セピア色の映画手帳

古い映画を中心に

「日の名残り」

2019-01-16 14:29:46 | 映画感想
 「日の名残り」(「The Remains of the Day」、1993年、米)
   監督 ジェームズ・アイヴォリー
   原作 カズオ・イシグロ
   脚本 ルース・プラヴァー・ジャブヴァーラ
   撮影 トニー・ピアース・ロバーツ
   美術 ルチアーナ・アリジ
   衣裳デザイン ジェニー・ビーヴァン ジョン・ブライト
   音楽 リチャード・ロビンス
   出演 アンソニー・ホプキンス
      エマ・トンプソン
      ジェームズ・フォックス  クリストファー・リーヴ
      ピーター・ヴォーン  ヒュー・グラント

 1956年、曰く付きの物件として寂れていたダーリントンホールに新しい主がやって来た。
 スタッフの多くが四散し人手不足に悩む執事スティーヴンス、そんな時、ダーリントンホールが華やかだった全盛期に女中頭として共に働き有能だったミセス・ベンから手紙が来る・・・。

 ノーベル賞作家カズオ・イシグロの代表作を映画化したもの。
 演技、特にA・ホプキンス、E・トンプソンの主演二人、撮影、美術、演出、何れも格調高く素晴らしい。
 でも、解るのは其処までなんですよ、僕にノーベル文学賞作品は難しかった。(涙)
 原作の小論を幾つか読んで、まぁ、当たってたのは執事を親子で勤めた二人が大英帝国の繁栄と没落を象徴してるんだろうな、くらい。(笑)
 原作の評論を読むと、ほぼ、黒澤監督の「羅生門」的作品と思いました、あの映画から二回目の杣売りの証言を抜いて結末へ持っていった感じ、二回目の証言の要素も最小限有るけど。
 つまり、繰り返される回想シーンは語り手スティーヴンスによる美化された世界。
 小説は、「信頼出来ない語り手」による回想と現在の現実を描き、意識的に語られていない事の裏にある実際を推測させ(※1)、そこに見たいものしか見れない、そうありたいという願望と現実の相反を装飾なしに語れない人間というものの弱さを描きながら、それでも人は前に進むしかないのだという事を書いたものだとか。
 高貴で優れた知性と品格の持ち主であるご主人様に貢献する最良の執事である自分、それを誇りとして生きてきた人生。
 が、現実はヴェルサイユ条約によるドイツの疲弊に同情、その理想的宥和主義をナチスに利用された貴族で、結果としてイギリスを大戦に導いた親独派として非難と不名誉を背負ったまま世を去っている。その親ナチスのご主人様に献身した半生を隠すように生きてる現在。
 その相克が、やがてアイデンティティ・クライシスを起こす、映画でその部分を表現してるのは旅先の宿で戦死した宿屋夫婦の息子の写真と一夜を共にするシーンじゃないでしょうか。
 ラストの迷い込んだ鳥を解放する意味は、この束縛に満ちた館(古いイギリス)を出て自由に生きたミス・ケントンを羨むとともに、自分の罪を解放し新しい主人(アメリカ人)の元で生きていく決意を表しているのでしょう。
 この物語の終わりは僕の生まれた1956年、産業革命以来、長く続いたイギリスの栄光がスエズ動乱(第2次中東戦争)によって幕を降ろした年だとか。

※1 ダーリントン卿は自殺、しかし、映画では「お亡くなりになる前は塞ぎがちでした」としか言ってない、肝心な事を匂わせるだけでボカし、それを饒舌の中に埋没させる、小説はこの手法をフルに使ってるそうで映画も其処は弁えてる。
 映画を観て、「話は解るけど掴み所が無い感じ」を受け、隔靴掻痒感が残ったのは、そういう手法の原作だったからかもしれません。
※スティーヴンスとケントンが当時お互いに思い合ってたのは事実、現在のスティーヴンスにミセス・ベン(ケントン)から来た手紙の全貌は出てたっけ?彼は読みたい所だけ記憶して己の願望と妄想に突き動かされて旅に出た、原作ではミセス・ベンの結婚生活は不幸でなかったし、復職の気持ちも無い。(再会した日の記述だけが無い)
 「孫が生まれるのよ」、映画では復職を諦めた理由で、現実と願望は交わらない意味になってますが、小説は普通に喜びとして発せられる台詞、それによって自分の思いが願望に過ぎなかったと思い知る。
※スエズ動乱〉スエズ運河の権益奪取を狙うエジプトに対し英・仏がイスラエルを使って阻止しようと引き起こした戦争。同時期に起こったハンガリー動乱で第三世界を味方に付けソ連包囲網を作ろうとしていた米だが、スエズ動乱によって第三世界がソ連側に付いてしまい頓挫、激怒。が、これを逆に利用し米は英・仏の力を削ぐ為、国連安保理でソ連側に付き、結局、英・仏がスエズ運河の権益をエジプトに渡す事となって、以後、パックス・アメリカーナの時代になる、本作で新しい主人がアメリカ人と言うのはその意味で、それが1956年。
※J・フォックス、キャスト見た時、E・フォックス(「ジャッカルの日」)と関係あるのかなと思ってました。スクリーンで初めて見た瞬間、「あ、兄弟か」と。目から頬骨の線がそっくり。(後で調べたら兄、兄さんの方が品があるかも、尤も、最近のエドワード見てないから何とも、歳相応に貫禄付いただろうしね)
※今回は、ちょっと解らない所が多かったので色々、調べてしまいました、で、吃驚。(笑)

 H31.1.14
 TOHOシネマズ 日本橋
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初雪

2019-01-12 11:05:40 | 雑記
 パラッパラと来ましたね

  平静と 華のお江戸も 年明けて
     かわらぬ日々に 降るや初雪
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「異人たちとの夏」

2019-01-06 01:45:22 | 映画感想
 「異人たちとの夏」(1988年、日本)
   監督 大林宣彦
   原作 山田太一
   脚本 市川森一
   撮影 阪本善尚
   音楽 篠崎正嗣
   出演 風間杜夫
      片岡鶴太郎
      秋吉久美子
      名取裕子
      永島敏行

  脚本家 原田英雄が体験したひと夏の不思議な物語

 個人的には中々、良かったです。
 大林版「牡丹灯籠」で、そこに「見るなの禁忌」である「鶴の恩返し」(を「鶴の仇返し」にした)を入れたのかな、結末は大林風味のファンタジーとノスタルジーをまぶしたオリジナル。
 只、「牡丹灯籠」と言っても、あくまでサイドストーリーの位置付け、メインは英雄の死んだ父母との再会と別れなんですが、その意味がイマイチ解らない。(「盆帰り」のイメージなのは解るけど)
 新三郎が日に日に衰弱していくのはお露のお陰なのだから、英雄に死相が表れるのはケイが原因で死んだ父母じゃない。
 では、何の為に死んだ父母が出て来て話のメインに位置してるんだろう?
 守護霊なのかと思ったけど父母はケイの事、匂わせもしない、まぁ、ケイの方が「浅草に行くな」と言ってるから守護霊的意味を持たせてるのかもしれないけど、ケイを残して自分たちは消えちゃうし、天から護ってると言うなら、この世の作品、何とでも言い訳が付いちゃいます。
 監督自身が親孝行出来なかった贖罪感を映画で表現し償おうとしたのか、とまで邪推してしまう、それならプライベート・フィルムじゃねえかと。(「親孝行はしておくもんだよ、というなら修身の教科書だし)
 この映画、嫌いじゃないけど、僕の能力では消化不良を起こしてるし、苦手なノスタルジーも有って素直になれない。ファンタジーとしては面白いのですが。

