NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【九月三十日】放映分
北山に 棚引く雲の 青雲の 星離れ行き 月を離れて
《北山に 棚引く雲は あんたかな 身内の星や 月から離れ》
―持統天皇―(巻二・一六一)
【万葉歌みじかものがたり】《見し給はまし》
あぁ なんという 人であったろう
これほど 強い人が あったであろうか
沈着 豪気
それでいて 女人の気も 逸らさない
ここ 飛鳥淨御原宮に 大殿を築き
「神にしあれば」と 讃えられ
天皇中心の 治世を開き
自らを 天皇とされた方
思えば 始まりは 吉野行 であったか
父天智との 確執 亀裂
吾は 夫大海人を 選んだ
雪降り 寒風吹きすさぶ 道々
手を携えての 逃避であった
東国での挙兵を目指し 伊勢 美濃への移動
背を越す夏草 襲い来る驟雨
信じる夫に 付き従うての 行軍
共に舐めた辛苦 それが絆を強くした
やすみしし わが大君の 夕されば 見し給ふらし 明けくれば 問ひ給ふらし 神岳の 山の黄葉を
《(御霊なられた)天皇は 夕暮れなると 見てはるで 朝になったら 訊きはるで 神岳もみじ どやろかと》
今日もかも 問ひ給はまし 明日もかも 見し給はまし その山を ふりさけ見つつ 夕されば あやに悲しみ 明けくれば うらさび暮し 荒栲の 衣の袖は 乾る時もなし
《今日も訊きはる 決まってる 明日も見はるに 違いない その山仰ぎ 見る度 夕暮れなると 悲しいて 明け方なると 寂しゅうて 涙流れて 止まらへん》
―持統天皇―(巻二・一五九)
燃ゆる火も 取りて包みて 袋には 入ると言はずや 面智男雲
《燃える火も 掴み袋に 入れる言た そんなあんたが 雲なったんか》
―持統天皇―(巻二・一六〇)
北山に 棚引く雲の 青雲の 星離れ行き 月を離れて
《北山に 棚引く雲は あんたかな 身内の星や 月から離れ》
―持統天皇―(巻二・一六一)
そうも して居れぬ
吾が 皇后となり 内助しての施政
草壁の手に 天下が 渡るまで
吾が 支えねば
時に 朱鳥元年(686)九月
天武崩御 鵜野讃良の感懐は 複雑
―――――――――――――――
【崩御八年後 供養法要の夜 持統帝夢中での作歌】
明日香の 清御原の宮に 天の下 知らしめしし やすみしし 我が大君 高照らす 日の御子
《明日香の里の 清御原 そこを都と 定められ お治めされた 天皇 天上照らす 神の御子》
いかさまに 思ほしめせか 神風の 伊勢の国は 沖つ藻も 靡みたる波に 潮気のみ 香れる国に 味凝り あやにともしき 高照らす 日の御子
《何を思われ 伊勢の国 沖の藻靡く 波の上 潮の香りの 煙る国 お出ましなされ 戻られん 天上照らす 神の御子》
―持統天皇―(巻二・一六二)
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
<訳してみよう万葉集>へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【九月三十日】放映分
北山に 棚引く雲の 青雲の 星離れ行き 月を離れて
《北山に 棚引く雲は あんたかな 身内の星や 月から離れ》
―持統天皇―(巻二・一六一)
【万葉歌みじかものがたり】《見し給はまし》
あぁ なんという 人であったろう
これほど 強い人が あったであろうか
沈着 豪気
それでいて 女人の気も 逸らさない
ここ 飛鳥淨御原宮に 大殿を築き
「神にしあれば」と 讃えられ
天皇中心の 治世を開き
自らを 天皇とされた方
思えば 始まりは 吉野行 であったか
父天智との 確執 亀裂
吾は 夫大海人を 選んだ
雪降り 寒風吹きすさぶ 道々
手を携えての 逃避であった
東国での挙兵を目指し 伊勢 美濃への移動
背を越す夏草 襲い来る驟雨
信じる夫に 付き従うての 行軍
共に舐めた辛苦 それが絆を強くした
やすみしし わが大君の 夕されば 見し給ふらし 明けくれば 問ひ給ふらし 神岳の 山の黄葉を
《(御霊なられた)天皇は 夕暮れなると 見てはるで 朝になったら 訊きはるで 神岳もみじ どやろかと》
今日もかも 問ひ給はまし 明日もかも 見し給はまし その山を ふりさけ見つつ 夕されば あやに悲しみ 明けくれば うらさび暮し 荒栲の 衣の袖は 乾る時もなし
《今日も訊きはる 決まってる 明日も見はるに 違いない その山仰ぎ 見る度 夕暮れなると 悲しいて 明け方なると 寂しゅうて 涙流れて 止まらへん》
―持統天皇―(巻二・一五九)
燃ゆる火も 取りて包みて 袋には 入ると言はずや 面智男雲
《燃える火も 掴み袋に 入れる言た そんなあんたが 雲なったんか》
―持統天皇―(巻二・一六〇)
北山に 棚引く雲の 青雲の 星離れ行き 月を離れて
《北山に 棚引く雲は あんたかな 身内の星や 月から離れ》
―持統天皇―(巻二・一六一)
そうも して居れぬ
吾が 皇后となり 内助しての施政
草壁の手に 天下が 渡るまで
吾が 支えねば
時に 朱鳥元年(686)九月
天武崩御 鵜野讃良の感懐は 複雑
―――――――――――――――
【崩御八年後 供養法要の夜 持統帝夢中での作歌】
明日香の 清御原の宮に 天の下 知らしめしし やすみしし 我が大君 高照らす 日の御子
《明日香の里の 清御原 そこを都と 定められ お治めされた 天皇 天上照らす 神の御子》
いかさまに 思ほしめせか 神風の 伊勢の国は 沖つ藻も 靡みたる波に 潮気のみ 香れる国に 味凝り あやにともしき 高照らす 日の御子
《何を思われ 伊勢の国 沖の藻靡く 波の上 潮の香りの 煙る国 お出ましなされ 戻られん 天上照らす 神の御子》
―持統天皇―(巻二・一六二)
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
<訳してみよう万葉集>へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先