セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

「きっと、うまくいく」 その2

2015-03-29 17:29:42 | 外国映画
 前回、観た感想、スタッフ・キャスト→こちら

 これ程、人の喜怒哀楽を刺激する作品は珍しい。
 確かに長尺だけど、必要な長さと言えなくもないし、むしろ、もっと、この作
品の世界に居たい気にさせてくれます。
 3分の2辺り迄の学生生活編だけで1本の映画に出来るのですが、その中
に殆どの伏線を仕込んでおいて、休憩後、その全てを回収しながら作品を完
結させる。
 その脚本の見事さは称賛有るのみです。
 いろいろ好きなシーンは有りますが、特に好きなのはラージュの飛び降りか
らファルファーンと共に二人の進路が決まる迄のシーン。
 その中でも、ファルファーンが父親を説得するシーンは涙ボタボタになってし
まいます。
 又、ラスト・シークエンスの舞台となる、ランゴンツォ(ランゴン湖)と空の青さ。
 CGと見紛う程の美しさなのですが、このポジティブで素敵な4人の関係を象
徴するようなロケーションになっていて、この物語を見事に締め括っています。

 最後に、この作品で一番ケッサクだった台詞を、
 「人の心は複雑なものだ、親友が落第だと心が痛む、1番だとよけいに痛む」

※この作品は自分を40年前に戻してくれます、バカばっかり繰り返してた時代。 
 この3人程、スケールは派手じゃないけど、もし学長の家が近くに有ったら、僕
を含めてウチのクラブの連中は門や塀に小便ぶっ掛けるくらいは平気でやらか
してたと思います。
 今も年に1,2度会いますが、会えば一瞬で「あの頃」に戻ってしまいます。
 まァ、流石に最近は病気の話が多いですが。(笑)
※もし、この作品と相性が良かったのなら、5月にDVD化される「バルフィ!人生
に唄えば」もお勧めです。

 2014.11.24
 DVD
 2015.3.29
 DVD
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4 コメント

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インドパワー溢れる作品でしたね (宵乃)
2015-03-30 11:08:11
わたしもファルファーンが父親を説得するシーンが大好きです!
鉦鼓亭さんが注意して下さったように引っかかる点もありましたが、ここと「aal izz well」ですべて吹き飛んでしまいます。このミュージカルシーンは何度でも見たい!

>1960年代頃までには、まだ有ったコメディでヒューマンドラマで恋愛もありの「何でも詰め込んじゃえ」的な映画。

そうなんですよね、どことなく懐かしい感じもありつつ、ぐんぐん経済成長しているインドの若々しさが伝わってきました。
これだけ詰め込むサービス精神に感服です。

>ランゴンツォ(ランゴン湖)と空の青さ。

ここも印象的でした。主演のアミールさんは、この地域が洪水被害を受けた時、すぐに支援に向かったらしいです。彼にとっても”ただの映画のロケ地”以上のものがあったんでしょうね~。

「マダム・イン・ニューヨーク」の方も、いつか観たらコメントに伺います!
素晴らしい作品を紹介して下さってありがとうございました♪
返信する
いらっしゃいませ! (鉦鼓亭)
2015-03-31 00:30:42
 宵乃さん、こんばんは
 お忙しい中、ありがとうございました

インドパワー>
僕がインド映画を観て驚いたのは、絶世の美女が出てくるというのも有りますが(笑)、欧米や日本が何処で無くしてきたパワーとサービス精神が有るから。

「aal izz well」>ミュージカル・シーンのフルコーラスも勿論好きですが、ラストの青空をバックにこの曲を聞いてると、もうね、「終わり良ければ全て良し」の気になっちゃう。
恐るべき、魔法の歌。
(カーリング世界選手権の時、一生懸命唱えてみたけど・・・(笑))

わたしもファルファーンが父親を説得するシーンが大好きです!
>写真を財布に入れさせ「遺体を見る両親の顔を想像しろ」、あの一言をファルファーンに伝えた事で、ランチョー、なんてイイ奴。(笑)
5年前、リアルに目撃・通報した事があるので(その近くに僕しか居なかった)、余計に心に響いた台詞でした。

ランゴン湖>
本当に美しい場所ですよね。
標高が4200mっていうから高山病が怖いけど、1度行ってみたい場所です。

この地域が洪水被害を受けた時、すぐに支援に向かったらしいです
>僕も、どこかでその話を見ました、好感度、更にUPですよね!