 役者陣では、片岡鶴太郎がいけない、所作、動きは良いのだけど、「江戸っ子」の口跡に「如何にも」の作為を感じてしまいます、例えて言えば「江戸弁」のテキストを聞くようで生味がない。
 秋吉久美子の方が、よっぽど東京下町のサバけた女房を自然に出してます。
 風間杜夫の演技も芝居してますって感じで何だかなと、残念でした。

 スタッフ・キャストが一所懸命に作った作品に点数を付けるのは好きじゃないけど、僕の中では70点という感じの作品でした。

※僕も「牡丹灯籠」を脚色した劇を書きたいと何年も思ってるんですよ。(笑)
 小学生の時、親戚の家でNHKの白黒ドラマを見て、僕を幽霊恐怖症にした恩返しとして。(汗)
※片岡鶴太郎さん、顔が四角いから、余計に寅さんの真似としか見えない。渥美清さんの口跡は自然だけど。
※浅草「今半 別館」のすき焼きは確かに美味しい。去年、娘の合格・就職祝いに、お世話になった親族招いて食事したけど、ヘソクリ半分吹っ飛んで、直後、電動自転車壊れて残り半分持っていかれスッカラカンになった。(涙)

   (替え歌)

  恋しくば 尋ね来てみよ 三階に 愛しきひとも 恨み積もれば

 H31.1.3
 DVD

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2018年 ベスト16

2019-01-02 00:00:50 | ベスト10
  決算編 その2

  (2018年)
    劇場 20本 DVD 50本
    外国映画 62本(3本) 邦画 8本
    初見 67本 再見 3本
    新作 24本(3本) 旧作 46本
    ※( )内は再見

  2018年 マイ・ベスト16
   ☆新作

 1. 「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版 ☆
      映画史に残るべき大スケールのスペクタル擬似神話、楽曲も素晴らしい
 2. 「心と体と」 ☆
      現実と幻想を織り交ぜ、一人の女性の始めの一歩を繊細に描いてた
 3. 「ダンガル きっと、つよくなる」 ☆
      スポ根映画の秀作、試合シーンのリアリティが凄い
 4. 「カメラを止めるな!」 ☆
      構成が非常に上手く、このドタバタを映画愛・家族愛に着地させた手腕も見事。去年一番笑った
 5. 「光をくれた人」
      神でも機械でもない人間の弱さと葛藤を丁寧に描いた秀作
 6. 「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」 ☆
      粗野、粗暴の中にある孤独と優しさ、それに気づいてるモード、主演二人の演技力
 7. 「グレイテスト・ショーマン」 ☆
      ミュージカル・ナンバーそれぞれが近年屈指の名曲揃い
 8. 「湯を沸かすほどの熱い愛」
      家族とは何か?を問いかける秀作、演技人が皆、大健闘
 9. 「十二夜」
      シェイクスピアの喜劇を上手く映画化してる、女優とベン・キングスレーが見もの
 10.「今夜、ロマンス劇場で」 ☆
      泣いたね(笑)

 11.「タイタニック」
      主演二人と沈没シーン、そして音楽
 12.「わたしは、ダニエル・ブレイク」
      地味だけど現代の病、合理化の名のもとに弱者を選別してしまうシステムを告発
 13.「皆はこう呼んだ 鋼鉄ジーク」
      日本アニメに対する熱いリスペクトを感じる
 14.「桐島、部活やめるってよ」
      面白い構成を使い高校生たちの友情の脆さを描いてた
 15.「ペティコート作戦」
      古き良きハリウッド・コメディ、今見ても面白い
 16.「彼の見つめる先に」 ☆
      BL版「小さな恋のメロディ」だけど、三人の人間模様を上手く描いてる
 ※「バーフバリ 王の凱旋」は「国際版」、「完全版」、「IMAX版」と有りますが「IMAX版」を代表とします。

  監督   ☆S.S.ラージャマウリ 「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版
           ここまで衒いなく突き抜けた演出は凄い、スケールの大きさも素晴らしい、よく撮りきったと思いま
           す、普通なら腰砕け起こすよ 
  主演男優 ☆ブラバース 「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版
           ご神体のような筋肉に目が行きがちだけど、父親、息子、アホの子を見事に演じ分けてる、アマレ
           ンドラの時のオーラ!
         ☆イーサン・ホーク 「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」
           粗野、粗暴な男の不器用な優しさと愛、サリー・ホーキンスの演技を上手に受け止めながら自分の
           演技もしっかり組み込んでた
  主演女優 ☆宮沢りえ 「湯を沸かすほどの熱い愛」
           母親であることの強さ、石を投げつけるシーンは秀逸
         ☆アレクサンドラ・ボルベーイ 「心と体と」
           大人の女優が少女のようなピュアさを演技で見せる、これは中々出来ない事だと思う
         ☆サリー・ホーキンス 「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」
           特徴ある役はある意味演じやすいのかもしれない、けれど、モード・ルイス、その人を実際に見て
           るようだった
  助演男優 ☆サティヤージ 「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版
           カッタッパ!!ブラバースと絶妙なコンビ、この人が居るからアマレンドラも引き立つ
  助演女優 ☆樹木希林 「日日是好日」
           実力ある若手二人を寄せ付けない演技力、それでいてアンサンブルは決して壊さない
  音楽    ☆「グレイテスト・ショーマン」
         ☆「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版
            どちらの作品も最高レベルの楽曲ばかりでハズレが一つもないのが素晴らしい、曲は全てキャッ
            チーで一度聞いただけで印象に残る


  (監督)
    エニュディ・イルデイコー 「心と体と」
    上田慎一郎 「カメラを止めるな!」
    デレク・シアンフランス 「光をくれた人」
  (主演男優)
    ロバート・デ・ニーロ 「レナードの朝」
    アーミル・カーン 「ダンガル きっと、つよくなる」
    ヒュー・ジャックマン 「グレイテスト・ショーマン」
  (主演女優)
    イレニア・パストレッリ 「皆はこう呼んだ 鋼鉄ジーク」
    アリシア・ヴィキャンデル 「光をくれた人」
  (助演男優)
    ベン・キングスレー 「十二夜」
    ロビン・ウィリアムズ 「レナードの朝」
    ルカ・マリネッリ 「皆はこう呼んだ 鋼鉄ジーク」
  (助演女優)
    杉咲花 「湯を沸かすほどの熱い愛」
    キアラ・セトル 「グレイテスト・ショーマン」
    ラクヤ・クリシュナ 「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版
    ヘレナ・ボナム=カーター 「十二夜」
  (音楽)
    「タイタニック」
    「ダンガル きっと、つよくなる」
    「刑事」

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  2018年 新作 マイ・ベスト12 ‘17.12.21~‘18.12.20 
 
