「植草一秀の『知られざる真実』」
2017/03/23
安倍昭恵氏参考人招致拒絶なら安倍首相辞任不可避
第1697号
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3月23日、衆議院、参議院の予算委員会において、森友学園理事長の籠池泰典氏に対する証人喚問が行われた。
極めて重大な証言が示された。
籠池氏の証言内容が事実であるなら、安倍首相は首相と議員を辞任しなければならなくなる。
安倍首相が辞任を回避するには、籠池氏の証言が虚偽であることを立証することが必要になる。
安倍首相が挙証責任を負うことになった。
安倍首相は、安倍氏または夫人が、森友学園による小学校建設用地取得および小学校設置認可に関与していたなら、首相と議員を辞任することを明言している。
3月23日の証人喚問で、籠池は、安倍昭恵氏に小学校建設用地取得に関連して相談した事実があると証言した。
そして、安倍昭恵氏が小学校の名誉校長に就任して以降、土地取得に関する動きが加速したことを籠池氏が証言した。
また、安倍昭恵氏が行政当局に対して口を利いたことも証言された。
このことは、安倍昭恵氏が小学校建設用地取得問題に関与し、そして、小学校の名誉校長に就任して、森友学園に対する破格の激安国有地払い下げが行われたことを示唆する。
この経過が事実であるなら、安倍首相は先の国会答弁の従い、首相を辞任し、また、議員を辞任しなければならなくなる。
真相の徹底究明が求められることになった。
この問題でカギを握るのは安倍昭恵氏である。
100万円の寄付金に関する事実も明らかにしなければならない。
安倍昭恵氏の参考人招致が必要不可欠になった。
自民党は土地取得問題に関して、
「政治家の口利き」
があったのかどうかにこだわるが、この事案においては、通常の「口利き」とは異なる次元で問題を捉えることが必要である。
安倍昭恵氏が森友学園の小学校用地取得問題に関連して、行政当局に問い合わせをしたことが事実であるなら、このことが、その後の行政当局の行動に多大な影響を与えたことが推察できるからである。
そして、安倍昭恵氏が新設小学校の名誉校長に就任し、行政当局が、通常の国有地払い下げとは異なる
「適正でない国有地払い下げ」
に動いた可能性があるからだ。
通常の「口利き」は、
民間人が政治家に金品を提供し、政治家が行政当局に働きかけ、行政当局が何らかの便宜を図る
というものだが、金品の提供ではなく、首相の妻が行政当局に問い合わせをして、行政当局が首相の意向に沿う方向で、適正でない国有地払い下げに進んだという図式を想定することができる。
これをもって、広い意味での「口利き」と表現することはできる。
最大の問題は、財務省およびその出先機関である近畿財務局が、通常ではありえない国有地払い下げの行動を取った点にある。
籠池氏は財務省の佐川宣寿理財局長の部下である課長補佐の清水氏が、朝日新聞による問題表面化直後に、籠池氏の代理人弁護士に対して、
「籠池氏に10日間ほど隠れてもらいたい」
との連絡を入れたと証言した。
これが事実であれば、財務省の佐川理財局長の責任が厳しく問われなければならない。
そもそも、佐川理財局長は、
「国有地払い下げが法令に沿った適正なもの」
と言い張り、
籠池氏の代理人弁護士に対して
「10日間隠れてくれ」と連絡した事実はない」
と主張し、
「国有財産の処分に関する重要な実績を示す公文書を、1年未満で廃棄したことが正当である」
と主張し続けている人物である。
佐川氏の主張は各種法令に違反するものである疑いが濃厚である。
国有地の激安払い下げは、財務省理財局の強い指揮がなければ実現しようのないものであり、財務省理財局の責任問題が今回事案の核心である。
財務省理財局が何の理由もなく、このような異例の措置を取ることは考えられず、もっとも強い疑いが生じるのは、今回事案に安倍首相および安倍首相夫人が深く関与していることを背景に、理財局が常軌を逸した異例の対応を示したのではないかという部分だ。
問題は安倍首相の辞任問題に直結している。
