Tokyo at rain and Tokyo at night MOVIE!

東京の夜景動画ブログです。

第3回個展のまとめ

2007-10-29 16:01:31 | 2007年10月の展示


第3回個展「秩序の目録3‐archived memorie」の会場風景は、概ね以下のようなものだった。


2007_10_MUSEEF012007_10_MUSEEF02



2007_10_MUSEEF042007_10_MUSEEF05


2007_10_MUSEEF062007_10_MUSEEF03




個展も3回目となると、いろいろと別な角度から見えてくるものらしいが、今回は本当に勉強になるところが多かった。会場風景からをご覧になっていただければ一目瞭然だが、基本的なインスタレーションはまたしても前回と同様である。ただ、今回は四隅に長めの飾りピンを刺し、四辺を裏からテープ留めした。



中央の台にはポートフォリオボックスを置き、壁面に設置した作品と同じ素材から出力した、小サイズの作品を収めて、鑑賞者が手にとって大小の作品を比較しつつ鑑賞できるようにした。また、そのために白手袋を2組配置し、さらに3日目からは「手にとって比べてください」との注意書きも設置した。



今回の展示で最も大きな収穫となったのは、作品そのものに対する反応や過程から得られた知見ではなく、展示のプランニングであった。鑑賞者に作品そのものをただ鑑賞していただくのではなく、製作技法の持つ特性を踏まえたうえで、作品を取り巻く状況をも感じ取っていただけるような、いわばインスタレーションとしての展示を思考かつ指向、そして試行し、実際に会場で施工した過程とその結果が、今回の最も大きな収穫だったと思う。



でまぁ、早くも第4回個展の構想もまとまりつつあることだし、また準備に取り掛かるとしましょうかね。



結局、個展の終了と共に次回個展の準備が始まるというのは、文字通りの意味だったのだネェ~



にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

明日は個展最終日

2007-10-26 21:28:47 | 2007年10月の展示
Sakuradamon008


今日は朝から天気が悪く、午前中には雨が激しく降ったりもしていた。自分は仕事を一段落させてからギャラリーへ向かったのだが、足元が悪いにもかかわらずワークショップの関係者などが来訪していただいたようで、芳名帳を見ながら感謝の気持ちでいっぱいになった。



今回の展示はとりあえず明日で終了するが、今回の経験を踏まえた次回個展の構想も固まりつつあり、意識的に「次を考えながら」会場に身を置くようにしていた。ワークショップでは、金村氏が「作家が個展で自らの作品と正面から向き合うこと」の重要性を何度も繰り返して強調しておられたが、確かに作品と長時間向き合うことで気が付くことは非常に多い。



まぁ、中にはケアレスミスの類も含まれては来るのだが、そういったことも含めて次回への糧として、少しずつでも自分のやりたいこと、作品として提示したい内容の純度を高めたいと思う。


にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

ニコニコ大躍進の予感

2007-10-23 23:44:13 | 2007年10月の展示
Shinjyuku016


今日は朝から天気も好く、布団を軽く干してから事務所へ顔を出し、簡単に仕事を片付けてから会場へ向かう。
平日の午後とあって来場者もほとんどなかったが、むしろ自身の展示について深く考える時間が取れたように思う。



夕方には古い知人が訪れ、閉廊後に軽い夕食を共にした。もちろん、展示についてあれこれ話し合ったのだが、途中から話が面白くなってしまい、河岸を変えたうえさらに突っ込んだ内容で盛り上がる。気が付いたら知人宅方面への終電が迫っており、やむなくお開きとなってしまったのだが、本当に有意義な時間をすごすことが出来た。



大げさかもしれないが、知人とこれだけ深く話すきっかけとなっただけでも、今回の展示を開いた意味があったと思う。
ともかく、知人の意見を取り入れて改めるべきところは改めると共に、さらに次のテーマについても制作の方向性が見えてきた。



本当に、心から知人のありがたさを感じた夜だったよ。


にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

搬入

2007-10-20 20:53:34 | 展示準備2007年10月
Toyosu017


今日は朝からいい天気だったが、洗濯や部屋の片づけをして昼過ぎまで過ごした。
夕方には作品をケースにつめ、ギャラリーへ搬入する。ギャラリーでは同じ会期の市川氏が作業をされていたが、自分はインスタレーションを月曜の午前中に行うこともあり、挨拶もそこそこにギャラリーを後にした。