 1. 「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版
 2. 「心と体と」
 3. 「ダンガル きっと、つよくなる」
 4. 「カメラを止めるな!」
 5. 「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」
 6. 「グレイテスト・ショーマン」
 7. 「今夜、ロマンス劇場で」
 8. 「彼の見つめる先に」
 9. 「シェイプ・オブ・ウォーター」
 10.「勝手にふるえてろ」

 11.「ワンダー 君は太陽」
 12.「タクシー運転手 約束は海を超えて」 
 

 
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2018年 下半期ベスト

2019-01-01 00:00:00 | ベスト10
 あけまして おめでとうございます
  旧年中はご来訪を頂き、ありがとうございました
   本年も引き続き、宜しくお願い致します

  先ずは決算編、その1から。

 2018年下半期 印象に残った作品ベスト(初見のみ)
   ☆新作

1.  バーフバリ 王の凱旋 IMAX版 ☆
2. カメラを止めるな! ☆
3. 光をくれた人
4. 湯を沸かすほどの熱い愛
5. 今夜、ロマンス劇場で ☆
6. 桐島、部活やめるってよ
7. ソフィの選択
8. ペティコート作戦
9. 勝手にふるえてろ
10.KUBO/二本の弦の秘密

11.ストックホルムでワルツを
12.日々是好日 ☆
13.ワンダー 君は太陽 ☆

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 スタッフ・キャスト

  (監督)
 上田慎一郎 「カメラを止めるな!」
 デレク・シアンフランス 「光をくれた人」
 中野量太 「湯を沸かすほどの熱い愛」
 吉田大八 「桐島、部活やめるってよ」

  (主演男優)

 ロバート・デ・ニーロ 「レナードの朝」
 マイケル・ファスベンダー 「光をくれた人」
 ジェイコブ・トレンブレイ 「ワンダー/君は太陽」
 アクシャイ・クマール 「パッドマン 5億人の女性を救った男」

  (主演女優)
 宮沢りえ 「湯を沸かすほどの熱い愛」
 アリシア・ヴィキャンデル 「光をくれた人」
 メリル・ストリープ 「ソフィーの選択」
 エッダ・マグナソン 「ストックホルムでワルツを」
 松岡茉優 「勝手にふるえてろ」

  (助演男優)
 ロビン・ウィリアムズ 「レナードの朝」
 ウディ・ハレルソン 「スリー・ビルボード」
 東出昌大 「桐島、部活やめるってよ」

  (助演女優)
 樹木希林 「日々是好日」
 杉咲花 「湯を沸かすほどの熱い愛」
 ソーナム・カプール 「パッドマン 5億人の女性を救った男」
 大後寿々花 「桐島、部活やめるってよ」

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映画手帳 2018年7月~12月

2018-12-28 17:36:20 | 映画手帳
 年内、最終更新となります。
 ご訪問頂いた皆様、コメントを下さった皆様に心より感謝申し上げます。

 ☆新作 ※再見 無印 DVD
 延べ34本(洋画27本、邦画7本)
 再見3本(洋画3本)
 劇場8本(洋画6本、邦画2本) DVD26本(洋画21本、邦画5本)
 新作13本(洋画9本(再見2本を含む)、邦画4本)

  (7月)
37.「危険な戯れ」、38.☆「カメラを止めるな!」(池袋シネマ・ロサ)、
39.「KUBO/二本の弦の秘密」、40.「桐島、部活やめるってよ」、
41.「光をくれた人」、42.☆「グリブズビー・ベア」(新宿シネマ・カリテ)、
43.「ジャージー・ボーイズ」

  (8月)
44.「ザ・マジックアワー」、45.「ジェーン・ドゥの解剖」、
46.「ショーン・オブ・ザ・デッド」、47.「白い肌の異常な夜」、
48.「ゾンビ」、49.「湯を沸かすほどの熱い愛」、
50.「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」

  (9月)
51.「午後8時の訪問者」、52.「レナードの朝」
53.「泥棒貴族」

  (10月)
54.☆「バット・ジーニアス 危険な天才たち」(新宿武蔵野館)、55.「俺たちフィギュアスケーター」
56.☆「勝手にふるえてろ」、57.「コーラス」、
58.☆「バーフバリ 王の凱旋」IMAX版(成田HUMAX)

  (11月)
59.「ソフィの選択」(TOHOシネマズ日本橋)、60.☆「日々是好日」(シネスイッチ銀座)、
61.☆「今夜、ロマンス劇場で」、62.「ペティコート作戦」、
63.「ストックホルムでワルツを」、64.※「空軍大戦略」、
65.☆「おかえり、ブルゴーニュへ」(恵比寿ガーデンシネマ)

  (12月)
66.☆「スリー・ビルボード」、67.☆※「ダンガル きっと、つよくなる」、
68.☆「ワンダー 君は太陽」、69.☆「パッドマン 5億人の女性を救った男」(TOHOシネマズ シャンテ)、
70.☆※「グレイテスト・ショーマン」

※「勝手にふるえてろ」は'17年12月23日公開ですが新作扱いとしました。

 良いお年をお迎え下さい。
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「パッドマン 5億人の女性を救った男」

2018-12-17 22:00:36 | 映画日記/映画雑記
 「パッドマン 5億人の女性を救った男」(「Padman」、2018年、印)
   監督 R・バーリキ
   原作 トゥインクル・カンナー 「ザ・レジェンド・オブ・ラクシュミ・ブラザード」
   脚本 R・バーリキ
   撮影 P・C・スリーラム
   出演 アクシャイ・クマール
      ソーナム・カプール
      ラーディカー・アープテニ
      アミターブ・バッチャン

 2001年、インドの田舎町に住むラクシュミ、鉄工所の職人である彼は新妻ガヤトリを迎え幸福の絶頂にあった。
 彼は愛する新妻が生理の度に部屋外に出され不衛生な布で処置してるのを知り、高価なナプキンを贈るが妻は価格を知り拒否。
 職人である彼は安く手作りのナプキンを妻に贈るも生理を穢れ、恥と考えるインドの強固な因習は素直過ぎる彼には想像を絶するものだった・・・。

  公式 http://www.padman.jp/site/

 「アメリカにはバットマン、スパイダーマンが居るが、インドにはパッドマンが居る」byアミターブ・バッチャン※インドで最も尊敬されてる俳優。

 ナプキン使用率12%のインドで安価なナプキン製造機を作りインド女性の衛生向上と女性雇用に貢献した男、その実話を脚色した作品。
 インド映画特有の派手さを抑えドキュメント風に作っています(歌とダンスはある)。インド映画は時々、着地のさせ方が強引で、そこをエンタメや外連、或いは歌、踊りで上手にカムフラージュするんだけど、今作はドキュメント・タッチで作ってる分、誤魔化しが効かなかった感がしました。
 でも、「いい話」を面白く作ってるしエンタメ要素も忘れてないので見易い作品だと思います。