籠池氏証人喚問を契機に、国会における真相解明が、これから本格化される必要がある。
疑念が晴れなければ、安倍首相の辞任は回避できないと思われる。
安倍首相からの100万円寄付について、籠池氏は具体的かつ詳細に証言した。
偽証を行えば刑事罰が科せられる証人喚問において籠池氏が述べたことは重い事実である。
安倍首相サイドは、菅義偉官房長官が、
「寄付をしたという事実はない」
と主張しているが、あくまで伝聞に過ぎず、説得力がない。
籠池氏が特定したのは、安倍昭恵氏の行動であり、完全なる当事者は安倍昭恵氏である。
安倍昭恵氏が公の場で、しっかりと説明しなければ疑念を晴らすことは不可能である。
国会は安倍昭恵氏の参考人招致を決定するべきである。
他方、森友学園が小学校建設費用について、3種類の数値を提示していたことが問題視されている。
補助金を過大に取得するために虚偽の計数を掲示したなら、「詐欺」の疑いが生じるし、
小学校設置認可を得るために、虚偽の小さな計数を掲示したなら、これも犯罪として取り扱われなければならなくなる可能性が生じる。
これはこれで問題だが、本筋の議論ではない。
この事案の最大の問題は、
国有財産が適正な対価で譲渡されなかった疑いがあることだ。
不正に低い価格で国有財産が一事業者に払い下げられていたなら、これは国民に対する
「背任」
ということになる。
すでに、問題を追求してきた豊中市会議員の木村真氏を中心とする市民が、刑事告発を動きを始動させているが、これほど明瞭な容疑が生じている以上、捜査当局が積極的に行動しないことは極めて不当である。
行政当局がこのような不正行為に進むには、大きな動機が必要である。
安倍首相が教育方針に賛同し、首相夫人が名誉校長に就任していることが、
「大きな動機」
になるということは十分に考えうることである。
そして、当時の理財局長が、安倍晋三氏の選挙区を出身地としている迫田英典氏であったことも、こうした疑いに符合するのである。
国会は参議院予算委員会の集中審議に元理財局長の迫田英典氏と元近畿財務局長の武内良樹氏を参考人として招致することを決めた。
国有地の激安払い下げに関して、迫田氏や武内氏ががどのように関与したのかを明らかにする必要がある。
当然のことながら、迫田氏も武内氏も、
「法令に則って適正に対処した」
と言うはずだから、
籠池氏などの発言をもとに、具体的事実関係をつぶしてゆくほかないだろう。
菅義偉官房長官は火消しに躍起であるが、説得力はまったくない。
NHKは、安倍首相サイドの主張ばかりを大きく取り上げているが、これでは公共放送としての役割をまったく果たしていない。
単なる政府の広報機関に成り下がってしまっている。
安倍昭恵首相夫人付の政府職員の谷査恵子氏が、森友学園の籠池理事法宛てにFAXで回答したものも、安倍昭恵氏に対する要望に対して安倍昭恵氏の代理人として対応しているもので、谷氏からの回答だから昭恵氏は関与していないというのは通用しない。
そもそも、税金を投入して雇用されている政府職員が5人も張り付いている安倍昭恵氏の存在は「私人」ではない。
「公人」として行動しており、森友学園の土地問題に安倍昭恵氏が深く関与していた実態が浮き彫りになったと言える。
菅官房長官は、安倍首相の退陣に進展する惧れが高い事案であるために予防線を張っているが、籠池氏の証人喚問で、安倍晋三氏と安倍昭恵氏が関与したとの疑いは一段と濃厚になった。
安倍首相の主張を押し通したいなら、安倍昭恵氏からの事情聴取は避けて通れない。
民進党は証人喚問を要求しているが、証人喚問または参考人としての招致は免れない情勢だ。
安倍首相は、本当に疑惑を晴らしたいと考えるなら、安倍昭恵氏の参考人招致を認めるべきである。
ここまで疑惑が深まっているのであるから、安倍昭恵氏の参考人招致なくして、国民は納得しない。
安倍晋三氏の主張に誤りがないと言うなら、堂々と安倍昭恵氏に国会で供述してもらえばよいのである。
それを拒絶するからますます疑われるのである。
迫田氏、武内氏の参考人招致の次は、安倍昭恵氏の参考人招致である。
当然のことである。
