マックンのメモ日記

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インド女性6億人の目覚め!

2013-06-06 21:30:15 | 経済・金融・投資
前々回に、日本の本質的な問題は、人口の減少と増え続ける借金だと言いました。これを解決するには移民を受け入れるか、女性をもっと効率よく労働力として使うか、もしくは労働システムを変えなければならない」という事を書きました。今インドでは女性マーケットに注目が集まっています。市場としても労働力としてあまり重視されてこなかったのですが、経済発展で働く場が増え、購買力が上昇してきました。人口の半分ながら約6億人と言う巨大な潜在力に外国企業が目を付け始めたのです。

もし女性が男性と同じ就業率になった場合のGDPの上振れ幅は1位がエジプトで約34%程度、2位がインドで約26%、3位ブラジルで約8~9%程度、4位は日本で同じく約8~9%程度、中国は約5%、米国も約5%程度です。こうしてみるとインドなどは女性が社会進出すればGDPがかなり伸びるという事が分かります。と同時に日本も女性の社会進出が進めばGDPが1割近く上振れるという事ですので、冒頭で書きましたように、女性をもっと効率よく労働力として使えばまだGDPは増えるという事が分かります。つまり日本もまだ女性の社会進出が進んでいないと言うことになります。

話をインドの女性に戻しますが、ヤマハ発動機の現地法人の社長は「インドは6億人が女性という事で、そこをターゲットにしないのなら製造業としての存在意義がない」と言っています。昨年9月以来の累計販売実績はすでに7万台を超え、人気商品に育ったそうです。年300万台規模のスクーター市場で、5年後に20%のシェアを獲得するための大きな武器になると期待しています。

一方、携帯電話大手のボーダフォン・インディアのデリー中心部にある販売店では店長や店員、警備員や清掃員がすべて女性だそうです。同社は昨年末からこうした女性従業員のみで運営する小売店舗「エンジェル・ストア」を13州で16店展開し、働く女性や女子学生などの開拓に当たっているそうです。と言うのは「女性スタッフは親切だし、ソフトな雰囲気で入りやすい」と言う声もあるからです。

インドでは経済成長で所得が底上げされ、就業機会も拡大し、女性の就業率はまだ都市部で14%、地方で26%ですが、「購買力のある女性」が富裕層を超えて広がってきたそうです。インドの調査会社が都市部の女性9000人を対象にした調査によると、平均月収は2001年の4492ルピー(約8000円)から10年には9457ルピーに倍増しているのです。このままいけば、6億人の巨大市場は本格的に開花すると言います。

日本もインドほどではありませんが、人口減に悩むなら、移民の前に、社会のシステムを変え、女性の社会進出しやすくすれば、まだGDPは増えるのですから、インドに負けないようもっと女性の社会進出率を伸ばす工夫が必要でしょう。