 今回は映画の直接的な感想はここまで、この作品を観て思った別の事を書きます。
 インド映画の縛りの変遷、まぁ、大好きだけど専門的に調べた訳ではなく、浅薄な知識に基づくものなので間違ってる所も有ると思います、その点は予め御了承下さい。
 インド映画には昔有ったハリウッドのヘイズコードに似たものが存在していましたし、今でも残ってると思います。(宗教上からの制約も多い)
 ・キスシーンはNG?
 2007年の「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」ではNGでした。キスシーンは2回あるけど何れも撮影角度でしてるように見えるだけ(1回はシルエットだし)、多分、これでも、当時は進化途中の段階ではないかと。
 でも、2011年の「きっと、うまくいく」では堂々とブチューとしてたから、この4年の間に解禁されたと推測。
 ・ヌード、ベットシーンは?
 際どいシーンは前から有るような。(笑)
 これをインド映画に求めるのは違う気がするし殆どないんじゃないかと思う、けれど、半分以上アメリカを舞台にしたインド映画「マルガリータで乾杯を」(2015年)では有ったから絶対無しという事ではないと思います。
 ・不倫?
 この規制は今でも有るんじゃないかな。
 「恋する輪廻〜」でも、オームが手を繋ごうとするけど、シャンティは既婚者だから拒否してた。(結局、オームの純情さにほだされて手だけは許したけど)
 「めぐり逢わせのお弁当」は夫に問題有りだけどイラの精神的不倫話、ただ、次のステップへ行く前に夫婦関係を清算しようとしてるから、実質は伴ってない。
 「マダム・イン・ニューヨーク」も本作も、そこを知ってれば着地点は自明。
 でも、本作では未婚女性が既婚者(多分、離婚届にはサインしてない)に、本気を挨拶でカムフラージュしたキスがあるから、この辺も厳格でなくなってきてるのかもしれません。

 「マダム・イン・ニューヨーク」のシャシの判断は、僕はあれだから良かったと思ったのですが、フランス男のローランとくっ付くべきだという女性の意見が少なからず有って、「そうなのかな」と疑問を持ってました。
 本作は、その立場の男女逆転版。(笑〜監督の奥様は「マダム〜」の監督ガウリ・シンディで、話の構成、偏見をベースにしクライマックスにスピーチを持ってくるとこまで全く同じだ)
 今度はラクシュミの協力者となったパリーとくっ付いた方が良かったんじゃと思う自分が居て(彼が奥さんを愛してるのを解っていても)、つくづく、男の保守思考の身勝手さを感じてしまいました。
 まぁ、奥さん、激怒してもラクシュミをまだ愛してるのが解るから、こちらの方が目出度いし実話ベースで多分、今でも良い夫婦なんだろうし。(パリーのモデルは女性大学教授で恋愛感情は一切無かった)

 最後にインド映画界は歌舞伎の世界に似て門閥主義、五大名家の出じゃないと主役もいい作品も巡って来にくい。(本作のパリー役の女優さんも名門カプール家の一族出でしょう、今まで見たカプール一族の娘達の中で一番の美人ではある)
 賞も門閥外には大きなハンデがあるみたい、あれだけ大ヒットした「バーフバリ」の主役ブラヴァースが演技的にも素晴らしいのに大きな賞と無縁なのは非ボリウッド(ボリウッドは北インド、彼は南インドの俳優)というハンデの他に映画一家出でも名門の出自じゃないからというのもあるらしい。(噂としてカーストも絡んでるとか)
 ボリウッドのキング、シャー・ルク・カーンは例外なのかな。(汗)
 
 今回は、ちょっと横道に突き進んでしまいました、すいません。(要するに、悪くないけど自分的には「あと一、ニ歩足りなかった」し、よく考えたら奥さんの作った「マダム・イン・ニューヨーク」の丸パクリに近い、演出のセンスも奥さんの勝ち)

※キスの定義(笑)、唇同士の接触で、おでこや頬なら昔もOKだったように思う。
※インド映画では珍しく(本当に珍しく)歌に魅力を感じなかった。
※主役の人、名前だけは知ってたけど顔見て「きっと、うまくいく」のランチョー(本物の方)の人だと思った、ら、違ってた。(笑)
※実在のムルガランナム氏によれば、この映画の85%は実際に有った事だとか、つまり、パリー(ヒンディー語で妖精を意味する)とのロマンス風味が脚色部分なのでしょう。

 H30.12.16
 TOHOシネマズシャンテ
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「ワンダー 君は太陽」

2018-12-10 20:57:22 | 映画日記/映画雑記
 「ワンダー 君は太陽」(「 WONDER』、2017年、米)
   監督 スティーヴン・チョボスキー
   原作 R.J.パラシオ 「ワンダー」
   脚本 ジャック・ソーン  スティーヴン・コンラッド  スティーブン・チョボスキー
   撮影 ドン・バージェス
   音楽 マーセロ・ザーヴォス
   出演 ジェイコブ・トレンブレイ
      ジュリア・ロバーツ
      オーウェン・ウィルソン
      イザベラ・ヴィドヴィッチ

 遺伝子疾患から変形した顔で生まれたオギー、数度に渡る形成手術を経て小学校へ編入するも皆は驚くばかり、そんなオギーが精神的自立を果たすまでと、オギーを取り巻く家族、知人、友人達の変化を描いていく・・・。

  予告編 https://www.youtube.com/watch?v=oFyAFL2OmCo

 日本の「湯を沸かすほどの熱い愛」と同じで全力で泣かしに掛かかってくる映画。
 「湯を〜」が死別を使って家族とは何か?を問う作品なら、こちらは難病の子供を触媒として人々が成長していく話。
 思いやりと愛に溢れた作品で、暖かい気持ちになれる、でも、意地悪くみればクリスマス向けの映画とも言える。
 家族皆んなで優しさを思い出すには最適でしょう、その辺が世間的に不朽のクリスマス映画と言われてる「素晴らしき哉、人生」に通じます。
 不満を言えばJ・ロバーツの起用かな、全然、悪くはないんですよ、でも、彼女って凄く目立つ存在だから目が必要以上に行っちゃう。
 オギーが目立つ存在だから、もう一人目立つ人を使って相殺させたのかもしれないけど。(汗)

 難病や死別で泣かしに来るのは個人的に苦手なので、こんな感想ですが、「良い作品」だとは思います。
 「いい話だなぁ」を観たい方に。

※あくまで個人的感想ですが、演技的には「湯を〜」の圧勝で、人物の掘り下げも「湯を〜」の勝ち。「ワンダー〜」では長女の話が良かった(ちゃんとオギーの話で泣いたけど)。

 作品と関係ないけど、本格的に寒くなってきたので一句

  身支度に マフラー探す 初武装

 H30.12.9
 DVD
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映画日記 2018年その10

2018-12-03 22:47:25 | 映画日記/映画雑記
 「おかえり、ブルゴーニュへ」(「Ce qui nous lie」、2017年、仏)
   監督 セドリック・クラピッシュ
   脚本 セドリック・クラピッシュ   サンティアゴ・アミゴレーナ
   撮影 アレクシ・カビルシーヌ
   音楽 ロイク・デュリー   クリストフ・“ディスコ”・ミンク
   出演 ピオ・マルマイ
       アナ・ジラルド
       フランソワ・シビル
       マリア・バルベルデ

