「突撃」(「Paths of Glory」、1957年、米)
監督 スタンリー・キューブリック
脚本 スタンリー・キューブリック カルダー・ウィリンガム ジム・トンプソン
原作 ハンフリー・コッブ
撮影 ゲオルク・クラウゼ
音楽 ジェラルド・フリード
出演 カーク・ダグラス
ジョージ・マクレディ
アドルフ・マンジュウ
ラルフ・ミーカー
第一次世界大戦中の仏軍最前線、不落の要塞「蟻塚」に対する攻撃が決定した、自らの名誉の為、無謀な作戦と知りながらミロー大将は受諾する、作戦当日、敵要塞の銃火は凄まじくダックス大佐の懸命な指揮でも諸部隊は前進もままならず釘付けとなる、戦況に逆上した大将は・・・。
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=drys1OnF35E
ジャン・ルノワールの「大いなる幻影」が、幻影とも言える貴族の滅びゆく気高さを写すものなら、この作品は、庶民と牛馬の区別が付かない貴族の傲慢、愚劣さを描いた作品。
「くじ引きで殺されるのか」
「軍隊ではよくある事さ」
そういうものなんだ・・・。
ダックス大佐役のK・ダグラスが好演。
※ラスト間近のドイツ娘、黒澤監督の「隠し砦の三悪人」で人買いの上田吉二郎が言う台詞「戦があると女の出物が沢山あってな」を思い出した。
※今夏の第一次世界大戦モノ、これにて打ち止め、(個人的に)良かった順、「誓い」、「突撃」、「1917 命をかけた伝令」
R2.8.15
DVD
「渚にて」(「On the Beach」、1959年、米)
監督 スタンリー・クレイマー
脚本 ジョン・パクストン
原作 ネビル・シュート
撮影 ロゼッぺ・ロトゥンノ
音楽 アーネスト・コールド
出演 グレゴリー・ペッグ
エヴァ・ガードナー
フレッド・アステア
アンソニー・パーキンス
ドナ・アンダーソン
まだTVで映画を見ていた頃以来(荻昌弘さんの月曜ロードショーかと思ってたけど水野晴郎さんの水曜ロードショーでした)の再見、約半世紀ぶり。(笑)
1964年1月、米潜水艦スコーピオン号がオーストラリア メルボルン沖に浮上した。核戦争の放射能により北半球は全滅、やがて、南半球も同じになると皆解っていたが、不安を押し殺しながらもまだメルボルンは日常が続いていた・・・。
OPシーン ゴールデングローブ賞で作曲賞を獲ったテーマ曲
https://www.youtube.com/watch?v=EMzEWpKKOZs&list=PLnZRjAiwJ5RNcW8u2EBY548xB0UHJbU6L&index=2&t=0s
広島以後、日本以外でも核戦争による終末モノ、デイ・アフターものが沢山作られたと想像するけど、世界映画史に残った最初の作品は多分この作品だと思う。
家族をアメリカで失った潜水艦艦長のペッグとメルボルンで出会うガードナー、オーストラリアの海軍士官パーキンスと妻アンダーソン、友人の科学者アステア、豪海軍司令とその秘書達の未来の無い絶望の日々を淡々と描いていきます。
何故、戦争が起きたかの論議が紋切り型だったり、人々が余りに従順とか今から見ると甘い所が多分にあるけど、個人個人の最期の迎え方と静かな覚悟を描いていくので、ウエットな分、胸に迫るものがあります。
愛と平和の象徴として描かれてる自分達の赤ちゃん(しかし、泣き声だけで姿は殆ど見せない)を自ら殺さなければならなくなった夫婦の苦哀、もし現実に起きれば充分あり得る話で辛すぎるのですが、'60年頃のハリウッドでヘイズコードも健在だったろうから、そこは結果は同じにしろ直接描写は無く上手く逃げてます。
珍しくA・パーキンスがエキセントリックでない普通の大人を演じてる。(笑)
折角メインテーマ曲が素晴らしいのに、他の音楽や音の使い方にセンスがなく、あざとくて騒々しすぎる、画面は淡々と描いてるのに「ハイ、ここ強調」とばかりシンバル強打のような事を臆面もなく何回もしてる、そこが残念。自分的には名作半歩手前の秀作という感じです、初回と感想は殆ど変わらなかったと思います。
※「On the Beach」ってA・ガードナーが潜水艦を見送る有名なシーンのイメージかと思ってたけど、台詞として出て来たのはA・パーキンスとD・アンダーソンが出会った場所の事だった。(訳は「浜辺」)
※その有名なスチール写真ですが、「渚にて」と聞くと、何故か「地上より永遠に」のB・ランカスターとD・カーの波打ち際のキスシーンのスチールが真っ先に浮かぶのです。(汗)
※二回目だから無線のカラクリは憶えてましたね、F・アステアが出てるのは忘れてたけど顔見た瞬間、彼の最期のシーンを思い出した。
R2.8.30
DVD
監督 スタンリー・キューブリック
脚本 スタンリー・キューブリック カルダー・ウィリンガム ジム・トンプソン
