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東京の夜景動画ブログです。

芸術!万歳!

2007-09-02 20:32:18 | 撮影とテーマ設定2006~07年11月
Nagatachou001


ここ数日ぐずついた天気が続いて、今日もはっきりしない空模様だった。知人に誘われたこともあって、とある展示を観に出かけたので、ついでに小型1眼レフを持ち出したものの、結局はフィルムを半分も使わなかった。



知人に誘われたのは販売メインの某ギャラリーで、性をテーマにした作品が集められていたのだが、当然ながら完全無修正だったこともあり、入り口には「18歳未満の立ち入りお断り」表示が掲げられていた。展示の内容そのものは、人気作家のいかにもな作品がそろっていたため、テーマの割には無難なまとまりだったように思う。



というわけで、本来なら展示なり作品なりの良いところを探して、ここでご紹介させていただいてもよいかと思うのだが、なにしろ完全無修正というのがちょっと引っかかるので、今回はあえて伏せさせていただこうかと思う。なにしろ、あの松文館裁判でも繰り返し明らかとなったように、日本においてわいせつ性の有無を判断はするの司法(裁判官)もしくは行政(警察)なのだ。
その上、特に実写はドローイングよりわいせつ性が高いと認定されていることもあって(松文館裁判判例による)、実写作品も含まれているその展示をWEBで紹介することは、場合によって関係者にご迷惑がかかる可能性もあり、いろいろ思うところはあれども控えさせていただく次第だ。



そもそも、こんなくだらないことに気を使わねばならないこと事態、全くもって不条理なこととといわざるを得ないのだが、それはそれとしてやはり興味深かったのは「完全無修正」という部分だった。



なにしろ、作品の中にはことさらに「芸術性よりもエロチシズムを前面に出した」ものもあり、率直に言って「芸術はいいよな」という感想を抱いてしまった。実際、モザイクかけなんて本当に面倒だし、なにしろ「誰からも歓迎されない作業」だから、出来るなら省略したいというのが本音だからね。



とはいえ、作品が完全に修正から逃れられたのは、あくまでも「少数の関係者のみが鑑賞できる場」での展示だったためで、特に芸術性や表現の自由が認められたわけでもないのだろうというのが、自分の個人的な読みである。もちろん、司法や行政に携わる人々も、作品の芸術性や表現の自由に対して一定の配慮をしており、ギャラリーという展示空間だけが完全無修正の理由でもないのだが、それでもそこで展示されていたような作品を複製して広く頒布することは、決して許されないだろう。



例えば、今回の展示はもっとも穏便な作品がポストカードに選ばれ、カタログはもちろんグッズも制作されていない。販売メインのギャラリーだから、カタログはあったほうがよいように思うのだが、そんなことをしたら警察が黙っていないのだ。



当然ながらカタログは広く頒布する目的で制作されるので、無修正の作品を収録したら刑法175条に真っ向から抵触すると思う。実際にはごく一部の関係者のみが閲覧しただけだったとしても、印刷物として複製することは「頒布を前提とした行為」とみなされる可能性が極めて高いと思うからだ。



そういえば、最近は骨董や美術品の市場で春画も比較的おおっぴらに取引されるようになってきたが、それでも春本となると話はまったく別だそうで、仕方が無いから和綴じ本をばらし「春画」として市場に出すらしい。



とはいえ、それでもギャラリーという解放区が存在しているだけ、芸術の方がまだ自由なのは間違いなく、やっぱりうらやましいと思ってしまう。まぁ、ポルノには反権威とか反権力、反階級のメッセージから生まれたという、ある意味で「出自の正しさ」があるし、ただ一方的にうらやましがることは無いんだけどね。



そもそも、自分自身に性的なテーマの作品を制作する意図があるのかというと…
機会があったらやってみたいかも~


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