 父危篤の知らせを受けた兄は10年に及ぶ失踪から帰郷、そして、父の死。兄弟妹、3人のわだかまりを1年掛かるワイン造りを通じて解消、絆を取り戻していく物語。
 ブルゴーニュの四季が美しい。

   予告編 https://www.youtube.com/watch?v=5ZmIjdsybt4

 愛する息子が居ながら妻と離婚寸前の兄、父のドメーヌ(葡萄畑と醸造所を併せ持つ農家)を継ぎワイン造りに悩む妹、養子先の義父とソリが合わない弟、そこに50万ユーロの相続税が重くのしかかる。
 「日々是好日」がハウツー茶道なら、こちらは「ワインの作り方お見せします」って感じ、只、四季の見せ方は日本のお家芸(「日々是好日」はやり過ぎだけど)、此方から見ると繊細さに欠ける気がしました。
 まぁ、相続税も深刻な問題ではあるけど債務超過じゃないから、どう算段するかで、結論は実に「あっけない」。(笑〜在庫処分の不足(20万ユーロ)を払うって話だよね)
 三人の悩みも描けてるし収穫祭は19世紀に戻ったようで楽しいし、これと言って文句は無いけどドラマがある割に平板に感じてしまった。
 個人的にはブルゴーニュの美しい風景を見る映画でした。

 H30.11.25 
 恵比寿ガーデンシネマ

 「スリー・ビルボード」(「THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI」、2017年、英・米)
   監督 マーティン・マクドナー
   脚本 マーティン・マクドナー
   撮影 ベン・デイヴィス
   音楽 カーター・バーウェル
   出演 フランシス・マクドーマンド
       ウディ・ハレルソン
       サム・ロックウェル

 僕にも娘がいるから「ああなったら」あのように頑なになるかもしれない。
 悪い感想を見つけるのが大変なくらい評判の良い作品、しかし、2時間不機嫌な顔見てたら、此方まで気分悪くなってしまった。(汗)

   予告編 https://www.youtube.com/watch?v=uKzmKRELmJI

 娘をレイプされ焼死体にされた母ミルドレッド、半年経っても犯人が見つからず我慢の限界を超えた。
 彼女は町に通じる道路脇の看板3枚(スリー・ビルボード)を借り警察を詰る・・・。

 この作品が何を訴えたかったのか今いちピンと来なかったけど、「怒りは怒りを来たす」という終盤の台詞にキーポイントがあるようだから、その辺りなのかもしれない。人間という不確かな生き物を描こうとしたのでしょうか。
 「娘さんの事では町の皆が君の味方だ、しかし、署長の事では敵だ」、他人の同情など当事者にとって屁のツッパリにもならないとしても、署長が人格者で広告資金を寄贈してくれるような人だとしても、犯人に報いをと、自分が納得しなけりゃ何してもいいとなったら警察署が幾つ有っても警官が何人いても収まらない。
 で、結局、「怒りは怒りを来たす」で皆を不幸、不快に巻き込んでる、あの更生仕掛けた元警官を「必殺仕事人」にしてしまう積りなんだろうか、「途中で考える」なんて言ってたけどあの性格じゃ復讐鬼のまま突っ走りそうに感じました。

 「お菓子買って!」と店先に寝転んでジタバタしてる子供、最初は生温かく見た他人さえ幾日も続けたら避けて通る、そんな冷たい感情が湧いてきてしまいました。
 つまり、俺って人間はやっぱり優しくないなと・・。(涙)

 H30.12.2
 DVD
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映画日記 2018年その9

2018-11-24 10:27:19 | 映画日記/映画雑記
 「ストックホルムでワルツを」(「MONICA Z」、2013年、スウェーデン)
   監督 ペール・フライ
   脚本 ペーター・ビッロ   
   撮影 エリック・クレス
   衣装デザイン キッキ・イライダー
   音楽 エリック・クレス
   出演 エッダ・マグナソン
      スペリル・グドナソン
      シェル・ベリィクヴィスト  

 1960年、スウェーデンでドサ回り中の美人ジャズ・シンガー モニカ・ゼタールンド(セッテルンド)はアメリカ人プロモーターに「アメリカで歌ってみないかと」と誘われる。
 本職の電話交換手の仕事を休み、子供を実家に預け希望に胸膨らませ飛行機に飛び乗るが・・・。

   予告編 https://www.youtube.com/watch?v=bi9kmQbpjPs

 スウェーデン伝説の歌姫、北欧ジャズの女王、モニカ・ゼタールンドがニューヨークでの挫折から1964年、巨匠ビル・エヴァンスとの共演「Waltz for Debby」で世界的に有名になるまでの4年間を描いた作品で、繰り返される栄光と挫折、父との確執、強烈な上昇志向がもたらす愛の遍歴が上手く描かれています。
 父「何故、お前は木の天辺まで登ろうする、だから怪我をするんだ」(子供の時、落ちて怪我をしてる)
 モニカ「私は天辺からの景色が見たいの!」
 「代償は払ってる」、その代償の数々、アルコール、続かない夫婦生活、一緒に居られない子供への罪悪感、ets、物語の進行上それ程深くは突っ込んではいないけど、伝記モノとしての人間描写に不足はないと感じました。
 「ジャズは英語で歌うもの」と世界中が思ってた時代、、白人のスウェーデン人が英語で歌うジャズ、それを尊敬するエラ・フィッツジェラルドに「心がない」、「モノマネ」と酷評された事から母国語で歌う事に挑戦、そこから彼女の成功が始まっていくのですが、モニカを演じたエッダ・マグナソンがいいですね、当時、アルバムを二枚出した新人ジャズ・シンガーで映画は初めてだとか、演技も中々のもの。顔かたちがモニカに似てる所から起用されたんだろうけど、彼女の歌うシーンのどれもが良かったです。(モニカに似せて歌ってる)
 ジャズは詳しくないけど、音楽映画、伝記映画として水準以上の作品だと思います、但し、子供より仕事、名声の人だから、そういうのが苦手の人には向かないかもしれません。

※「ストックホルムでワルツを」という曲はありません、彼女の代表作「Waltz for Debby」と活躍したストックホルムを掛け合わせたタイトル。
※「私は好奇心の強い女」、1970年頃、ちょっとしたセンセーションを起こした映画でしたね、久々にタイトル聞いた(笑)、あれでスウェーデン=フリーセックスのイメージが日本中に染み付いた、あの監督の元奥さんだったとは。

 H30.11.18
 DVD

 「空軍大戦略」(「Battle of Britain」、1969年、英)
   監督 ガイ・ハミルトン
   脚本 ジェームズ・ケナウェイ  ウィルフレッド・グレートレックス
   撮影 フレディ・ヤング
   音楽 ロン・グッドウィン  ウィリアム・ウォルトン
   出演 (クレジット順)
       ハリー・アンドリュース  マイケル・ケイン
       トレヴァー・ハワード  クルト・ユルゲンス
       ローレンス・オリヴィエ  クリストファー・プラマー
       ロバート・ショウ  スザンナ・ヨーク
       エドワード・フォックス

   予告編 hyoutube.com/watch?v=9a9qa2dOclIttps://www.