第1697号
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3月23日、衆議院、参議院の予算委員会において、森友学園理事長の籠池泰典氏に対する証人喚問が行われた。
極めて重大な証言が示された。
籠池氏の証言内容が事実であるなら、安倍首相は首相と議員を辞任しなければならなくなる。
安倍首相が辞任を回避するには、籠池氏の証言が虚偽であることを立証することが必要になる。
安倍首相が挙証責任を負うことになった。
安倍首相は、安倍氏または夫人が、森友学園による小学校建設用地取得および小学校設置認可に関与していたなら、首相と議員を辞任することを明言している。
3月23日の証人喚問で、籠池は、安倍昭恵氏に小学校建設用地取得に関連して相談した事実があると証言した。
そして、安倍昭恵氏が小学校の名誉校長に就任して以降、土地取得に関する動きが加速したことを籠池氏が証言した。
また、安倍昭恵氏が行政当局に対して口を利いたことも証言された。
このことは、安倍昭恵氏が小学校建設用地取得問題に関与し、そして、小学校の名誉校長に就任して、森友学園に対する破格の激安国有地払い下げが行われたことを示唆する。
この経過が事実であるなら、安倍首相は先の国会答弁の従い、首相を辞任し、また、議員を辞任しなければならなくなる。
真相の徹底究明が求められることになった。
この問題でカギを握るのは安倍昭恵氏である。
100万円の寄付金に関する事実も明らかにしなければならない。
安倍昭恵氏の参考人招致が必要不可欠になった。
自民党は土地取得問題に関して、
「政治家の口利き」
があったのかどうかにこだわるが、この事案においては、通常の「口利き」とは異なる次元で問題を捉えることが必要である。
安倍昭恵氏が森友学園の小学校用地取得問題に関連して、行政当局に問い合わせをしたことが事実であるなら、このことが、その後の行政当局の行動に多大な影響を与えたことが推察できるからである。
そして、安倍昭恵氏が新設小学校の名誉校長に就任し、行政当局が、通常の国有地払い下げとは異なる
「適正でない国有地払い下げ」
に動いた可能性があるからだ。
通常の「口利き」は、
民間人が政治家に金品を提供し、政治家が行政当局に働きかけ、行政当局が何らかの便宜を図る
というものだが、金品の提供ではなく、首相の妻が行政当局に問い合わせをして、行政当局が首相の意向に沿う方向で、適正でない国有地払い下げに進んだという図式を想定することができる。
これをもって、広い意味での「口利き」と表現することはできる。
最大の問題は、財務省およびその出先機関である近畿財務局が、通常ではありえない国有地払い下げの行動を取った点にある。
籠池氏は財務省の佐川宣寿理財局長の部下である課長補佐の清水氏が、朝日新聞による問題表面化直後に、籠池氏の代理人弁護士に対して、
「籠池氏に10日間ほど隠れてもらいたい」
との連絡を入れたと証言した。
これが事実であれば、財務省の佐川理財局長の責任が厳しく問われなければならない。
そもそも、佐川理財局長は、
「国有地払い下げが法令に沿った適正なもの」
と言い張り、
籠池氏の代理人弁護士に対して
「10日間隠れてくれ」と連絡した事実はない」
と主張し、
「国有財産の処分に関する重要な実績を示す公文書を、1年未満で廃棄したことが正当である」
と主張し続けている人物である。
佐川氏の主張は各種法令に違反するものである疑いが濃厚である。
国有地の激安払い下げは、財務省理財局の強い指揮がなければ実現しようのないものであり、財務省理財局の責任問題が今回事案の核心である。
財務省理財局が何の理由もなく、このような異例の措置を取ることは考えられず、もっとも強い疑いが生じるのは、今回事案に安倍首相および安倍首相夫人が深く関与していることを背景に、理財局が常軌を逸した異例の対応を示したのではないかという部分だ。
問題は安倍首相の辞任問題に直結している。
籠池氏証人喚問を契機に、国会における真相解明が、これから本格化される必要がある。
疑念が晴れなければ、安倍首相の辞任は回避できないと思われる。
