セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

「マルホランド・ドライブ」

2020-04-09 22:54:50 | 外国映画
 「マルホランド・ドライブ」(「Mulholland Drive」、2001年、米・仏)
   監督 デヴィット・リンチ
   脚本 デヴィット・リンチ
   撮影 ピーター・デミング
   音楽 アンジェロ・バダラメンティ
   出演 ナオミ・ワッツ
      ローラ・エレナ・ハリング
      ジャスティン・セロー   アン・ミラー

 スターになることを夢見てハリウッドにやって来たベティ、叔母で有名女優のルースが撮影のため留守にしてる家に落ち着くが、そこには事故で記憶をなくしたリタという女性が隠れていた。

  予告篇 https://www.youtube.com/watch?v=F3FH_v3X3Xo

 リンチ監督がこの作品を創るに当たり重要な示唆を受けた作品として、ビリー・ワイルダー監督の「サンセット大通り」を挙げています。どの辺がヒントだったかばかり気にして観た分、ちょっと、要らぬ迷路に嵌まり込んでしまいました。(汗)
 ヒントは人物やシーンといった細かい所ではなくてスタイルだったのですね、ちと頭の働きが鈍くて気付いたのは観終わってからでした。(笑)
 自分が理解した所で言えば(多分、解ったのは全体の3分の2もないと思います)、ワイルダーの「サンセット大通り」が死者の語る物語ならば、この作品は死者が夢を見る物語、そこに自責と後悔からくる「夢見てる自分」を客観視する象徴として、冒頭の夫婦や死神を登場させ心理ミステリーに仕立て上げた、そんな所でしょうか。(ハリウッドが夢の都でなく偽りの都である、というのは今更だけど)
 ミステリーとしてベティのパートで起こる事、登場するあらゆる人、モノに謎めいた意味を持たせてるのが凄く面白いと感じました。
 でも、ちょっと僕には荷が重かったかな、解らないことも多いです、前編の振りを後編の実際で見せると言うのは一昨年の「カメラを止めるな!」と共通ですが、今の僕のレベルだと只笑える「カメラを〜」の方が向いてるかな、「マルホランド〜」は僕には知的過ぎたかも・・・面白いことは面白いのですが。(涙)

※「キング・コング」に引き続きナオミ・ワッツがチャーミングでした。

 R2.2.16
 DVD

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする