「おおかみこどもの雨と雪」(2012年・日本)
監督 細田守
脚本 細田守 奥寺佐渡子
原作 細田守
キャラクター・デザイン 貞本義行
音楽 高木正勝
主題歌 アン・サリー
声 宮崎あおい
黒木華 大野百花
西井幸人 加部亜門
菅原文太 大沢たかお
ファンタジー企画の作品という事で観てみたら、ホントにファンタジーでした。
ファンタジーと完全に割り切れば、中々の感動作だと思います。
ただ、もう少し現実との整合性を付けられれば、もっと素晴らしい作品になっ
た気が・・・。
「ルパン三世 カリオストロの城」(大好き~笑)は架空の世界で展開される
ファンタジーで、完全にその世界で自己完結してるからいいんだけど、この作
品はリアル世界を舞台にファンタジーを展開させていて、その割りには現実世
界とファンタジー世界の整合性が充分には取れていない、そこに、ちょっとマイ
ナス部分がある気がします。
一つだけ例を挙げれば、子供が一人居なくなれば大事で、村の人には「親戚
に預けた」と言えても、几帳面な役所は見逃してくれません。
「山へ行って行方不明」しか手はないけど、大騒動になるし落ち着くまでは芝
居をし続けなければならない、それが出来る「お母さん」にも見えない。
「お金」の問題とか他にも沢山有るけど、大人なら、どうしても「考えて」しまう
のが普通だと思います。
その辺で、大人の目にも耐えうる「ファンタジー」に、あと一歩な作品になって
しまった気がします。
(ただ、凡百にそれをやれば、折角のファンタジー風味が薄くなってしまいま
すが)
随分、野暮ったい事を書きましたが、繰り広げられるファンタジー世界にドッ
プリ浸れば、相応の感動は得られます。
北アルプスの麓、その山奥で暮らす母子3人の様子、村の人達との触れ合
いを描いてるシーンの数々は良かったし、「狼は何故、いつも悪者なの?いつ
も人間達に苛められて最後は殺されちゃう」と母親に呟く雨は切なかった。
演出面では雪が草平クンに正体を明かすシーンのカーテンの使い方が綺麗、
又、廊下と教室を使った2年の時間進行は非常に上手いと思いました。
(「ノッティングヒルの恋人」で、市場を歩いていく内に1年が経過していく名シ
ーンがヒントなのかな)
個人的には、「好きな作品」と言える映画でした。
紹介して頂いたnorさんに感謝します。
※最初の辺り、人々の歩き方が気味悪かった、あるシーンではあからさまに機
械が作ってるような動き方をしていました、ジプリに追いつきたいのなら、その
辺も丁寧に。
監督 細田守
脚本 細田守 奥寺佐渡子
原作 細田守
キャラクター・デザイン 貞本義行
音楽 高木正勝
主題歌 アン・サリー
声 宮崎あおい
黒木華 大野百花
西井幸人 加部亜門
菅原文太 大沢たかお
ファンタジー企画の作品という事で観てみたら、ホントにファンタジーでした。
ファンタジーと完全に割り切れば、中々の感動作だと思います。
ただ、もう少し現実との整合性を付けられれば、もっと素晴らしい作品になっ
た気が・・・。
「ルパン三世 カリオストロの城」(大好き~笑)は架空の世界で展開される
ファンタジーで、完全にその世界で自己完結してるからいいんだけど、この作
品はリアル世界を舞台にファンタジーを展開させていて、その割りには現実世
界とファンタジー世界の整合性が充分には取れていない、そこに、ちょっとマイ
ナス部分がある気がします。
一つだけ例を挙げれば、子供が一人居なくなれば大事で、村の人には「親戚
に預けた」と言えても、几帳面な役所は見逃してくれません。
「山へ行って行方不明」しか手はないけど、大騒動になるし落ち着くまでは芝
居をし続けなければならない、それが出来る「お母さん」にも見えない。
「お金」の問題とか他にも沢山有るけど、大人なら、どうしても「考えて」しまう
のが普通だと思います。
その辺で、大人の目にも耐えうる「ファンタジー」に、あと一歩な作品になって
しまった気がします。
(ただ、凡百にそれをやれば、折角のファンタジー風味が薄くなってしまいま
すが)
随分、野暮ったい事を書きましたが、繰り広げられるファンタジー世界にドッ
プリ浸れば、相応の感動は得られます。
北アルプスの麓、その山奥で暮らす母子3人の様子、村の人達との触れ合
いを描いてるシーンの数々は良かったし、「狼は何故、いつも悪者なの?いつ
も人間達に苛められて最後は殺されちゃう」と母親に呟く雨は切なかった。
演出面では雪が草平クンに正体を明かすシーンのカーテンの使い方が綺麗、
又、廊下と教室を使った2年の時間進行は非常に上手いと思いました。
(「ノッティングヒルの恋人」で、市場を歩いていく内に1年が経過していく名シ
ーンがヒントなのかな)
個人的には、「好きな作品」と言える映画でした。
紹介して頂いたnorさんに感謝します。
※最初の辺り、人々の歩き方が気味悪かった、あるシーンではあからさまに機
械が作ってるような動き方をしていました、ジプリに追いつきたいのなら、その
辺も丁寧に。