安倍首相からの100万円寄付について、籠池氏は具体的かつ詳細に証言した。
偽証を行えば刑事罰が科せられる証人喚問において籠池氏が述べたことは重い事実である。
安倍首相サイドは、菅義偉官房長官が、
「寄付をしたという事実はない」
と主張しているが、あくまで伝聞に過ぎず、説得力がない。
籠池氏が特定したのは、安倍昭恵氏の行動であり、完全なる当事者は安倍昭恵氏である。
安倍昭恵氏が公の場で、しっかりと説明しなければ疑念を晴らすことは不可能である。
国会は安倍昭恵氏の参考人招致を決定するべきである。
他方、森友学園が小学校建設費用について、3種類の数値を提示していたことが問題視されている。
補助金を過大に取得するために虚偽の計数を掲示したなら、「詐欺」の疑いが生じるし、
小学校設置認可を得るために、虚偽の小さな計数を掲示したなら、これも犯罪として取り扱われなければならなくなる可能性が生じる。
これはこれで問題だが、本筋の議論ではない。
この事案の最大の問題は、
国有財産が適正な対価で譲渡されなかった疑いがあることだ。
不正に低い価格で国有財産が一事業者に払い下げられていたなら、これは国民に対する
「背任」
ということになる。
すでに、問題を追求してきた豊中市会議員の木村真氏を中心とする市民が、刑事告発を動きを始動させているが、これほど明瞭な容疑が生じている以上、捜査当局が積極的に行動しないことは極めて不当である。
行政当局がこのような不正行為に進むには、大きな動機が必要である。
安倍首相が教育方針に賛同し、首相夫人が名誉校長に就任していることが、
「大きな動機」
になるということは十分に考えうることである。
そして、当時の理財局長が、安倍晋三氏の選挙区を出身地としている迫田英典氏であったことも、こうした疑いに符合するのである。
国会は参議院予算委員会の集中審議に元理財局長の迫田英典氏と元近畿財務局長の武内良樹氏を参考人として招致することを決めた。
国有地の激安払い下げに関して、迫田氏や武内氏ががどのように関与したのかを明らかにする必要がある。
当然のことながら、迫田氏も武内氏も、
「法令に則って適正に対処した」
と言うはずだから、
籠池氏などの発言をもとに、具体的事実関係をつぶしてゆくほかないだろう。
菅義偉官房長官は火消しに躍起であるが、説得力はまったくない。
NHKは、安倍首相サイドの主張ばかりを大きく取り上げているが、これでは公共放送としての役割をまったく果たしていない。
単なる政府の広報機関に成り下がってしまっている。
安倍昭恵首相夫人付の政府職員の谷査恵子氏が、森友学園の籠池理事法宛てにFAXで回答したものも、安倍昭恵氏に対する要望に対して安倍昭恵氏の代理人として対応しているもので、谷氏からの回答だから昭恵氏は関与していないというのは通用しない。
そもそも、税金を投入して雇用されている政府職員が5人も張り付いている安倍昭恵氏の存在は「私人」ではない。
「公人」として行動しており、森友学園の土地問題に安倍昭恵氏が深く関与していた実態が浮き彫りになったと言える。
菅官房長官は、安倍首相の退陣に進展する惧れが高い事案であるために予防線を張っているが、籠池氏の証人喚問で、安倍晋三氏と安倍昭恵氏が関与したとの疑いは一段と濃厚になった。
安倍首相の主張を押し通したいなら、安倍昭恵氏からの事情聴取は避けて通れない。
民進党は証人喚問を要求しているが、証人喚問または参考人としての招致は免れない情勢だ。
安倍首相は、本当に疑惑を晴らしたいと考えるなら、安倍昭恵氏の参考人招致を認めるべきである。
ここまで疑惑が深まっているのであるから、安倍昭恵氏の参考人招致なくして、国民は納得しない。
安倍晋三氏の主張に誤りがないと言うなら、堂々と安倍昭恵氏に国会で供述してもらえばよいのである。
それを拒絶するからますます疑われるのである。
迫田氏、武内氏の参考人招致の次は、安倍昭恵氏の参考人招致である。
当然のことである。
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