帰りにお茶会用の菓子などを買って帰宅。



ともあれ、後はインスタレーションだけなのだが、相変わらずテンションは低いままだったりもする。



ただ、展示コメントまで出力だと味気ないので、気が向いたら自筆のものを用意するかもしれない。


にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

孤高か独善か

2007-10-17 21:29:54 | 展示準備2007年10月
Arakawa003


今日は朝から好い天気で、久々に部屋の掃除をし、たまった洗濯物を片付け、布団を軽く天日に当ててから出かける。



まず、打ち合わせなければならないこともあったので、ほてほてと撮影しながら表参道画廊へ向かった。スタッフの方と展示についての細部を詰めた後、和久井恭子 + 碓井ゆい展を鑑賞する。



あまりネタばれになるようなことはかけないという口実で、いつものように自分自身の印象を語るにとどめるが、それにしても久々に衝撃を受けた展示だった。正直、最初はいささか否定的な印象すら持ったものの、鑑賞している間にどんどん印象が変わってゆき、最後には「とても心地のよい居心地の悪さ」に包まれていた。



基本的に平面作品とインスタレーションという分担で制作したそうなのだが、比較的分担がはっきりしていながらも両者の個性が高度にマッチングしていて、作品としての面白さをよりいっそう高めていると思う。



まぁ、経験の少ない鑑賞者にとってはいささかタフな作品かもしれないが、あえてそのように作品を構成した点を高く評価したい。また、現代美術においてもわかりやすさを過剰に求められる昨今の情勢を考えると、作家氏たちの決断と勇気をたたえたいとも思う。



もちろん、ちょっと理屈さえこねれば「なんでもアートになってしまう現代美術の世界」において、作家が作品のわかりやすさに対する配慮を放棄することは、ややもすれば独善に陥りかねない危うさを秘めているという指摘はそれなりの説得力を持つ。また、現代美術の文脈やモードにのみ依拠した作品が、現代美術そのものの敷居を高くしているという批判もある。



ただ、わかりやすいということはすなわち「旧来の価値観の枠内へ作品を収める」ということでもあり、やはりそれまでの価値体系から逸脱した作品や、旧来の価値体系に収まらない作家を積極的に評価したい。それになにより、この作品には作家たち自身の美意識や感覚が色濃く反映されており、自分は作品に反映された美意識や感覚そのものを評価したいとも思うのだ。



なにはともあれ、鑑賞して驚いて欲しい作品だと思う。
なにしろ、正真正銘、紛れも無く「一回性の繰り返し不能な作品」でありながら、アウラを全然感じさせないという、非常に自分好みの作品なのだから。


和久井恭子 + 碓井ゆい 展
会場: ミュゼF
スケジュール: 2007年10月15日 ~ 2007年10月20日
住所: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-17-3 アーク・アトリウム B02
電話: 03-5775-2469

にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

写真の世界よりもオタクの世界

2007-10-14 20:34:14 | 撮影とテーマ設定2006~07年11月
Arakawa005


今日は朝から曇り空で、どうにもこうにも出かけるキがしなかった。
ところが、プリントのマッティング加工を依頼していた業者より「予定より早く仕上がった」との連絡があり、とりあえず引き取りに出かけようかと支度を始めたところ、さらに知人に誘われて某美術館における展示鑑賞にお付き合いすることとなる。



少し考えた結果、天候が思わしくなかったこともあり、作品の引き受けを延期して、知人の展示鑑賞にお付き合いする。



でまぁ結論から言ってしまうと、プリントだけさっさと回収して、家でごろごろしとけばよかった。



否定的な印象を持った展示についてあまり多くは語りたくないし、また多くを語るべきでもないのだが、久しぶりに「写真という表現手段を用いることを恥じた」ことだけは、来場者も含めた展示の感想として述べておこう。
まぁ、敢えてイイとこ探しをするならば、インスタレーションは極めてすばらしく、作品の配列や順路の構成も含め、キュレーターはよい仕事をしたと思う。



ただ、知人には申し訳ないことをしたと思うが、知人も展示を観て少し後悔していたようなので、その辺はお互い様といったところか。



どうにも収まりがつかなかったこともあり、途中でコニカミノルタプラザへ寄り道して、口直しに渕上勝写真展「GLARE」を鑑賞しようかとも思ったのだが、時間が中途半端だったのでそれもあきらめざるを得なかった。



