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安倍「改憲発言」は違憲ではないのか
自主憲法期成議員同盟(別称・新しい憲法をつくる議員同盟=会長・中曽根康弘元首相)の動きが活発なようです。
同議員同盟は、首相、衆参両院議長の経験者、党三役や経験者を網羅する議員同盟への拡大をめらっているもよう。いうまでもなくこの議員同盟は改憲だけを目的とする議員の集団です。改憲は国会で3分の2以上の議員が賛成すれば、改憲の発議が可能です。
改憲手続き法案(国民投票法案)の成立を見越し、その後の改憲案づくり、国会で三分の二以上の議員の賛成による改憲発議、国民投票での過半数の支持の確保をにらむ“改憲体制固め”が狙いといわれています(しんぶん赤旗4・3)。改憲のための磐石の体制をつくるために、国民新党、民主党の保守政党からの加入も推進する予定だとか。
安倍首相はこれまで改憲を任期中にやること、そしてこれに関連して国民投票法案=改憲手続き法案の早期成立を求めてたびたび発言してきました。
これは違憲ではないのか。
私は、憲法99条;一分(いちぶん)ということというエントリーで憲法99条が重要な条文であることについてのべました。つまり、憲法99条は、「憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」者を列記しているのです。対象は、天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員なのです。
憲法を尊重し擁護しなければならないはずの首相の「改憲をうながす発言」はまさしくこれに違反するのではないでしょうか。
憲法を擁護すべき公務員のなかで、憲法を変えるべきだと発言できるのは、ほかでもない、国民の代表としての国会議員だけではないのか。それが同96条にのべられています。
こう考えると、あらためて再三にわたる安倍首相の「改憲発言」は違憲だと厳しく指摘する必要があると思います。みなさんはどうお考えでしょうか。
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注;上記の「しんぶん赤旗」が自民党などの改憲をめざした動向を簡潔にまとめていますので紹介します。
自民党を中心にした改憲議員組織は日本会議国会議員懇談会、憲法調査推進議員連盟が活動していますが、改憲だけを目的にかかげるのが自主憲法期成議員同盟です。日本国憲法について「われわれの伝統と国情とに符合しない」(趣意書)として1955年7月に旗揚げ。四カ月後の改憲を軸にした保守合同=自民党結党を促す役割を果たしました。首相退任後の岸信介元首相(安倍晋三首相の祖父)が87年死去するまで会長を務めました。
同議員同盟と一体となって運動を進め毎年改憲推進大会を共催する自主憲法制定国民会議(六九年結成)は岸氏が初代会長で、参加団体には国際勝共連合(統一協会)などが含まれます。
同議員同盟の2月例会(2月21日開催)では、中山太郎衆院憲法調査特別委員長が「国民投票法案は五月三日の憲法記念日の公布に向けて全国民が動きを注視している。(国民投票法成立後には)憲法審査会を設けて3年をめどに新憲法案の作成をおこないたい」(議員同盟資料)と発言しています。