巻二十・四三二一)
今日よりは 顧みなくて 大君の 醜の御楯と 出で立つ我れは
《今日からは 皆うち捨てて わし行くで 国の守りの 兵隊なって》
―今奉部与曽布―(巻二十・四三七三)
今年行く 新島守が 麻衣 肩の紕は 誰か取り見む
《新任の 防人行く子 着てる衣 解れて仕舞たら 誰直すやろ》
―古歌集―(巻七・一二六五)
防人に 行くは誰が背と 問ふ人を 見るが羨しさ 物思もせず
《防人に 行くんは誰の 旦那やと 何も思わんで 言う人憎い》
―作者未詳―(巻二十・四四二五)
我が妻も 絵に描き取らむ 暇もが 旅行く我れは 見つつ偲はむ
《お前の絵 描く暇欲しで 持ってくと 途中見ながら 偲べるのんに》
―物部古麻呂―(巻二十・四三二七)
道の辺の 茨の末に 這ほ豆の からまる君を 別れか行かむ
《道端の 茨巻き付く 豆の蔓 絡まるお前 置き行くのんか》
―丈部鳥―(巻二十・四三五二)
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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