原作 ハンフリー・コッブ
撮影 ゲオルク・クラウゼ
音楽 ジェラルド・フリード
出演 カーク・ダグラス
ジョージ・マクレディ
アドルフ・マンジュウ
ラルフ・ミーカー
第一次世界大戦中の仏軍最前線、不落の要塞「蟻塚」に対する攻撃が決定した、自らの名誉の為、無謀な作戦と知りながらミロー大将は受諾する、作戦当日、敵要塞の銃火は凄まじくダックス大佐の懸命な指揮でも諸部隊は前進もままならず釘付けとなる、戦況に逆上した大将は・・・。
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=drys1OnF35E
ジャン・ルノワールの「大いなる幻影」が、幻影とも言える貴族の滅びゆく気高さを写すものなら、この作品は、庶民と牛馬の区別が付かない貴族の傲慢、愚劣さを描いた作品。
「くじ引きで殺されるのか」
「軍隊ではよくある事さ」
そういうものなんだ・・・。
ダックス大佐役のK・ダグラスが好演。
※ラスト間近のドイツ娘、黒澤監督の「隠し砦の三悪人」で人買いの上田吉二郎が言う台詞「戦があると女の出物が沢山あってな」を思い出した。
※今夏の第一次世界大戦モノ、これにて打ち止め、(個人的に)良かった順、「誓い」、「突撃」、「1917 命をかけた伝令」
R2.8.15
DVD
「渚にて」(「On the Beach」、1959年、米)
監督 スタンリー・クレイマー
脚本 ジョン・パクストン
原作 ネビル・シュート
撮影 ロゼッぺ・ロトゥンノ
音楽 アーネスト・コールド
出演 グレゴリー・ペッグ
エヴァ・ガードナー
フレッド・アステア
アンソニー・パーキンス
ドナ・アンダーソン
まだTVで映画を見ていた頃以来(荻昌弘さんの月曜ロードショーかと思ってたけど水野晴郎さんの水曜ロードショーでした)の再見、約半世紀ぶり。(笑)
1964年1月、米潜水艦スコーピオン号がオーストラリア メルボルン沖に浮上した。核戦争の放射能により北半球は全滅、やがて、南半球も同じになると皆解っていたが、不安を押し殺しながらもまだメルボルンは日常が続いていた・・・。
OPシーン ゴールデングローブ賞で作曲賞を獲ったテーマ曲
https://www.youtube.com/watch?v=EMzEWpKKOZs&list=PLnZRjAiwJ5RNcW8u2EBY548xB0UHJbU6L&index=2&t=0s
広島以後、日本以外でも核戦争による終末モノ、デイ・アフターものが沢山作られたと想像するけど、世界映画史に残った最初の作品は多分この作品だと思う。
家族をアメリカで失った潜水艦艦長のペッグとメルボルンで出会うガードナー、オーストラリアの海軍士官パーキンスと妻アンダーソン、友人の科学者アステア、豪海軍司令とその秘書達の未来の無い絶望の日々を淡々と描いていきます。
何故、戦争が起きたかの論議が紋切り型だったり、人々が余りに従順とか今から見ると甘い所が多分にあるけど、個人個人の最期の迎え方と静かな覚悟を描いていくので、ウエットな分、胸に迫るものがあります。
愛と平和の象徴として描かれてる自分達の赤ちゃん(しかし、泣き声だけで姿は殆ど見せない)を自ら殺さなければならなくなった夫婦の苦哀、もし現実に起きれば充分あり得る話で辛すぎるのですが、'60年頃のハリウッドでヘイズコードも健在だったろうから、そこは結果は同じにしろ直接描写は無く上手く逃げてます。
珍しくA・パーキンスがエキセントリックでない普通の大人を演じてる。(笑)
折角メインテーマ曲が素晴らしいのに、他の音楽や音の使い方にセンスがなく、あざとくて騒々しすぎる、画面は淡々と描いてるのに「ハイ、ここ強調」とばかりシンバル強打のような事を臆面もなく何回もしてる、そこが残念。自分的には名作半歩手前の秀作という感じです、初回と感想は殆ど変わらなかったと思います。
※「On the Beach」ってA・ガードナーが潜水艦を見送る有名なシーンのイメージかと思ってたけど、台詞として出て来たのはA・パーキンスとD・アンダーソンが出会った場所の事だった。(訳は「浜辺」)
※その有名なスチール写真ですが、「渚にて」と聞くと、何故か「地上より永遠に」のB・ランカスターとD・カーの波打ち際のキスシーンのスチールが真っ先に浮かぶのです。(汗)
※二回目だから無線のカラクリは憶えてましたね、F・アステアが出てるのは忘れてたけど顔見た瞬間、彼の最期のシーンを思い出した。
R2.8.30
DVD
やはり映画に音楽は欠かせないですよね~(その割によく忘れる人)
コメントありがとうございます!
いやぁ、半世紀経つとしっかり忘れますね。
無線とか最後アメリカへ帰るとかは、ずっと憶えてたけどパーキンス夫婦はすっかり忘れてましたよ、見直したら、あの赤ん坊が結構、肝なのに。(汗)