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文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

杭打ち工事のデータ偽造問題に思う

2015-10-29 18:47:11 | オピニオン
 旭化成建材が関わった建物のくい打ち工事で、データの捏造や流用がどんどん明らかになっている。モノがモノだけにその罪は重い。多額のローンを組んでマンションを購入した人などに、どう責任を取っていくつもりなのだろう。

 複数の担当者が、捏造・流用を行っていたということは、会社の風土自体に問題があるとしか思えない。もちろん、捏造・流用した人間の責任が一番重いのは言うまでもない。しかし、そのようなことを安易に行うような風潮がまかり通っていたり、会社が、過大な業務量を放置して、捏造・流用をせざるを得ないような状態にしていたということはないのだろうか。この事件を、けっして一個人だけの問題で済ませてはいけないのだ。

 更には、捏造・流用を見抜けなかったチェック体制にも問題がある。もし、旭化成建材が会社として存続したいのなら、今回の被害者への賠償だけでなく、今後どのように再発を防ぐのかをきちんと説明していかなくてはならないだろう。

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著作権判例集が「著作権侵害」の記事に思う

2015-10-29 11:37:58 | オピニオン
 gooニュースを読んでいると、「著作権判例集が「著作権侵害」」(朝日新聞)という冗談のような記事が目に飛び込んできた。

 なんでも、「著作権判例百選(第5版)」(有斐閣)の発行に当たって、大渕哲也・東京大教授が編者から外されたため、編集著作権の侵害で起こしていた、出版差し止めの仮処分が、裁判所により決定されたらしい。

 ここでいう編集著作権とは、編集物の素材の選択や配列に創作性を有するようなものに与えられる権利(著作権法第12条第1項)である。つまり、百科事典などに、何を入れるかを決める場合、それを決めた人が編集著作権を持つということだ。なお、個々の記事には、当然のことながら、書いた人が著作権を持つことになる。

 記事の内容を信じるなら、扱う判例も第4版と9割近く一致しており、大渕教授も当初から編者として編集作業に加わっていたという。それなら当然編集著作権者となるはずだと思うのだが、出版社は「実質的な編集作業をしたのは別の研究者で、大渕氏は「編集著作者ではない」とし、一般的な編者と、著作権法上の編集著作者は異なる」(記事より引用)と反論していたらしい。

 しかし、「実質一般的な編者と、著作権法上の編集著作者は異なる」という主張は意味が分からない。何か、この業界独自の慣行のようなものがあるのだろうか」。

 それにしても、東大教授って、出版社に対して、かなりの発言権を持っているものだと思い込んでいいたのだが、最近は、出版社の関係って、こんなものなのだろうか。私の知らない、社会の裏側を見たような気になったというと、少し大げさか。





 
 
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秋田書店内部告発事件の和解に思う

2015-10-29 11:04:11 | オピニオン
 Yahoo!ニュース(読売新聞)によると、秋田書店が、読者プレゼントの当選者水増ししていたのを内部告発した女性が、懲戒解雇されて、解雇無効や地位確認などを求めて訴訟を起こしていたのだが、28日に解決金120万円で和解が成立したという。

 この事件は、大分前にマスコミで取り上げらていたので、覚えている方も多いと思う。この事件は、読者に対しての重大な裏切りであり、私も、一読者として憤りを感じたものである。

 しかし、この事件の発覚が内部告発によるものであり、当事者が懲戒免職になっていたことは初めて知った。コンプライアンスに反することをしていた方が、それを告発した相手を懲戒にかけるとはどういう了見か?全く呆れてしまう。

 それにしても、わずか120万円の解決金というのはどうなんだろう。安すぎないか。こんなことだから、ばれなければ儲けものということでやってしまうのではないか。「解決金」という名目も気になる。これが、億単位の和解金と、重い刑事罰を課せられれば、かなりの抑止効果が見込めると思うのだが。

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書評:OHM大学テキスト 電力発生・輸送工学

2015-10-29 09:15:18 | 書評:学術教養(科学・工学)
OHM大学テキスト 電力発生・輸送工学
クリエーター情報なし
オーム社


 本書は、タイトルの通り、大学向けの「電力発生・輸送工学」のテキストである。大学向けと言っても、まえがきに、「全く現場の知識のない大学・高専の学生の立場にたって」とあるところから、学部の1~2年もしくは高専の4~5年当たりをターゲットとして書かれているのではないかと推測する。

 ところで、「電力発生・輸送工学」というのは、その名の通り、発電から送電、変電、配電までを扱ったものだ。言い換えれば、電力を作り出して、需要家に届けるまでの仕組みについて解説されたものである。もちろん、発電、送電、変電、配電という分野のどれをとっても1冊のテキストには収まりきらないくらい奥の深いものだ。これらを1冊に纏めているのであるから、内容が概論的になってしまうのはやむを得ない。だから、本書のレベルは、電験3種程度だと思えば良いだろう。なお、電験というのは、電気に関する保安の監督を行う、電気主任技術者の免許を得るための試験で、1種から3種までの区分があり、免許の種類によって、扱える電圧などが変わってくる。

 これは、大学によって違うかもしれないが、私たちが学生のことは、このような電力技術を扱った概論的な授業はなかった。そもそも電力技術を扱った科目自体も少なかったし、それらの科目では、いきなり個別の難しい話に入っていくので、学生時代は、どちらかと言えば敬遠していた覚えがある。それが、今では電験1種試験に合格しているのだから、人生とは分からないものだ、学部の初年級のころに、このような科目があれば、当時もっとこのような分野にも興味を持てたのではないかと思う。

 「再生可能エネルギー」に1章が割かれていたり、「将来の電力発生輸送」という章で、分散型電源やスマートグリッドなど解説されているのは、いかにも今の時代を反映しているようだ。全体を読んでみると、概念的に少し難しいのは、故障計算のところくらいで、その他は、高校生でも十分理解できるような内容だろうと思う。電力というのは、私たちの生活になくてはならないものだ。しかし、この電力の物理的・工学的特性を知らないままヘンな議論がされているのをよく耳にする。願わくば、できるだけ多くの方に、このような本で基礎的な知識をつけていただきたいし、ここから更に高度な内容を勉強していく人が増えていって欲しいものだ。

※本記事は、書評専門の拙ブログ「風竜胆の書評」からの写です。

○関連過去記事
電気主任技術者

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