Tokyo at rain and Tokyo at night MOVIE!

東京の夜景動画ブログです。

写真展のはしごで憂さ晴らし

2009-02-27 18:57:57 | 撮影とテーマ設定2008~09年3月
Kita_Akabane004


ここしばらくあまりにもやさぐれていたものだから、見かねた知人が写真展のはしごに連れ出してくれた。
とはいえ、中野で用事を済ませてから茅場町と四谷、新宿を駆け足で周るという強行軍で、終わったときにはちょっと疲れてしまったけれど、却ってそのぐらいの方がよかったような気もしなくはない。ともあれ、なかなか有意義かつ、内容の濃い1日になったのは間違いないね。



でまぁ、最初に訪れたのは知る人ぞ知る森岡書店で、元田敬三氏による「MOTODABLACK」展を開催していた。展示内容については、自分なんぞがあれこれ言うよりも、新聞各紙などで評論家の方々がナイスな解説をしておられるので、そちらを参照していただければよいと思う。会期は明日までなのだが、時間のある方は足を運ばれてもよいと思う。
自分が訪れたときは、たまたま評論家のK太郎氏が元田氏とお話されている最中で、残念ながら作家氏ご自身とはお話できなかったのだが、そのK太郎氏は相変わらず「いかにも評論家のステレオタイプ」といった雰囲気をぷんぷん漂わせつつ、これまた相変わらずのK太郎節というかいつものように「最近の若手写真家」話を大きな声で楽しそうに語っておられた。というか、この方はギャラリーで他の話をしているのを聞いたことがないし、またいつも聞きたくもないのに聞こえるような大声で話をしているのだけど、なにか他の人に聞かせたいという意図があるのではないかとすら思う。



ゴシップ的な雑談はさておき、次に向かったのは機会があれば可能な限りチェックしているGallery Archipelagoで、現在は藤田昌彦写真展「とうきょう」を開催している。藤田氏は4年ほど前から東京をテーマに作品を制作しているが、今回の展示はひとつの形が練り上げられてきたことを割りと明確に示していたと思う。ただ、それが藤田氏の作家的な「上がり」を意味するのか、あるいは「詰まり」を意味するのか、その点についてはなんとも曖昧なところがあるように感じられてならない。
会場では作家氏ご本人ともいろいろお話させていただいたのだが、ほとんど言いたい放題に近い自分の話にも快く耳を傾けていただき、会場を後にしてから少し後悔したというか、大人気なかったのではないかと反省した。ただ、大人気ないついでに言わせていただくと、会期がまだあるのだから、展示替えというか、インスタレーションをいじるのもひとつの選択肢ではないかと思う。



そんなこんなで茅場町を後にして、今度は四谷三丁目で降りたのだが、特にどうこう言うに足るような何かがあるわけでもなく、そのまま新宿まで足を伸ばす。実はコニカミノルタプラザ緒方範人写真展「Cassandra Had the Strangest Dream」を鑑賞しようと思っていたのだが、会期を勘違いしていて観ることができなかった。ただ、現在開催中のカモマサユキ写真展「America,Americans」と井上麻衣写真展「白いユートピア」はなかなかよくって、こういってはなんだけど思わぬ拾い物をした気分になったね。



どちらもある意味でわかりやすく、かつとっつきやすい展示だったとは思うけど、個人的にはカモマサユキ氏の「America,Americans」に漂うスティーブン・ショアーな感じというか、モットはっきり言っちゃうとUncommon Placesっぽさに心地よさを覚えたのだけど、そこに「オリジナリティのなさ」を見出す人も少なくはないように思える。まぁ、自分は色彩表現という点では全く別物と思うし、ショアーに対する何がしかのオマージュが含まれていなくはなさそうだから、オリジナリティうんぬんで評価すべき展示ではないとも思うのだけどね。



ただ、心地よさというか個人的な好みという尺度で言うなら、井上氏の「白いユートピア」がはるかに上で、作品内容もさることながら、そのコンセプトがストライクゾーンのど真ん中に来ていて、すっかり気に入ってしまいました。ネタ晴らしになるので、あまり細かいことは言わないけど、製作過程においてもかなり手間をかけていて、しかもそれがコンセプトにきっちりあっている点も含め、ちょっと手放しで喜びたくなる展示だったのだけど、あえて言うなら「もう半歩」踏み込んでもよかったようなキがしなくはない。