 原題が示すままBattle of Britainを描いた作品で、如何に貧弱なイギリス空軍が物量豊富なドイツ空軍を苦しめ、ナチスのイギリス侵攻を諦めさせたか。Battle of Britainは日本軍に置き換えればミッドウェイ海戦、ガダルカナル攻防戦に当たる分水嶺とも言える戦闘。(大陸やアフリカでは、まだドイツが拡張していきますが、ドーバーを越える事は出来なかった)
 なんだけど、ガイ・ハミルトン監督の力量不足でスターを存分に使いながら余り活きてなく、叙事詩になり損ねたような作品。
 Battle of Britainの勝利は個人的英雄談でなく空軍の皆で勝ち取ったものという事実を淡々と描いていくのはいいけど、主要人物の所属航空隊もどれか解り難く、図上で敵味方の位置取りを示してるのに関わらず誰が何処で戦ってるのか全然解らない、クリストファー・プラマーでさえいつの間にか堕とされてたし(笑)、ハインケル爆撃機が何処に向かってるのか地名言われてもイギリス人じゃないから飲み込めない、仕方なく爆弾落としたのがロンドンって言われても経緯判れど進路がピンとこない。(イギリス人には常識なんだろうけど)
 でも、まぁ、スピットファイアーやメッサーシュミット(英製エンジン)、スツゥーカ(ラジコン機)、ハイネケンがCGじゃなくバンバン飛んでるから、その辺は見応えあります。(多分、男子限定)
 
 43年前に(その前にTVでも見てると思う)に一度観てるけど、この前、潜水艦映画を観たら急に空の方も観たくなりレンタル、当時、少しファンだったS・ヨークも懐かしくて。(笑)

※Battle of Britainはダンケルク撤退戦の次に行われた、英・独空軍による制空権を掛けた大規模戦闘。
※「ジャッカルの日」のエドワード・フォックスの出世作、なのかもしれない。さして台詞も出番もないけど何か目を引く。(この頃からアスコット・タイなんだね(笑))
※作戦に感情は禁物。

 H30.11.23
 DVD
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「ペティコート作戦」

2018-11-11 22:53:44 | 外国映画
 「ペティコート作戦」(「Operation Petticoat」、1959年、米)
   監督 ブレイク・エドワーズ
   原作 ポール・キング   モーリス・リッチマン
   脚色 スタンリー・シャピロ   モーリス・リッチマン
   撮影 ラッセル・ハーラン
   音楽 ジョセフ・ガーシェンソン
   撮影 ケイリー・グラント
      トニー・カーティス
      ジョーン・オブライエン  

 今年のGWに観ようと思ったけどDVD未発売で断念、それが、今日TSUTAYAへ行ったら発掘良品で陳列されてた、お陰さまで40ン年振りに再見、TSUTAYAさん、ありがとう。
 ビートルズの「イエロー・サブマリン」ならぬ「ピンクの潜水艦」のコメディ。

 太平洋戦争開戦2日後、フィリピン、スービック軍港に停泊中の潜水艦「シー・タイガー」は日本軍の奇襲を受け敢え無く沈没。
 艦長のヘンダーソン(フィリピンの空軍基地だね)大佐は、米軍がフィリピンを撤収する2週間内に引き揚げ、応急修理しオーストラリアのドッグまで航行する事を司令部へ約束する。
 そこへ実戦経験も何もなく上官の奥様達の機嫌を取って暮らしていた海軍娯楽係ホールデン大尉(別会社のスターのおちょくり?)が赴任して来る、迷惑顔の艦長だが彼が主張する調達力を一応信じて補給将校に任じる。
 彼の能力で主要部品の調達に成功するが、寄港地で調達した塗装剤は上塗りのペンキがなく、下地は混ぜ合わせた結果ピンクに、更に緊急避難した島から陸軍看護婦隊まで調達してきて・・・。

 あくまで個人的感想ですがB・エドワーズという監督の本質はコメディよりシリアス劇の方に有ったのかもしれない、「酒とバラの日々」、「ティファニーで朝食を」等、「ティファニー〜」の失敗は会社の意向、M・モンローの拒否もあって、セレブ向けとは言え娼婦の役を気品が売りのヘップバーンに振った事、素晴らしいファッション・アイテムではあるけど彼女に娼婦役は合わない、案の定、ファッション的(音楽的にも)には成功したけどミス・キャストの汚名を着る羽目に。(この映画のヒロインが娼婦でないと言う方は「トイレで$50」の意味を納得いくように説明して下さい、男なら、それがハンドジョブかブロゥジョブ、多分、前者を意味するとピンときます〜当時のレートは$1¥360〜それが騒動の後、主役がヒロインに$50押し付ける意味に繋がる、M・バルサムはマフィア組織のその部門の元締め)
 只、この監督のコメディ・センスが当時のハリウッドの中でも輝いていたから、コメディ監督として重宝されてしまった、エドワーズ監督のコメディは瞬発力、持続力共に陸上競技で言えば中距離選手、競馬なら1600~2400で30000mという映画ではガス欠を起こしてしまうんですよ、それは「グレートレース」、「地上最大の脱出作戦」を観れば一目瞭然。(そこが、B・ワイルダーとの差)
 彼が「THE END」までコメディのクオリティを保った作品は少なく、最後まで持続できた貴重な一つが本作、その代わり、瞬発力を捨てイーブンペースで速力を維持した、そんな感じ。
 このコメディ作品の成功はツッコミにT・カーティスを持ってきて女優相手のボケ役を得意としていたグラントに男相手のボケ役を演らせた事にあると思います。(女優相手なら彼の愛嬌が強力な武器になるけど男相手じゃ渋面作るしかない(笑))。

 B・エドワーズ監督のコメディ部門、破壊力だけなら「地上最大の脱出作戦」、作品の質なら本作が僕のNo.1。(3番目は皆の評価の低い「ピンクの豹」かな、3番目はこれも大昔、TVで見ただけだから何とも言えない)
 太平洋戦域とは言えヘンな日本機(テキサン?)と東京ローズ(声のみ)くらいしか出てこなくて、取り敢えずの日本印みたいなもんだから、日本人が観ても特段、差し障りはないと思います。
 今から観れば大変緩いコメディだけど、僕は楽しく観終えました。

※「ティファニーで朝食を」のヒロインは、やはり皆が言うようにM・モンローが適役、若しくはシャーリー・マックレーン、但し、映画が今のように残ったかは予測不能。
※不調のエンジン音、艦名に合わせて虎を使ってるんだとか、確かに聞き直してみたら、ありゃ虎だわ、イビキも使ってる。(笑)
※この監督のもう一つの戦争コメディ「地上最大の脱出作戦」でも死者は1名(撃ち合いでなく住民による毒殺)、こちらは空襲、誤爆もあるけど死人無し(多分)、気楽に観られる作品です。
※懐かしのTVドラマ「奥様は魔女」の二代目ダーリンが乗ってました。(笑)

 H30.11.11 
 DVD
 
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「今夜、ロマンス劇場で」

2018-11-04 21:49:48 | 邦画
 「今夜、ロマンス劇場で」(2018年、日本)
   監督 武内英樹
   脚本 宇山佳佑
   撮影 山本英夫
   音楽 住友紀人
   出演 綾瀬はるか
      坂口健太郎
      本田翼
      柄本明  加藤剛

