文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

大きい女の子は好きですか? (7)

2021-07-12 08:37:26 | 書評:その他

 

 てっきり6巻で完結したものと思い込んでいた本作。大学女子バレー部の巨女たちと、なぜか彼女たちの寮長兼監督をやることになった小柄な立花草太とのハーレムエロラブコメである。

 草太が彼女たちの寮長兼監督をやることになったのは、当時ニートだった彼が、バレー部員でもある姉の薫に騙されたからだ。草太はバレー部員たちと次々に関係を持っていくが、さすがに姉の薫とは自制心が働いているためかそんな関係にはなっていない。

 しかし、結構危ない場面もあり、この後二人の関係がどうなっていくのかということもこの作品のテーマの一つだ。ちなみに、他のバレー部員は二人の気持ちに気が付いており、若干やきもきしている。

 この7巻では、大友桃美という新たなバレー部員が入ってくる(バスケットボール部と兼部だが)。もちろん巨女で、草太とそういう関係になるのもお約束。

 作中に色々とエロエロエピソードが出てくるが、どれもエロだけでなく笑えるのだ。特に貞操帯騒動には爆笑。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今まで一度も女扱いされたことがない女騎士を女扱いする漫画(7)

2021-07-10 11:29:33 | 書評:その他

 

 最強の女騎士・聖剣ことレオと、女子の腹筋が大好きな魔法使いフーリー・デントのラブコメを描いた爆笑物の腹筋漫画もこれが最終巻。なんだか、この表紙イラストがネタバレになっているが、最終的にはまあそういうことだ。

 この巻ではレオは、魔王討伐を命じられる。その魔王とは意外にも・・・。そして、フーリーの使う回復魔法の秘密。

 それにしても、狂剣さまことヘルガさん、使い魔のりさぴょんの影響で怖い系から可愛い系女子に大変身したのは笑った。

 ところで、魔王候補(自称)のイルムガルド。ゴブリンに捕まって拘束されるなんて、本当に魔王候補か?大体ゴブリンなんて、普通はザコ中のザコとして扱われるような魔物だよ。それに捕まる魔王っていったい・・・。それに、フーリーの必殺技の腹筋砲ってなんだよ。

 このように相変わらずツッコミどころが多いが、全体としては楽しいラブコメになっている。巻末の書下ろし漫画「女騎士と初夜」で、聖剣さまって、その気満々でフーリーに挑んだくせに、あっさり返り討ちにされるとは・・・。

☆☆☆☆

 

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脱炭素時代を生き抜くための「エネルギー」入門

2021-07-06 17:12:37 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 まず本書を読んで感じたのは、著者はあまりこの方面に詳しくないのではないかということ。記述が不正確なうえ、紹介されている技術のチョイスも後述のようにどうかなとどうかなと思うものがあるのだ。

 著者の略歴を見ると、理学部出身で専門は化学のようである。だから私の様な工学部で電気工学を学んだ者とは視点が違うのかも知れない。一番感じたのは、全体的に量的な話とコスト的な話が十分ではないということ。工学はコストの話まで含めてなんぼというところがある。

 多くの問題点については、別の人が指摘しているので、なるべくそれと重ならないようにしよう。

 一番まずいと思うのはこの部分。エネルギー不滅の法則(用語は本書による)を説明した部分だ。1階の屋根にいた人が飛び降りた場合にエネルギーが消滅したように見えるが、実は無くなっていないことの説明である。

それを表すのが、この飛び降りた人の「ケガ」です。この人は飛び降りた衝撃で足をくじきました、これは消えたように見えた1E(評者注:本書では1階の屋根に上った人の位置エネルギーをこう表している)の位置エネルギーが、実は「脚をくじかせる」という「仕事」をしていたことを意味します。(p32)


 それでは、パチンコ玉のような鉄球を落とした場合はどうなるのだろう。もちろん、脚もくじかないし、ケガもしない。実は、この場合最後には熱エネルギーになって、温度が少し上がるのだ。

 この部分も説明不足だと思う。

(シリコン太陽電池の)変換効率は単結晶で20%、多結晶で15%、薄膜で10%以下とされます。(p146)