この点については作家氏ご自身とお話した際にも口にしたのだけど、作品そのものからももう少しコンセプトの毒気を放出したほうがよかったような、そんなキがすごくするのだ。ただ、それをやっちゃうと下品になりすぎてしまうような気もするし、本当に難しいところではあろうね。



ともあれ、いずれもなかなかよい展示で、気分転換になると同時にテンションも上がるきっかけになりそうな、そんな予感がしている今日この頃だったりもします。



欲を言えば、早く雨が上がるといいんだけどね。


藤田昌彦 「とうきょう」 会場: Gallery Archipelago スケジュール: 2009年02月21日 ~ 2009年03月07日 住所: 〒104-0033 東京都中央区新川1-9-9 栗原ビル2F 電話: 03-3206-7116 ファックス: 03-3206-7116

元田敬三 展 会場: 森岡書店 スケジュール: 2009年02月16日 ~ 2009年02月28日 住所: 〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2-17-13 第2井上ビル305号 森岡書店 電話: 03-3249-3456

井上麻衣 「白いユートピア」 会場: コニカミノルタプラザ スケジュール: 2009年02月24日 ~ 2009年03月04日 住所: 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F 電話: 03-3225-5001 ファックス: 03-3225-0800

カモ マサユキ 「America, Americans」 会場: コニカミノルタプラザ スケジュール: 2009年02月24日 ~ 2009年03月04日 住所: 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F 電話: 03-3225-5001 ファックス: 03-3225-0800

緒方範人 展 会場: コニカミノルタプラザ スケジュール: 2009年02月13日 ~ 2009年02月23日 住所: 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F 電話: 03-3225-5001 ファックス: 03-3225-0800

私は早くここを去りたい

2009-02-25 12:17:12 | 業務関連
Otemachi027


去年から地味に進めていた企画があったんだけど、今月に入ってから急ににっちもさっちも行かなくなって、結局は完全に手を引くこととなってしまいました。原因はある意味簡単で、相手方の担当者が「自覚のないペド」だったからというもの(獏...ORZ



あんまりやさぐれちゃったもんだから、最近はザック・ワイルド(Zakk Wylde)プライド・アンド・グローリーイン・フレイムス(IN FLAMES)A Sense of Purposeを交互に聴きまくって、南北アンドデスアライブメタルシャワーで精神を攪拌しないとやってられないぐらいだよ。



まぁ、オタクの世界には「自覚のないペド」がうようよしてるのだから、そういう相手と遭遇すること自体は常に考慮しておかねばならないし、今回も事前に相手方の「ペド傾向」をかなぁり入念にチェックしたつもりだったんだけど、まんまと騙されたというかなんと言うか、企画が本格始動するかどうかの段階になってから「いきなり本性を表し」ちゃって、こっちが提出した企画書になんとも香ばしいチェックを入れ始めたのにはほとほと参っちゃったね。



もぅこうなったら、これから仕事する相手全員にペドファイルチェック(GRU法)を義務付けようかとか、そんなどうでもいい考えが頭をよぎったりもする。



それにしても、自覚のないペドはなにが我慢ならないかって言うと、やっぱり自他の区別がついてないことと、自分自身の個人的な嗜好や志向、あるいは思考を、あたかも社会通念であるかのように押し付けてくる点だね。それだけでもうんざりなんだけど、、これが仕事という局面になると「徹底的な責任回避と自己欺瞞」という形で現れてくるものだから、少なくとも自分は「絶対に仕事の相手にしたくない」ということになる。



今回もいろいろな観点からチェックしたんだけど、厄介なことに「自覚のないペド」は同じ単語を使っていても意味が全く異なったりしているし、何しろ自覚がないから性的なネタにならない限り「話をあわせたり」もするんで、なかなか本性が見えてこない。この辺は本当に言語化しづらいのだけど、なんていうか、文字通り見えているものが違うんだろうね。