 あらすじは予告編で  https://www.youtube.com/watch?v=KeZYFeVWbtM 

 実に厨二病を拗らせた作品、しかし、「カメラを止めるな!」と同じく映画愛に溢れ、盛大にロマンティックな純愛映画。
 冒頭の「ローマの休日」、「オズの魔法使い」、「三銃士」のつるべ打ちから始まり「おとうと」、「ニュー・シネマ・パラダイス」、「タイタニック」で終わる、様々な映画のエッセンスやシーン、パロディの塊(音楽まで綾瀬はるかのTBSドラマ「JIN」に似てる)のような映画だけど観終わると意外と芯はしっかり、真っ直ぐな作品でした。
 集約すれば「カイロの紫のバラ」の男女逆転版というような映画で、日本版「カイロの紫のバラ」で「蒲田行進曲」要素入り。

 おっそろしく微妙なバランスの上に立ってる作品、ヒロインの綾瀬はるかも思いっきり下手に見えるんだけど肝心な所はちゃんと見れるのだから演技も演出も狙いどうりなのでしよう。昭和初期の人物が平成言葉で通したのは最後まで違和感あったけど。(笑〜これは、ヒロインをA・ヘップバーンに似せてるから余計に)
 始めチョロチョロ、中ハッパ、時間が来るまでドドンドン、そんな感じでした、何だか知らないけど今年一番泣いたような気がする。(歳のせいで涙腺緩みっぱなしだけど、ここ半年、余り泣いた記憶はない※「湯を沸かすほどの熱い愛」が有った、でも、あれは全力で泣かしにくる作品だし)

 しかし、この監督、A・ヘップバーン大好きでこんな妄想してたんだろうか。(笑)
 かなりロマンティックだから観る人選ぶかもしれないけど、映画好きでロマンティックが好きな人には大推薦したい映画てした。

※最初、三谷幸喜風に始まって「ザ・マジックアワー」の悪寒が蘇ったけど、「ザ・マジックアワー」の上位転換とでも言うような作品でした、狙いが違ってるので同じ土俵じゃないけど、この作品の方が個人的には断然良かった。(DVD買っちゃいそう)
※何の偶然か昨日が樹木希林さんの遺作で今日は加藤剛さんの遺作、合掌。
 この、あり得ないような成り行きにリアリティを少しでも付けられたのは加藤剛さんのキャラクターに負う所が大きい。(加藤剛さんは、スターはウ◯コしないって幻想を体現出来る希少な人だから)
※昨日の黒木華、「着物、何枚持ってんだ!」、今日の綾瀬はるかのお召替え、ファンタジーだから映画の嘘でOK(笑)。
※追記 綾瀬はるかの喋り方、中盤で「この言い方、何処かで」と思って「あれ」かと思い出したけど、そのまま。
 朝になってツラツラ考えてみたら、やっぱり黒澤監督の「隠し砦の三悪人」のパロディなんでしょうね、「隠し砦の〜」は、ある意味、黒澤版「ローマの休日」だし(恋愛要素ゼロですが)、ヒロインの名前は「雪姫」、本作のヒロインは作中、名前が出てこなかったけど(最初の方で「王女の美雪だ」と言ってた(汗))、wik見たら「美雪」だと。(笑)


  時来たり 夜空の月も 満ち足りて
   君へ駆けゆく 足ぞ軽けき

    ↑未見の方は「タイタニック」のラストシーンを思い出して下さい。

 H30.11.4
 DVD
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「日日是好日」 

2018-11-03 23:57:50 | 映画日記/映画雑記
 「日日是好日」(2018年、日本)
   監督 大森立嗣
   脚本 大森立嗣
   原作 森下典子 「日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ-」
   撮影 槇憲治
   美術 原田満生 堀明元紀
   衣装 宮本まさ江
   音楽 世武裕子
   出演 黒木華
      樹木希林
      多部未華子 
      鶴見辰吾
      
  予告編 https://www.youtube.com/watch?v=NTpltHFcjis 

 このタイトル名を見ると学生時代に流行ってた揶揄をどうしても思い出してしまう、「親身の集金、日日(ひび)是決算 代々木ゼニナール」(元は代ゼミの当時のキャッチフレーズ「親身の指導 日日是決戦」)
 この作品のタイトル読みは正しい読み方の「にちにちこれこうじつ」

 作品は、目標もなく何となく生きて就職期を迎えた典子が、ひょんな事から茶道教室へ通いだし、教室に掲げられてる「日日是好日」の意味を茶道を通して気付く迄、その成長の四半世紀を描いていきます。
 そこに描かれているのは茶道の深さと、それ故の面白さ美しさ。
 茶道のハウツー映画と言ってしまえば身も蓋もないけど、「日日是好日」、「一期一会」を具現化しようと考えぬいてるのは判ります。
 只、その意余って「日本の美」を意識しすぎてる気はしました、国際映画祭狙いみたく強調しすぎなんだなぁ、もう少しサラッと描いてよかったんじゃないかと。
 それと、この監督、終盤に余計なシーンを入れ込むのは癖?「さよなら渓谷」でも余計を感じたけど、この作品の父とのイメージシーン要るのかなぁ、真木よう子とか黒木華のような実力派を使ってるんだから演技で「それ」を感じさせるのが正攻法だし演出の工夫からも逃げてる気がする。(あのシーン、僕の目が歪んでるんだろうけど黒木華の演技も戸惑ってる感じがした)

 元がエッセイ集の為か、それほど人物造形に深みはなくドラマ性は薄い、意図的に親兄弟以外男を出さず女だけの世界で主人公の「移り変わりと変わらないもの」を描き、それを茶道とシンクロさせるのが本作(原作)の狙いなのでしょう。
 そんな抽象的世界を具現化させ、観客の興味を持続させてるのが樹木希林、黒木華、多部未華子の三人。
 多部さんは黒木さんと対比させるのが目的の存在だから、ちょっと貧乏クジで霞むのは仕方ない、黒木華は今回も実力を発揮してるとは思います(彼女の日本人顔と和服の相性が良く、和室や四季に映え美しい)、でも、やはり、この作品は樹木希林でしょう。
 強くてたおやかで飄逸、凛とした女性を見事に演じています、実際、樹木希林さんの遺作となってしまったけど、この作品の主題「一期一会」を自らの生命をもって表現してるようでした。

 自然を敬い、畏れ、そんな自然を愛でながら自然と同化していく、「日本の美学」の根底にあるものに触れようとする意欲作だと僕は思いました。

※黒木華と多部未華子、並ぶとホント和と洋。
※衣装持ちやね。(笑)

  たおやめの ありし日偲ぶ 秋日和

 H30.11.3
 銀座シネスイッチ
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「バーフバリ 王の凱旋」IMAX 成田HUMAXシネマズ体験記

2018-10-28 21:17:26 | 外国映画
 どうせ観るなら「国内最大級」と宣伝してる成田で、無理すりゃ行けない距離じゃないと考えれば「悔やむ」事は避けようと。
 (当日、駅行ったら人身事故で運転休止中・・・タクシー居ない、アクシデントにドジ、予定の3倍近く費用が掛かって、もう、殆ど意地で本編5分前に辿り着いた)

