丸の内 テニスカフェ

malibu string labo.

二本張りトップダウンを考える ノーマルプル

2021-07-28 | ガット張り 
現在のプロ用ストリングマシンのプル機能には普通ノーマルプル、コンスタントプル、プレストレッチと3種類の機能がある。普通はコンスタントプルですね、これまで僕もなんの疑問も無くコンスタントプルでメイン、クロスとも張っていました。ボトムアップで張る限りは何の問題もありませんでしたから。

ところが、トップダウンはATWを含めてコンスタントプルで張る場合、かなり多くのラケットでトップ側が広がってしまいます。ではなぜトップダウンが主流になっているのでしょう。それはトップダウンでないと張れないハイブリッドが存在するということと、張るのがラクチンということが理由でしょうね。

どの業界でも言えることですが、プロとアマの決定的な違いは圧倒的な量の違いです。アマチュアストリンガーの場合、張る量はどんなに多くても年間1000本に届くことはまず無いと思います。アマチュアとしては結構がんばって張っている僕のラボでも年間約400本、多い日は10本近く張ることもありますが、1本も張らない日も多いですね。でまあ、プロほど張る訳でもないのですが、それでもガット張りはラクチンな方がイイに決まっているw 

ラボで使っているプロテック8には、設定テンションとは別にリアルタイムのテンションが並んで同時表示される仕様になっています。コンスタントプルの場合ストリングによってはたまにリアルタイムテンションが時々振れることがありますが、プレストレッチではピタッとテンションが決まって安定します。で、ノーマルプルの場合どうなるかというと、設定テンションに達した後に徐々に下がり、ストリングと設定テンションでやや違ってきますが、大体3ポンド前後のダウンで止まるというかクランプして次のストリングを引くことになります。

で、かんじんのメイン・スタンダードプル、クロスコンスタントプルの検証の結果ですが、残念ながらやはりトップ側の広がりは僕が期待していたほどには抑えきれず、ボトムアップほどには収まりは良くはない結果に終わりました。まあ個人的には決して悪くは無かったとは思いますけど・・・

と言う訳で、結果的にカンタンラクチンなストリンギングを考えると、やはり2本張りトップダウンでマシンの設定はメインクロス共にコンスタントプルになりますかねえ・・・

まあそれでも、理想のカンタンラクチンストリンギングへの探求はこれからも続くのだった。



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二本張りトップダウンを考える プレストレッチ

2021-07-19 | ガット張り 


ラボのガット張りはこのところ二本張りトップダウンが主流です。何故かというと、張り方を統一したかったからです。まあ、ミスター・フェデラーのハイブリッドは絶対にトップダウンじゃないとダメだし、とにかくこの張り方が一番カンタンでラクチンだということが最大の理由ですw

しかしながら、トップダウンのデメリットはやはりフレームの変形です。多くのラケットでボトムアップに比べるとどうしてもトップ側は太り、ボトム側は痩せる傾向にあるということですね。ATWでもこの傾向は変わらないです。まあ、僕が張る限りはですけどw

そこで、ラボではクールストリンギングをマイナーチェンジして試行を重ね、現在はクロスのトップ側約半分、9~10本くらいだけをプレストレッチ機能を使って張っています。まあ、普通はテンションロスを抑えるために使う機能なんでしょうけど、これを全体に使っちゃうとフレームの変形が大きくなる気がする。プレストレッチ機能を使うと、グロメットの摩擦抵抗をあまり気にしなくてもイイくらいグロメット間のストリングが締まります。で、いくらクロスで頑張っても元に戻る余裕自体が少なくなってしまうんじゃないかなと思ったりする訳です。

まあこれもとりあえずってところで、試行は止まることがないですねえ・・・

それと、ラボでナチュラルガットをハンドストレッチにしている理由は、
単純に巻き癖が取れて張りやすくなるからです、ハイw
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