「マダム・イン・ニューヨーク」の方も、いつか観たらコメントに伺います!
>楽しみにしています(いつでも結構ですよ、ゆっくり待ってますから)

素晴らしい作品を紹介して下さってありがとうございました♪
>楽しんで頂けたら、幸いです。
こちらこそ、ありがとうございます。
返信する
Unknown (take51)
2015-04-14 18:39:57
本当にいい映画でしたね!!(^.^)

>その脚本の見事さは称賛有るのみです。

 そういう事なんですよね!お見事でした!!(^.^)
 久しぶりに美味しい物を口にした時のような
 感動を味わいました!!すみません、通じにくい
 ような例えで(笑)

>又、ラスト・シークエンスの舞台となる、ランゴンツォ(ランゴン湖)と空の青さ。
 CGと見紛う程の美しさなのですが、このポジティブで素敵な4人の関係を象
徴するようなロケーションになっていて、この物語を見事に締め括っています。

このシーンはBDで綺麗な映像で見たかったです!
いいカメラで撮影されてたら本当に素晴らしい映像に
なったと思います!道中の景色も本当に綺麗で、
かみさんとその事ばかり話してました♪

> 「人の心は複雑なものだ、親友が落第だと心が痛む、1番だとよけいに痛む」

はい(笑)

印象に残った台詞でしたが、記事に書くのを
忘れてました!思わずニンマリでした!!(^^♪

>※もし、この作品と相性が良かったのなら、5月にDVD化される「バルフィ!人生
に唄えば」もお勧めです。

これからの作品だったんですね!
新作でレンタルします!!\(^o^)/

返信する
Unknown (鉦鼓亭)
2015-04-14 23:30:36
 take51さん、いらっしゃいませ!
 コメントありがとうございます

本当にいい映画でしたね!!(^.^)
>ありがとうございます
 本当にホッとしています

そういう事なんですよね!
>44歳で大学生を違和感なく演じてる主役他、役者陣、軽快なテンポの演出も良いのですが、僕は、脚本が一番素晴らしかったと思っています。

通じにくいような例えで(笑)
>大丈夫、感覚は解りますよ。

このシーンはBDで綺麗な映像で見たかったです!
>あの美しいロケーションには「浄化作用」を起こす成分が含まれてます。(笑)
「行ってみたい!」ですよね。

印象に残った台詞でしたが、記事に書くのを
忘れてました!
>学生時代、クラブの部長(同期)が、弁が立って、強力なリーダーシップが有り、成績は殆ど「優」、それでいて面白い奴、ちょっとランチョーみたいな男だったのですが、
アイツの成績表を見た時の感覚は、
「1番だとよけいに痛む」に近かったです。(笑)

「バルフィ!~」は、記事にも書いたのですが、無闇に時間軸が変わるので、気を付けないと偶に「ここは、どこ?」になります。(笑)
「めぐり逢わせ~」は、監督が傾倒してる小津監督のテンポで、ゆっくりしてます。
ちょっと、好き嫌いの出るタイプの作品。
でも、インドの(愛妻)弁当の送迎システムは驚きです。
あれで誤配が殆ど0%に近いなんて・・・。
(実はこの作品、最初の方で設定を誤解してしまいまして、途中、間違いに幾らでも気付く時が有ったのに、無理矢理、自分の解釈に合わせて観てしまいました。気が付いた時には終わってたと言う、これ程の大失敗は記憶にないくらい。なので、ちゃんとした感想を言えないのです(汗))
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