 僕はマヒシュマティ国民じゃないので、格別、思い入れが強い訳ではないけど、後世に間違いなく残る作品だと思うし、何より、OP、シヴァガミ最期の絶叫願掛けから始まる「Oka Pranam」とスリースリースリー(英語で言えばvery,very,very」だろうか)「戴冠式」のシーンを大画面、綺麗な映像と大音響で観てみたかった。
 その点で言えば、期待を裏切らない経験だったし、マヒシュマティ国民なら参列するのは国民の義務かと。
 低音の打楽器系が腹に響く感じがしましたね、スクリーンも上下に拡がってデカイし。低音が強いから僕の好きなシーンは尽くバージョン・アップしてました。
 「白鳥の船に乗って」のシーンも一段と綺麗。(今回初めて、白鳥船の前方、側面に多くの白鳥達が露払い、護衛するように泳いでたのを発見(汗))
 擬似神話ゆえ外連味300%のような濃厚でド派手な作風がIMAXにピッタリ嵌ってる、其処はもう見所でしかない。
 それと、「王の凱旋」完全版とIMAX版は編集が所々、変わってたと思います。「完全版」で無かった所もチラホラ有ったんじゃないでしょうか。
 アマレンドラの最期以後、テーヴァセーナにセリフは無かったと思いますが、バラーラデーヴァ最期のシーンに被さる形で過去のセリフがモノローグの様に入ってたし。(これは無くても良かった気が)
 他にも細かく幾つかあったように思うけど、よく解りません。

 僕の感想だけど、「王の凱旋」は、音響・映像を抜きににしても、このIMAX版が一番良い気がする。
 
 「Oka Pranam」(前編「伝説誕生」の主要人物から印象的シーンを再現、「序曲」のような位置~国母シヴァガミが大河に身を沈めながら片腕で赤ん坊を天に突き出しシヴァ神へ「この子の命だけは取るな、母の元へ返せ、母と(マヒシュマティ)王国が帰りを待ってる」と発願するシーンの直後、重厚な太鼓の音と共にタイトルアップ、そして、ここに繋がる)
  https://www.youtube.com/watch?v=ZIDVBNCeoBg

 戴冠式 ※残念ながらテルグ語版が見つからずタミル語吹き替え版。
 マヒシュマティ国国歌(「Maahishmati samrajyam」)斉唱の中、最敬礼を受けながら進む次期国防長官アマレンドラ・バーフバリと次期国王バラーラデーヴァ。象兵の決めポーズが格好いいのだ!
  https://www.youtube.com/watch?v=zf89Am_MLWM

※期待を裏切りはしなかったけど、アクシデントの為、金掛かり過ぎた(涙)、一番近い豊島園で良かったかも・・・。
※日暮里までのタクシー運転手は新人で道知らず、「急いで!」と言っても超安全運転、成田空港(成田へ戻る時間なし)のタクシー運転手はHUMAXの所在地知らず、「イオンモールのバス終点」と言ったのに、「それなら、ここです」と降ろされたのは一つ手前じゃねーか(怒)、視界に映画館らしきものなしイオンは開店前で閉まってる、聞こうにも人居ない。時間は迫る、持病で走れない、ホント、「どうすんの!」の連続。
※マヘンドラがバラーに最後の一撃を与える時、背後の雷雲に現れるのはシヴァ神だと思ってたけど、あれ、アマレンドラなんだってね。(汗)
※テルグ語圏の歌って日本の民謡の親戚みたいな所がある。
※少しも間違った事言ってないのだから、テーヴァセーナがシヴァガミへ意見するのは当然としても、最後の「知らぬのですか」は余計。あれで、聡明なシヴァガミの自省する道も冷静になる間も塞いでしまった。あの一言(2回、そういう場面がある)が全ての悲劇を招いてる、そうしないと映画にならんのだけど。(笑)

 H30.10.28
 成田HUMAXシネマズ IMAX
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「勝手にふるえてろ」

2018-10-15 21:20:28 | 映画感想
 「勝手にふるえてろ」(2017年、日本)
   監督 大九明子
   原作 綿矢りさ 「勝手にふるえてろ」
   脚本 大九明子
   撮影 中村夏葉
   音楽 高野正樹
   主題歌 黒猫チェルシー
   主演 松岡茉優
       渡辺大知
       石橋杏奈
       北村匠海
          
 会社で経理の仕事をしてるヨシカは恋愛未経験だが10年来一途に思ってる一宮(イチ)が居る、そんな彼女に或る日、営業の霧島(二)からコクられるという生れて初めての事態が・・・。

 予告編 https://www.youtube.com/watch?v=4ewQtV9lGCg

 今年、3人目の取扱説明書必須の女。
 1人目 「心と体と」のアレクサンドラ・ボルベーイ
 2人目 「レディバード」のシアーシャ・ローナン 
 3人目の松岡茉優
 1人目は心の病気だけど、2人目と3人目は陽と陰、或いは躁と欝の違い。(笑)

 周りに壁を作って自分の世界に閉じこもり夢ばかり見てる、未だにそういう傾向が残る僕には、中々、イタい物語。
 そんなタイプのヒロインが自ら作った厚い壁をぶち壊す瞬間を捉えた作品、まぁ、その為に2時間たっぷりと状況を作っていく訳で、そこを耐えられるかという問題は有るけど(コメディチックだから見易いと思う)、似た傾向を持つ人にはそれなりに面白いんじゃないでしょうか。
 途中、突然、ミュージカルになったりする所も面白かったですね。
 難点を言えばヒロインの松岡茉優がチャーミング過ぎて、この娘なら中・高時代からモテまくりで一人孤独に浸ってるヒマは無かんべって所、イモト辺りが演れば説得力増すのだけど興行考えれば仕方ないのかな。
 松岡さん、無理して愛想のない顔してるけど地が可愛いから如何ともし難い。(笑)

 個人的な事ですが、普通に観てたのに中盤から終盤へ入るターニング・ポイントの台詞が「ペーパーチェイス」のオチの台詞と完全に被ったもんだから、そこから急に頭の中へ「ペーパーチェイス」が入り込んできて、若干、集中力が乱れました。
 シチュエーション、全然被らないのに(承認欲求だけが同じ)男と女の行動原理の違いとか、関係ない事が頭の中で行ったり来たり。(笑)

 絶賛と言う程でもないけど、それなりに面白い作品だと思います。
 でも、この話を本気で作品にするなら松岡茉優じゃないな、もっと個性的な顔の女優さんが適してる。(松岡茉優さん、頑張ってたし良いのは間違いないけど)

※確かに皆が言うように、今年公開されたハンガリー映画「心と体と」に似た所がありました。
 幻想的な要素と現実の血を同居させ、静かに心の動きを追った「心と体と」、イマドキの女優さんを使い若い人向けに作った「勝手にふるえてろ」、もう歳だから苦味のある「心と体と」の方を僕は好むけど、この辺は人それぞれでしょう。
 「心と体と」もヒロインのA・ボルベーイの魅力に負う所があって、彼女の魅力と演技力が作品を支えてるのだけど、その美貌が話をお伽話にしてしまってる所は有ると思う。

 H30.10.14
 DVD

 
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