NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【十月四日】放映分
家にあらば 妹が手巻かむ 草枕 旅に臥やせる この旅人あはれ
《可哀想に 妻の手枕 するはずが 草枕して 臥てるやなんて》
―聖徳太子―(巻三・四一五)
【万葉歌みじかものがたり】《国忘れたる》
人麻呂は 夢を見ていた
みんな 礼を言ってくれる
手向け歌への礼だ
(これは 狭岑島の野伏せ人
ヨメナ また咲いてますかな)
(あれに 来るのは 香久山のご仁ではないか
供えの歌は たしか・・・)
草枕 旅の宿に 誰が夫か 国忘れたる 家待たまくに
《誰やろか こんなとこ来て 死んではる 国はどこやろ 家待つやろに》
―柿本人麻呂―(巻三・四二六)
(次なるは 出雲娘子
おぉ 土形娘子と連れどうて 二人とも 火葬に付されたので あったな 憐れなことに)
隠口の 泊瀬の山の 山の際に いさよふ雲は 妹にかもあらむ
《泊瀬山 山の狭間に 漂うて たゆとう雲は あの児やろうか》
―柿本人麻呂―(巻三・四二八)
八雲さす 出雲の子らが 黒髪は 吉野の川の 沖になづさふ
《出雲から 出て来た児ぉの 黒髪が 川底で揺らめき 漂うとおる》
―柿本人麻呂―(巻三・四三〇)
山の際ゆ 出雲の児らは 霧なれや 吉野の山の 嶺にたなびく
《出雲の児 霧になったか 山の上 雲と一緒に 棚引いとおる》
―柿本人麻呂―(巻三・四二九)
(次のお方・・・
これは 人麻呂さまでは ありませぬか
人麻呂さまは まだ ご存命のはず
よって 手向けの歌は ご用意致しておりませぬ 無いのでございます 無いといったら 無い!)
「ご主人さま! ご主人さまぁ! しっかり なさいませ うなされておりますぞ」
お供に 揺り動かされ ぼんやりと 目を覚ます人麻呂
先日来の 高熱 流行りの熱病か
石見へと向かう 国境の山の奥
朦朧とした意識の中 人麻呂の口が 微かに動く
「もう い か ん お迎え じゃ
山中の亡骸は 見苦しい 引き取りは 石見国庁の 丹比笠麿殿に・・・
依羅娘子には 歌を託す 筆 筆を・・・」
当代きっての 歌人 柿本人麻呂
虚ろな目は 嶺の雲を 追っている
【四二六番 類歌】
家にあらば 妹が手巻かむ 草枕 旅に臥やせる この旅人あはれ
《可哀想に 妻の手枕 するはずが 草枕して 臥てるやなんて》
―聖徳太子―(巻三・四一五)
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
<訳してみよう万葉集>へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
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また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【十月四日】放映分
家にあらば 妹が手巻かむ 草枕 旅に臥やせる この旅人あはれ
《可哀想に 妻の手枕 するはずが 草枕して 臥てるやなんて》
―聖徳太子―(巻三・四一五)
【万葉歌みじかものがたり】《国忘れたる》
人麻呂は 夢を見ていた
みんな 礼を言ってくれる
手向け歌への礼だ
(これは 狭岑島の野伏せ人
ヨメナ また咲いてますかな)
(あれに 来るのは 香久山のご仁ではないか
供えの歌は たしか・・・)
草枕 旅の宿に 誰が夫か 国忘れたる 家待たまくに
《誰やろか こんなとこ来て 死んではる 国はどこやろ 家待つやろに》
―柿本人麻呂―(巻三・四二六)
(次なるは 出雲娘子
おぉ 土形娘子と連れどうて 二人とも 火葬に付されたので あったな 憐れなことに)
隠口の 泊瀬の山の 山の際に いさよふ雲は 妹にかもあらむ
《泊瀬山 山の狭間に 漂うて たゆとう雲は あの児やろうか》
―柿本人麻呂―(巻三・四二八)
八雲さす 出雲の子らが 黒髪は 吉野の川の 沖になづさふ
《出雲から 出て来た児ぉの 黒髪が 川底で揺らめき 漂うとおる》
―柿本人麻呂―(巻三・四三〇)
山の際ゆ 出雲の児らは 霧なれや 吉野の山の 嶺にたなびく
《出雲の児 霧になったか 山の上 雲と一緒に 棚引いとおる》
―柿本人麻呂―(巻三・四二九)
(次のお方・・・
これは 人麻呂さまでは ありませぬか
人麻呂さまは まだ ご存命のはず
よって 手向けの歌は ご用意致しておりませぬ 無いのでございます 無いといったら 無い!)
「ご主人さま! ご主人さまぁ! しっかり なさいませ うなされておりますぞ」
お供に 揺り動かされ ぼんやりと 目を覚ます人麻呂
先日来の 高熱 流行りの熱病か
石見へと向かう 国境の山の奥
朦朧とした意識の中 人麻呂の口が 微かに動く
「もう い か ん お迎え じゃ
山中の亡骸は 見苦しい 引き取りは 石見国庁の 丹比笠麿殿に・・・
依羅娘子には 歌を託す 筆 筆を・・・」
当代きっての 歌人 柿本人麻呂
虚ろな目は 嶺の雲を 追っている
【四二六番 類歌】
家にあらば 妹が手巻かむ 草枕 旅に臥やせる この旅人あはれ
《可哀想に 妻の手枕 するはずが 草枕して 臥てるやなんて》
―聖徳太子―(巻三・四一五)
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