現在ストリングマシンのラケットフレームの固定は6点支持が主流になっています。センタービリヤードでフレームの中央を内側から外に押すように固定し、4本のアームで楕円形のフレームの四隅を外側から押さえるように固定する型式ですね。シロートの僕なんかが思うには、もっとちがった固定方式があってもいいような気もしますが・・・。
まあ、ワールドスポーツとしてのテニスはビッグビジネスに違いはないのでしょうが、ことガット張りに関してはかなりニッチな業界なので進歩が遅いのはまあ仕方がない。期待していたヨネックスのニューマシン、プレシジョン9.0もターンテーブルのオートロック化とエレベーターの電動化がやっと追加されたぐらいで、なんとプロテック8の約5割高になってしまった。消費税分だけでホーム用マシンが購入出来そうですが、それでもこの機能はやっぱり欲しいw
と言う訳で、ストリンギング中のフレームの変形に関して、今回はメインストリングを張る際のビリヤードの間隔の変化を計測してみました。まあフレーム各所の計測はメンドクサイのでw
マシンにセットした状態で計測
クチバシによるビリヤード間測定、これで自動で連続計測が可能。
ノギスがズレない様にターンテーブルにはブレーキをきつめにかけておく。
最初のセンター2本にテンションをかけるのですが、僕は2本同時に引くことはしないで、片方をスターティングクランプで止めておいてもう片方にテンションをかけてから2本ともクランプしています。クランプが干渉するのでスタクラ側は少し開けておきます。
3本目
最初にフレームから離してクランプしていた1本にテンションをかける。
意外でしたがここでは変化がなかった。
続けて4本目を張る。
これでセンター4本完了、そのまま続けて5本目を張る。
僕は最初2本張って、次に反対側3本を張り、あとは交互に2本づつ張っていきます。
メインガットを張る前と張った後をくらべると、
今回の結果では約3mmフレームが縮んでいた。
ストリングマシンはヨネックス・プロテック8、テンション50ポンド。
計測器はミツトヨデジタルノギスを使用。
今回試料に使ったラケットはヨネックス・レグナ98、
ストリングはラボで最も硬いボウブランド・ボウスター25でした。
この結果に関しては以前 harikichiさんからターンテーブルの剛性、中でも特にビリヤードの変形によることが大きいという的確な指摘があったことを付け加えておきます。
まあ、マシンのちがいとか試料のちがいとかで多少の差はあるとは思いますが、結局のところあとはクロスガットのテンション調整でうまくごまかしたらいいんじゃないかとw