「ストックホルムでワルツを」(「MONICA Z」、2013年、スウェーデン)
監督 ペール・フライ
脚本 ペーター・ビッロ
撮影 エリック・クレス
衣装デザイン キッキ・イライダー
音楽 エリック・クレス
出演 エッダ・マグナソン
スペリル・グドナソン
シェル・ベリィクヴィスト
1960年、スウェーデンでドサ回り中の美人ジャズ・シンガー モニカ・ゼタールンド(セッテルンド)はアメリカ人プロモーターに「アメリカで歌ってみないかと」と誘われる。
本職の電話交換手の仕事を休み、子供を実家に預け希望に胸膨らませ飛行機に飛び乗るが・・・。
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=bi9kmQbpjPs
スウェーデン伝説の歌姫、北欧ジャズの女王、モニカ・ゼタールンドがニューヨークでの挫折から1964年、巨匠ビル・エヴァンスとの共演「Waltz for Debby」で世界的に有名になるまでの4年間を描いた作品で、繰り返される栄光と挫折、父との確執、強烈な上昇志向がもたらす愛の遍歴が上手く描かれています。
父「何故、お前は木の天辺まで登ろうする、だから怪我をするんだ」(子供の時、落ちて怪我をしてる)
モニカ「私は天辺からの景色が見たいの!」
「代償は払ってる」、その代償の数々、アルコール、続かない夫婦生活、一緒に居られない子供への罪悪感、ets、物語の進行上それ程深くは突っ込んではいないけど、伝記モノとしての人間描写に不足はないと感じました。
「ジャズは英語で歌うもの」と世界中が思ってた時代、、白人のスウェーデン人が英語で歌うジャズ、それを尊敬するエラ・フィッツジェラルドに「心がない」、「モノマネ」と酷評された事から母国語で歌う事に挑戦、そこから彼女の成功が始まっていくのですが、モニカを演じたエッダ・マグナソンがいいですね、当時、アルバムを二枚出した新人ジャズ・シンガーで映画は初めてだとか、演技も中々のもの。顔かたちがモニカに似てる所から起用されたんだろうけど、彼女の歌うシーンのどれもが良かったです。(モニカに似せて歌ってる)
ジャズは詳しくないけど、音楽映画、伝記映画として水準以上の作品だと思います、但し、子供より仕事、名声の人だから、そういうのが苦手の人には向かないかもしれません。
※「ストックホルムでワルツを」という曲はありません、彼女の代表作「Waltz for Debby」と活躍したストックホルムを掛け合わせたタイトル。
※「私は好奇心の強い女」、1970年頃、ちょっとしたセンセーションを起こした映画でしたね、久々にタイトル聞いた(笑)、あれでスウェーデン=フリーセックスのイメージが日本中に染み付いた、あの監督の元奥さんだったとは。
H30.11.18
DVD
「空軍大戦略」(「Battle of Britain」、1969年、英)
監督 ガイ・ハミルトン
脚本 ジェームズ・ケナウェイ ウィルフレッド・グレートレックス
撮影 フレディ・ヤング
音楽 ロン・グッドウィン ウィリアム・ウォルトン
出演 (クレジット順)
ハリー・アンドリュース マイケル・ケイン
トレヴァー・ハワード クルト・ユルゲンス
ローレンス・オリヴィエ クリストファー・プラマー
ロバート・ショウ スザンナ・ヨーク
エドワード・フォックス
予告編 hyoutube.com/watch?v=9a9qa2dOclIttps://www.
原題が示すままBattle of Britainを描いた作品で、如何に貧弱なイギリス空軍が物量豊富なドイツ空軍を苦しめ、ナチスのイギリス侵攻を諦めさせたか。Battle of Britainは日本軍に置き換えればミッドウェイ海戦、ガダルカナル攻防戦に当たる分水嶺とも言える戦闘。(大陸やアフリカでは、まだドイツが拡張していきますが、ドーバーを越える事は出来なかった)
なんだけど、ガイ・ハミルトン監督の力量不足でスターを存分に使いながら余り活きてなく、叙事詩になり損ねたような作品。
Battle of Britainの勝利は個人的英雄談でなく空軍の皆で勝ち取ったものという事実を淡々と描いていくのはいいけど、主要人物の所属航空隊もどれか解り難く、図上で敵味方の位置取りを示してるのに関わらず誰が何処で戦ってるのか全然解らない、クリストファー・プラマーでさえいつの間にか堕とされてたし(笑)、ハインケル爆撃機が何処に向かってるのか地名言われてもイギリス人じゃないから飲み込めない、仕方なく爆弾落としたのがロンドンって言われても経緯判れど進路がピンとこない。(イギリス人には常識なんだろうけど)
でも、まぁ、スピットファイアーやメッサーシュミット(英製エンジン)、スツゥーカ(ラジコン機)、ハイネケンがCGじゃなくバンバン飛んでるから、その辺は見応えあります。(多分、男子限定)
43年前に(その前にTVでも見てると思う)に一度観てるけど、この前、潜水艦映画を観たら急に空の方も観たくなりレンタル、当時、少しファンだったS・ヨークも懐かしくて。(笑)
※Battle of Britainはダンケルク撤退戦の次に行われた、英・独空軍による制空権を掛けた大規模戦闘。
※「ジャッカルの日」のエドワード・フォックスの出世作、なのかもしれない。さして台詞も出番もないけど何か目を引く。(この頃からアスコット・タイなんだね(笑))