渕上氏の作品は、色彩に対する感覚という点で自分の対極に位置するものだが、実は近い方向を目指しているのではないかと思う。自分は色彩も含めてコントロールされた空間を被写体として選択しつつ、その「非人間性」を批判的に作品化することを目指しているのだが、渕上氏の作品は「混沌とした色彩の持つ人間性」を作品化することで、逆説的に行過ぎた秩序の非人間性を描いているのではないかと思うのだ。



もし、写真という表現手段が「秩序だった美の追求」でしか評価されないのであれば、自分はむしろ評価して欲しくないし、写真という表現手段そのものも投げ捨ててかまわないと思う。作りこみ系の作家氏たちには申し訳ないが、そういう価値観を絶対視する人々とは同じ空気をすえないし、だからこそ自分は写真の世界よりもオタクの世界に身を置き続けたいと思うのだ。


にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

エキジビションブルー?

2007-10-11 22:19:32 | 展示準備2007年10月
Arakawa007


個展まで10日となり、そろそろ本気で準備に取り掛からねばならないのだが、どうにもこうにも気持ちが盛り上がらない。ただ、既にプリントは業者から回収しており、また出力データの準備も終わっているので、後はプリントのマッティングを依頼し、プリンタに紙をセットして「リターンを叩くだけ」なのだが、それすらやりたくないという体たらくだ。



エキジビションブルーとか、展示前病という言葉は無いけれど、要するにそういう症状なんだよね。



この症状は、既に最初に個展を開いた時点から自覚していて、前回の展示ではいっそうひどくなっていたが、今回はさらに輪をかけて悪化しており、この調子だと展示どころではなさそうな気さえする。まぁ、その原因となっているのは全て自らの作品であり、外部には原因が存在しないというのが救いなんだけど、そうであるがゆえに自分の力で解決するしかないというのは、ちょっと辛いところかもしれないね。



結局のところ、個展を開いても自分自身の作家的位置はなんら変わらないし、また自分自身の成長にも全くつながらないという思い込みに、自分自身が引きずられているというわけだ。



まぁ、自分の場合は実際にその通りだからそれはそれでいいはずなのだけど、まだどこかで割り切っていないところが残っているのだろうね。



さておき、そんなわけでもぅすっかりぐだぐだなのだけど、あらかじめそうなることを見越して準備を進めていたから、まだかろうじて致命的な遅れにはなっていないのが救いだったりする。とりあえず機材を整備に出しつつ、サービスセンタ近くのギャラリーに立ち寄って、なんとか気分転換を図ってみた。
特に当ても無かったのだが、ほとんど何も考えずに巷房ギャラリーへ足を運ぶ。こういうときは空間自体の力に身を委ねたいところもあったし、なによりここの展示で大はずれをつかんだことは無かったからね。



まず、地下へ降りて近藤英樹版画展を鑑賞する。
和紙を使っていることもあって、近藤氏の作品には刷り物というより染物的な風合いがあった。それは、植物をモチーフにしていることとあいまって、非常に計算しつくされた素朴さという、いささか矛盾した世界を違和感無く展開していた。



次に階段下なかむらじん展を鑑賞したのだが、こちらは作品そのものの細部で鑑賞者を幻惑しつつも、実はシンプルに楽しめる構成になっていたように思う。自分は基本的に刷り物が好きな上に、なかむら氏のような作品は大好物なのだが、その分を割り引いても非常に楽しい作品であり、また愉快な展示だと思う。



その後3階の巷房へ向かい、ロベール・ヴィニョー 展を鑑賞した。こちらはペン画でオルフェウスの神話を表現した連作だが、いわば絵本のようにはっきりと物語を構成しているため、個々の作品についての評価は難しい。ただ、自分にとってはかつて観たファンタジー小説の挿絵を想起させる画風で、ちょっとメランコリックなノスタルジアに浸ったりもしたのだが、それはあくまでも作品を個人的な思い出話へ還元した上でのお話だね。



最後に機材をメンテに出して、併設されてるギャラリーへも足を運んだのだが、こっちはまぁまぁこういうものだねといったところ。展示されていたのは廃墟写真の大家として著名な作家氏の新作だったのだが、流石にあまたあるその辺の廃墟写真とは比べ物にならない質の高さを誇示しており、ファンが多いのも十分に納得できる。ただ、なんだか微妙にハイキーの作品が目に付いて、いささか違和感を覚えなくも無かった。
特に逆光のカットがそうだったのだけど、なにか新しいことでもやりたくなったのだろうか?



