第2回個展「秩序の目録2‐旧き神々の銀の黄昏‐The Silver twilight of The Elder God」の会場風景は、概ね以下のようなものだった。また、右にQTVR画像へのリンクもある。
会場風景からをご覧になっていただければ一目瞭然だが、基本的なインスタレーションは前回と同様である。ただし、今回はピン留めせず、作品の四辺をマスキングテープで貼り付け、さらに壁と同色のペイントを施した。また、一部の作品については、故意にペイントを付着させたほか、作品の表面をたるませるなどして、壁面と作品、そしてイメージとの分離を強調している。
その他、中央の芳名帳台には擬似芳名帳を配置したうえ、芳名帳には「この芳名帳は展示の一環なので、記帳を希望される方はギャラリーの用意した別紙へ記入してください」という趣旨の断り書きを沿えた。
展示そのものに関しては、まぁぼちぼちといったところで、肯定や否定とか言う以前に「わかりにくい」という評価が大勢を占めたように思う。
例えば、展示内展示としてメタあるいはメタフィクション的な要素を盛り込む一方で、作品が示している画像そのものはストレートなランドスケープであり、しかしながら荒く大きくインクジェット出力されているなど、展示全体がナニを指し示しているのか、ほとんどとらえどころが無いように受け止められたようだ。
また、インスタレーションも含めて、技術的に荒いというか稚拙というか、粗雑なところが一部にあり、その点もまた「作家の真意に疑念を抱かせる」要素となったのは間違いないだろう。まぁ、その辺の不親切さというか投げっぱなし加減というか、あえてよく言えば大胆極まりないところが、知人の「実はまったく他人の目線を意識して無い」という発言につながるのだが、事実その通りであるだけに反論の余地は全く無い。
ともあれ、かねてよりやりたかったことの一部を実現したので、個人的には満足度の高い展示となっているのだが、もちろん単なる自己満足とのそしりは免れ得ない。
次回の個展では、よりメタ要素を強調しつつ、技術的な荒さを解消するというのが、自分にとっての課題だと考えている。
最後になったが、鑑賞していただいた全ての皆さんとギャラリーのスタッフ、そして同時期に展示を開催していた奥村氏と鈴木氏に、心から感謝の意を評する。
皆さん、本当にありがとうございました!