 
しかし、142ページの表には、太陽電池の変換効率として5~40%とある。これは、少し説明が必要ではないか。確かにNEDOなどでは変換効率40%を目指して研究が行われている。しかしその目標年度は2030年なのである。今現在この変換効率が達成できている訳ではない。そして、使われているのもシリコンでなくコストがものすごく高くなる化合物なのである。

 これも気になる。

原子力の熱で沸かしたスチームを発電機のプロペラにぶつけて、発電機を回して発電しているのです。(p152)

 
原子炉で蒸気を発生させているのは間違いないが、蒸気が導かれるのは発電機でなくてタービンである。タービンを回転させることにより、それに連結された発電機を回すのである。発電機にはプロペラなんて付いていない。あまりこの辺りの知識がない人には違いが分からないかも知れないが、少し知っている人なら、タービンと発電機は全くの別モノだと言うだろう。p236には、水蒸気でタービンを回すと書かれているので、(ここでは発電機のタービンと書かれているので不正確な気もする。前述のようにタービンと発電機は別物である。まあ、発電機に連結されたタービンということならぎりぎりOKか?)しかしなぜ、p152ではスチームと書かれていたのに、p236では水蒸気? 同じものを表すときは表記を統一した方がいい。

 これは著者の勉強不足か?

地熱発電能力は約1000万kW(最新火力発電の約20基分)となり、(p172)

 
 ( )の部分だ。例えば電源開発の橘湾火力は単機容量105万kWであるし、松浦火力も100万kW、中国電力の三隅火力も100万kWなのである。つまり最新火力の約10基分ということになる。

 これも大分気になる。

しかし、三重水素は地球上の自然界には、ほとんど存在せず、(p257)


三重水素とは、今話題のトリチウムのことだ。これは微量ながら自然界に一定量は存在している。ほとんど存在しないというのと、微量ながら一定量存在するというのでは、ニュアンスがだいぶ異なると思う。またトリチウムは、宇宙線と大気の作用で常に作られている。

 さらに、p231の説明で、爆発に繋がるような原爆の反応のみを説明し、原子炉の中での反応が十分に説明されてないことや、地熱発電の説明で、熱水で沸点の低い媒体を沸騰させ、これを発電に利用するバイナリーサイクル、核融合の説明では、トカマク方式の説明があるが、その他代表的なヘリカル方式、レーザー方式が説明されてないのが気になる、風力発電のところでは「台風発電」と言ったあまり一般的でないものが紹介されていることを考えるとバランス的にどうだろう。なお岐阜県土岐市にあるのは「核融合研究所」ではなく、「核融合科学研究所」であり、研究されているのは、主にヘリカル方式である。

 以上纏めると、あまりこの方面に詳しくない人が、あちこちで勉強した結果をまとめたように、私には見えるのだが。

☆☆

 

 

 

 

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浅見光彦のミステリー紀行〈第4集〉―悲喜こもごも作家と編集者たち

2021-07-04 09:20:51 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 本書は、2018年に亡くなられた内田康夫さんの代表作といえる浅見光彦シリーズについての著者解説と裏話を集めたものの1冊だ。本書に収められているのは、「讃岐路殺人事件」、「日蓮伝説殺人事件」、「琥珀の道殺人事件」、「菊池伝説殺人事件」、「神戸殺人事件」、「琵琶湖周航殺人歌」、「御堂筋殺人事件」、「歌枕殺人事件」、「伊香保殺人事件」。「平城山を越えた女」の10作品。

 どれも、これらを読んでおけば、作品の方も一層楽しめるようになるだろう。内田作品、中でも浅見光彦ファンの人にはぜひ読んでもらいたいと思う。

 それにしても、内田さんが亡くなってから、テレビで浅見光彦シリーズを見かけないような気が(再放送は時々見るが)。なにか故人になられたことと関係があるのだろうか。念のため浅見光彦記念館のホームページで調べてみると、浅見光彦シリーズとしては2019年1月にTBS系で放映された「天城峠殺人事件」が最後のようである。(他のシリーズではこれより新しいものがあった。)小説の新作がこれ以上書かれないのだから、せめて、新しく映像化された浅見光彦シリーズを視たいものだと思う。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

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