たまにストリングパターンによっては2本張り(ハイブリッド)にした時、フレームの外側でガットが3本重なることがあり、ヒジョ~にガットを通しにくいことがあるのだが、そんな場合はどうしているのかと質問があった。
まあ、こういう時のための道具も僕が知っている限り2種類ありますが、ツールマニアの僕がイマイチ欲しくならないようなシロモノなので、つい気合いで通すのだと言ってしまった。キレッパシをあらかじめ入れておくという方法もありますが、これはもちろんメンドクサイだけなので(笑)
プロスタッフミッド
このようにウィルソンラケットのストリングパターンはメインの7と9がスキップしているモデルが多く、普通はガットが3本重ならないように6Tと8Tがタイオフホールになっていたり、 最近のモデルはワイドホールになっているのでタイオフする場所をわりと自由に選べて問題ないのですが、フェデラーモデルだけはタイオフホールがヘン(6Tと11T)なので、ハイブリッドにした場合フレームの外側でガットが3本重なってしまう。で、見た目スッキリと重ならないようにするにはガットホール(11T)をオウルとかでグリグリ広げるしかないと思っていました。まあ他人のラケットではちょっと出来ないし、グリグリ広げるのもカンタンそうに思うかもしれないけど、これが意外と手間がかかるのだった。
ところがちょっと前にあるプロショップが張ったフェデラー張り(チャンピオンズチョイス)でメインのタイオフをクロスガットにしているのを見て、おおっこういう方法があったのか!とうなってしまった。ちょっとメンドクサそうですがさすがですね。
フライングクランプを使う方法もありですが、僕自身フライングクランプは昔さんざん使ってあまりいいとは思えなかったので、スターティングクランプを使う方法を他人のラケットで勝手に試してみました(笑)
まあエラソウに紹介するほどのことでもないのだけど、両サイドのメインの最後を残してスタクラで止めておき、クロスを張り終えた後(あるいは途中で)両サイドのメインを張ってクロス(11T)にタイオフするというだけのことです。
横から見ると
すっきりなのだ!
この方法はスタクラが3本は欲しいところですが、スターティングノットにすれば2本でも出来ますね。僕の場合、ガット張りはなるべくカンタンにということで4本も使っちゃいます(笑)
それとじつはスターティングクランプ1本で出来る方法もなくはないです。アガシ張りです。この張り方だとメインの最後1本を残してそのままヘッド側でタイオフ、両サイドのメインにはクロスガットを使うという張り方です。
アガシ張りについてはこのブログでも過去に紹介したことがありましたが、まあこういう場合(スタクラが1本しかない)に使うのはアリでしょうね。ガットが足りないかスタクラが足りないかの違いだけで、アガシ張り本来の趣旨と似たようなもんです(笑)
で、この方法はヘッド側にクロスのタイオフホールが1個必要なので結局どこかのホールを広げなければいけませんが、メインのどちらか片方の6と7をひっくり返してスロート側に持ってくればなんとかなるかも・・・。まあこんなことは考えるだけでもメンドクサイので出来るかどうか試したいヒトは自分でやってみてちょうだい。そんな物好きでヒマなヒトはいないとは思うけどね(笑)
使用ガット
Main キルシュバーム・プロライン1(1.20)
Cross ポリファイバー・ブラックベノム(1.20)