※作戦に感情は禁物。
H30.11.23
DVD
監督 ペール・フライ
脚本 ペーター・ビッロ
撮影 エリック・クレス
衣装デザイン キッキ・イライダー
音楽 エリック・クレス
出演 エッダ・マグナソン
スペリル・グドナソン
シェル・ベリィクヴィスト
1960年、スウェーデンでドサ回り中の美人ジャズ・シンガー モニカ・ゼタールンド(セッテルンド)はアメリカ人プロモーターに「アメリカで歌ってみないかと」と誘われる。
本職の電話交換手の仕事を休み、子供を実家に預け希望に胸膨らませ飛行機に飛び乗るが・・・。
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=bi9kmQbpjPs
スウェーデン伝説の歌姫、北欧ジャズの女王、モニカ・ゼタールンドがニューヨークでの挫折から1964年、巨匠ビル・エヴァンスとの共演「Waltz for Debby」で世界的に有名になるまでの4年間を描いた作品で、繰り返される栄光と挫折、父との確執、強烈な上昇志向がもたらす愛の遍歴が上手く描かれています。
父「何故、お前は木の天辺まで登ろうする、だから怪我をするんだ」(子供の時、落ちて怪我をしてる)
モニカ「私は天辺からの景色が見たいの!」
「代償は払ってる」、その代償の数々、アルコール、続かない夫婦生活、一緒に居られない子供への罪悪感、ets、物語の進行上それ程深くは突っ込んではいないけど、伝記モノとしての人間描写に不足はないと感じました。
「ジャズは英語で歌うもの」と世界中が思ってた時代、、白人のスウェーデン人が英語で歌うジャズ、それを尊敬するエラ・フィッツジェラルドに「心がない」、「モノマネ」と酷評された事から母国語で歌う事に挑戦、そこから彼女の成功が始まっていくのですが、モニカを演じたエッダ・マグナソンがいいですね、当時、アルバムを二枚出した新人ジャズ・シンガーで映画は初めてだとか、演技も中々のもの。顔かたちがモニカに似てる所から起用されたんだろうけど、彼女の歌うシーンのどれもが良かったです。(モニカに似せて歌ってる)
ジャズは詳しくないけど、音楽映画、伝記映画として水準以上の作品だと思います、但し、子供より仕事、名声の人だから、そういうのが苦手の人には向かないかもしれません。
※「ストックホルムでワルツを」という曲はありません、彼女の代表作「Waltz for Debby」と活躍したストックホルムを掛け合わせたタイトル。
※「私は好奇心の強い女」、1970年頃、ちょっとしたセンセーションを起こした映画でしたね、久々にタイトル聞いた(笑)、あれでスウェーデン=フリーセックスのイメージが日本中に染み付いた、あの監督の元奥さんだったとは。
H30.11.18
DVD
「空軍大戦略」(「Battle of Britain」、1969年、英)
監督 ガイ・ハミルトン
脚本 ジェームズ・ケナウェイ ウィルフレッド・グレートレックス
撮影 フレディ・ヤング
音楽 ロン・グッドウィン ウィリアム・ウォルトン
出演 (クレジット順)
ハリー・アンドリュース マイケル・ケイン
トレヴァー・ハワード クルト・ユルゲンス
ローレンス・オリヴィエ クリストファー・プラマー
ロバート・ショウ スザンナ・ヨーク
エドワード・フォックス
予告編 hyoutube.com/watch?v=9a9qa2dOclIttps://www.
原題が示すままBattle of Britainを描いた作品で、如何に貧弱なイギリス空軍が物量豊富なドイツ空軍を苦しめ、ナチスのイギリス侵攻を諦めさせたか。Battle of Britainは日本軍に置き換えればミッドウェイ海戦、ガダルカナル攻防戦に当たる分水嶺とも言える戦闘。(大陸やアフリカでは、まだドイツが拡張していきますが、ドーバーを越える事は出来なかった)
なんだけど、ガイ・ハミルトン監督の力量不足でスターを存分に使いながら余り活きてなく、叙事詩になり損ねたような作品。
Battle of Britainの勝利は個人的英雄談でなく空軍の皆で勝ち取ったものという事実を淡々と描いていくのはいいけど、主要人物の所属航空隊もどれか解り難く、図上で敵味方の位置取りを示してるのに関わらず誰が何処で戦ってるのか全然解らない、クリストファー・プラマーでさえいつの間にか堕とされてたし(笑)、ハインケル爆撃機が何処に向かってるのか地名言われてもイギリス人じゃないから飲み込めない、仕方なく爆弾落としたのがロンドンって言われても経緯判れど進路がピンとこない。(イギリス人には常識なんだろうけど)
でも、まぁ、スピットファイアーやメッサーシュミット(英製エンジン)、スツゥーカ(ラジコン機)、ハイネケンがCGじゃなくバンバン飛んでるから、その辺は見応えあります。(多分、男子限定)
43年前に(その前にTVでも見てると思う)に一度観てるけど、この前、潜水艦映画を観たら急に空の方も観たくなりレンタル、当時、少しファンだったS・ヨークも懐かしくて。(笑)
※Battle of Britainはダンケルク撤退戦の次に行われた、英・独空軍による制空権を掛けた大規模戦闘。
※「ジャッカルの日」のエドワード・フォックスの出世作、なのかもしれない。さして台詞も出番もないけど何か目を引く。(この頃からアスコット・タイなんだね(笑))
※作戦に感情は禁物。
H30.11.23
DVD