やっぱ、新しいことに挑戦し続けねばならないのかなぁなどと、自分の展示についてふと思いをめぐらし、よせばいいのにまたしてもうとぅになった、なんとも罪作りな展示ではございました。


なかむらじん 展
会場: 巷房階段下
スケジュール: 2007年10月08日 ~ 2007年10月13日 17:00
住所: 〒104-0061 東京都 中央区 銀座1-9-8 奥野ビルB1
電話: 03-3567-8727 ファックス: 03-3567-8727

ロベール・ヴィニョー 展
会場: 巷房
スケジュール: 2007年10月08日 ~ 2007年10月13日 17:00
住所: 〒104-0061 東京都 中央区 銀座1-9-8 奥野ビル3F
電話: 03-3567-8727 ファックス: 03-3567-8727

にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

流行と孤高

2007-10-08 21:09:31 | 撮影とテーマ設定2006~07年11月
Toyosu011


今日は昼前から雨がひどくなり、知人からのお誘いも断って家でごろごろしていた。
ところが、だらだらしているうちに雨は止んでしまったので、チケットをもらったままだった東京都写真美術館の展示を観に出かけた。



お目当てはキュレーターズ・チョイス07「対話する美術館」で、最終日になったからあわてて出かけたという体たらくだったのだが、正直言ってもっと早く観に行っておけばよかったと後悔させられた。確かに、この「キュレーターズ・チョイス」はより多くの人々を美術館にいざなうことを目的とした、いわば入門者向けの展示企画という色彩もあり、そのため総花的というかいささか散漫な部分もなくはないのだが、それでも貴重な展示物を目の当たりにするよい機会であり、侮ってはならないことを再認識させられた。
特に、トリミングやプリントの違いによって作品の印象が大きく異なることや、オリジナルとオマージュというかエピゴーネンを並べて展示したコーナーなどは、ある意味で写真ならではの楽しみでもあり、その部分をきっちりと押さえたところは高く評価したいと思った。



その後、写真美術館から表参道画廊へ移動して、初日を迎えた田原喜久江写真展「the over lapping things」を鑑賞する。前回も30点以上出品していたのだが、今回は実に100点を超えており、トニカクそのボリュームに圧倒される。前回からの間隔も決して長くはないのだが、展示の直前まで撮影されていたとの事で、月並みな表現だがそのひたむきな情熱にはただ頭を下げるほかない。



作品については、やはりその熱心さが表われており、特に旺盛な好奇心がそのまま定着しているかのような、若々しくかつパワフルなプリントは、多くの人々に強い印象を与えるだろう。個人的には、前回よりも作品の力が増しているように思え、なにか差をつけられてしまったような印象すら受けた。



ほんと、自分も初日が迫ってることだし、家でごろごろしてる場合じゃないよなぁ~


キュレーターズ・チョイス07 「対話する美術館」
会場: 東京都写真美術館
スケジュール: 2007年08月11日 ~ 2007年10月08日
住所: 〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話: 03-3280-0099 ファックス: 03-3280-0033

田原喜久江 「The Overlapping Things」
会場: 表参道画廊
スケジュール: 2007年10月08日 ~ 2007年10月13日
住所: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-17-3 アーク・アトリウム B02
電話: 03-5775-2469 ファックス: 03-5775-2469

にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

大きなまごころをもてあますの巻

2007-10-05 20:20:27 | 撮影とテーマ設定2006~07年11月
Arakawa002


今日は朝から好天に恵まれたが、知人から自治体の体育施設へ誘われていたため、とりあえずそちらへ向かう。
出勤前にひと汗流すなんてのは、なんだかヤッピー(死語上等)みたいでちょっといやぁんだったが、体を動かしてみるとそれはそれで気持ちよかったりもする。



その後、日本橋の金融街へ移動し某地銀の東京支店で用事を済ませ、ついでに日本橋三越の「天女(まごころ)像」を見物する。当時は相当に物議をかもしたらしいのだが、近年は再評価も進んで修復もされたということなので、せっかくだから観に行こうというわけだ。



