仕事はぼちぼち。
けして悪くはないけど、間違っても良いとはいえない。まぁ、仕事というのはそういうものなのかもしれないけど、こういうときはつい「いらぬなにか」へ手を出したくなるから、その点はくれぐれも引き締めておかねばならないね。
さておき、なんとかうまい具合に少し時間をやりくりできたので、表参道画廊にて開催中の甲斐優子展「GEOGRAPHICAL FEATURES」を鑑賞する。ポストカードが心に引っかかったので、なんとか鑑賞したいと思っていたのだが、少なくとも時間をやりくりしたかいはあったね。
例によって展示内容の詳細には触れないが、そもそもタイトルとテーマと作品が一直線でつながっているような展示なので、タイトルやポストカードが気に入ったのであれば、必ず期待に答える作品といってもいいだろう。個人的には、鑑賞者と作品との間にさえぎるものが何もないインスタレーションに好感を持ったし、全体の配置についても、とりあえず無難にはまとまっていたと思う。
タイトルとテーマと作品が一直線でつながっているような展示なのだから、インスタレーションもそのようであるべきといっても言い過ぎではなかろうし、今回の展示を通じて自信を深めても良いのではなかろうかとも思う。
併設されているMUSEE Fでは大平暁展が開催されていたが、こちらはモダンでコンテンポラリーな軽さと楽しさ、可愛らしさを持ちながら、それでいて丁寧にきちんときれいにまとまっていた。作家の大平氏はJR中央線沿線を拠点とするアーティストユニットを主宰しているそうで、インスタレーションからも手馴れた危なげのなさが感じられた。ちなみに「jet's boys」とは、超低空、超低速、なのに気分はジェットな感じのアーティストユニットだそうで、自分は説明を読んだ瞬間にカプロニ・カンピニ N.1のことを思い出したが、展示会場でそんなマニアックな航空機のことを語っても無意味だし、脳内でもて遊ぶだけにとどめておいた。
それにしても、とりあえず写真月間なので写真で展示しちゃいました的ナ軽さが心地よくて可愛らしく、それでいて計算されたインスタレーションや全体の丁寧なまとまりなどに可愛げの無さも潜ませている、なんとも小憎らしい展示でございました。
会期は明日までなのだけど、出来れば足を運んでいただきたい展示です。
大平暁 展 会場: ミュゼF スケジュール: 2009年06月15日 ~ 2009年06月20日 住所: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-17-3 アーク・アトリウム B02 電話: 03-5775-2469