見えているものに引っ掛けてあえて言語化するならば、自覚のない色覚異常者色校させられたような感じとでも言っておこうか。



自分は軽度の色覚異常で、しかもそのことを「自覚している」から、色に関してはよほどのことでもない限り「自分の感覚」で物を言うことはない。基本的には専門家にお任せするのだが、指示を出す場合も可能な限りアドビなり何なりの数値データとか、カラーチャートを踏まえて「客観的に適切な色」を伝えるように心がけている。ところが、作業者が自身の色覚異常に無自覚なまま参加した場合、事態はどうしようもなく厄介なものとなってしまう。



こちらやこちらの信頼する正しい色覚の作業者がいくら「客観的に正しい色指定」を伝えたとしても、受け手の側で「勝手に色を変換しちゃった」り、あるいは「こちらの指示を理解できなかった」りするので、最悪の場合は作業そのものが成立しないのだ。まぁ、この段階でこっちはすっかりうんざりなのだけど、そういう作業者に限って「色彩に対する妙なこだわり」を持っていたり、ひどい場合には自身の色覚異常を棚に上げて「自身の感覚を正当化し始める」ので、最終的にはその作業者を企画から排除せざるを得なくなってしまう。



例えばこんな調子…
作業者:指定した色です(違っています)
作業者:この程度の違いは許容範囲内でしょう(許容範囲を超えているからリテイクするのです)
作業者:これからはこういう色がはやりますよ(事前の打ち合わせと異なる色を持ってこないでください)
作業者:これが自分のよいと思う色です(そういう独自性は校正前の段階で発揮してください)



軽度の色覚異常を持つ人は割と多く、また加齢によっても色覚異常は発生するので、色に関するこだわりを持つ人はエックスライト社color IQテストを受けたほうがよいでしょう。というか、写真についてどうこういう連中は、無条件で全員受けやがれって感じだね。
以前、知り合いの作業者が「色について文句を言う奴に限ってカラーチャートが把握できてない」とぼやいていたし、ラボでも「年寄りや目の悪い人が依頼したときは色トラブルに注意」とか言われているそうだから、他人に文句を言う前に文字通り「自分の目を疑ったほうがよい」と思う次第だね。



それにしても、今回は企画が本格的に始動する以前の段階で相手方が「無自覚なペド」であることが判明したからよいものの、それにしても自己の感覚でしか物事を判断できないばかりか、それを言外に正当化するような言辞ばかりが目に付いたテキストを読んだときは、本当に目の前が真っ暗になったよ。



マツことなくココを去りたい
トリ残される前に


≪Museum of the Everyday/Musee du quotidien≫に参加の巻?

2009-02-12 15:43:54 | お知らせ
Wakasu080806017


去年の11月なんですけど、カナダのアーティストAnne Ramsden氏が進めている≪Museum of the Everyday/Musee du quotidien≫というプロジェクトに自分が撮影した画像を使いたいという申し出がありまして、もちろん快く応じさせていただいたのですけど、ようやく作品としてプロジェクトに加わったそうなので、ここにご紹介させていただきます。



プロジェクトの内容については、やはりAnne Ramsden氏からいただいたメールの説明を引用するのが適当と思われるので、以下に該当部分を転載しておきます(幸いにして英文でしたw)。



My project is called the ≪ Museum of the Everyday/Musee du quotidien ≫ and currently consists of about 40 posters that announce the different collections in the museum. The posters are not real posters (they are not mass-reproduced) but rather photographs with text, designed to look like posters. The Museum is a conceptual project and so there are no physical collections, and no actual museum. The first stage of the project has already been exibited at the Musee de Rimouski in Rimouski, Quebec, in 2007-08. The project continues to grow.


このォ Museum of the Everyday/Mus馥 du quotidien サというプロジェクト自体の現状というか、そのほかの作品については以下を参照してください。



Anne Ramsden's photostream



でまぁ、プロジェクトに自分の画像が使われたというか、現代美術周りの表現で言えば「参加した」感想なのですけど、実はこれといって特になかったりします(獏!



なにせ、現在進行形だし、しかも途中段階で判断しにくい種類のプロジェクトだと思うから、作品についての感想もなかなか言語化しにくいのだけど、少なくとも自分の好みには合っていますね。というか、好みに合ってなければ最初からパスしちゃうのだけど、プロジェクトの方向性そのものにはかなり「萌える」ものがあるのだけど、最終形態になったらどうなるかといわれると、まだまだわからないってのがもどかしいね。



ともあれ、プロジェクトの成功を心からお祈り申し上げる次第です。