ところが、作品は聞きしに勝る大きさで、ファッション雑貨のひしめく1階からは、全体を眺めることさえ難しそうだった。結局、2階吹き抜けのバルコニーから眺めたのだが、鑑賞というより「見物」というのがしっくり来る大きさであり、かつそういう「ありがたみあふれる作風」だった。



作家の佐藤玄々氏は西洋美術や近代彫刻にも通じていたそうだが、とりあえずこの「天女(まごころ)像」は東洋と言うか仏教美術テイストが濃すぎて、公開当事には相当な物議をかもしたというのがよくわかった。正直に言ってしまうと、天女というより観音といった風情もあり、自分も知人と「三越観音」などといって面白がっていたけど、そう思う人は少なくないんじゃないかなぁ?



近年では再評価もされているという話なのだが、化粧品ブースの隙間からちらちら見える作品の姿は、どうにもこうにももてあまされているように見えて仕方がない。心なしか、フロアを行き交うお客や働く美容部員たちも、出来るだけ作品の方向を見ないようにしているように見え、ある意味で共感してしまったりもしたのだけど、まぁ失礼といえば失礼な話ではある。



美とは価値観であり、また人の価値観はあても無く移ろい続けるものだが、それにしても越えられないなにかを強く感じさせてくれる作品だった。


にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ

マルチの思い出

2007-10-02 19:40:13 | 業務関連
Arakawa004


今日の午前中は雨が降ったり止んだりという、いかにも秋らしい陰鬱さに満ち溢れた空模様だったが、午後には雲間から太陽が顔をのぞかせはじめ、明日からは多少なりとも天気が回復するような兆しを見せた。
とりあえず事務所に向かってはみたものの、いろいろが一段落した開放感から、すっかり気が抜けて仕事にならない。
午後には今後の作業計画などを打ち合わせたのだが、聞き役に徹するというよりは「ただそこにいるだけ」でしかなかったような気がする。



ただ、幸か不幸か「オタクとしては既に老境へ差し掛かっている」ため、どちらかといえば静かにしているほうがありがたがられたりもする。



もちろん、本当にただ傍観しているだけでは話にならないため、大雑把な流れとキーワードになりそうな言葉には気を配っておかねばならない。中でも興味深かったのは、マルチをやりこんだボードゲーマに対して、独りで遊んでいたエロゲプロパーが、集団内での意思決定という局面ではあまりにも無力だったことだ。
もちろん、マルチといっても様々あるのだが、自分達がやりこんでいたのはウォー・シミュレーションゲームにおけるマルチであり、いわゆるボードゲームとも微妙に異なっていたのは、もしかしたらエロゲプロパにとってさらに大きなハンデとなっていたかもしれない。



というのも、ウォー・シミュレーションゲームにおけるマルチでは、故事成語で言うところの合従連衡遠交近攻などの策を自在に弄し、目的のためには呉越同舟も辞さずといった政治的思考をめぐらせることが、一般的なボードゲームよりもはるかに強く求められるため、自ずとこういう局面での交渉術も身につくのであろう。特に重要なのは具体的かつ明確な目標を設定することだが、練達のプレイヤになると状況に応じて微調整しつつも、それでいて目標の具体性や明確さを失わないのだから、正直言うと「自分だってそういう連中は相手にしたくない」ワケデスヨ。



ただし、こういう営利目的の会社組織においては、そういう「オタクらしからぬオタク能力」が役立つので、ほっとくとボードゲーム経験者ばかりが幅を利かせていたりもする。まぁ、会社組織に限らず「交渉能力」や「適応能力」は有用なので、会社によっては社内でカタンをはじめとするドイツ系ボードゲームをプレイして、ある種の社員研修としているところもあるそうだ。まぁ、これらのゲームはウォー・シミュレーションゲームにおけるマルチほど複雑でもなければ、プレイが「ぎずぎすしていもいない」から、研修用にはいいかもしれない。



ちなみに、アメリカでは経営や組織管理を学ぶためのボードゲームというのが存在していて、どうやら1980年代がそのピークだったようなのだけど、システムはかなり本格的でプレイもどろどろだったようだ。今でもゲーム研修とかやってて、まずい経営をしたプレイヤが教官にこってりしごかれたりしてるのかなぁ?



とかなんとかかいてたら、久しぶりにパックス・ブリタニカとかやってみたくなったなぁ、どっかでオンライン対戦とかやってないかしらん。


にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へにほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