セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

「きっと、うまくいく」

2014-11-24 22:53:56 | 外国映画
 「バルフィ!人生に唄えば」を観ていろいろ検索してると、必ずこの作品の
名前が出て来ました。
 傑作「きっと、うまくいく」と較べて云々。
 凄く気になってたのですが171分という時間に躊躇、しかし、「放って置く
訳にもいくまい」で連休の余裕を使って挑戦。(土曜が「6才のボクが、大人
になるまで」で150分、今日が170分、眩暈がする(笑))

 「きっと、うまくいく」(「3 Idiots」・2009年・印)
   監督 ラージクマール・ヒラーニ
   原作 Chetan Bhagat「Five Point Someone」
   脚本 ラージクマール・ヒラーニ  ヴィドゥ・ヴィノード・チョープラー
       ジット・ジョーシ
   撮影 C.K.ムラリーダラン
   音楽 シャンタヌー・モイトラー
   出演 アーミル・カーン
       R・マダヴァン
       シャルマン・ジョーシー
       カリーナー・カプール

  大学を卒業して10年近く、そんな或る日、旧知のチャトゥル(通称サイレ
ンサー~劇臭の透かし屁をする)から行方知れずになっていたランチョーの
所在が解ったと知らせが入る。
 ランチョーの親友ファルファーンとラージューは友誼を結んだ学生時代を振
り返る・・・。

 笑いあり人情あり涙あり、ついでにインド映画らしく音楽ありの感動娯楽超
大作。(笑)
 でも冗談抜きで世評通りの凄く良い作品でした。
 簡単に言えば「俺たちの旅」の濃縮3時間版みたいな話だけど、三流大学
のノンポリが主人公の「俺たちの旅」と違い、舞台はインドでトップクラスの工
科大学で主役のランチョーは大秀才のスーパーマン(他二人は落ち零れで
すけど)。
 今はコメディ、ヒューマンドラマ、恋愛ものとそれぞれの分野に特化されてし
まった気もするのですが、1960年代頃までには、まだ有ったコメディでヒュー
マンドラマで恋愛もありの「何でも詰め込んじゃえ」的な映画。
 それぞれ独立できる分野を混ぜて繋げていくには、やはり「七人の侍」の勘
兵衛みたいなスーパーマンが必要なんだと思います。
 そんな、ある意味古いタイプなのかもしれませんが、それぞれのパートに手
抜きが無く充実しているので171分の長さが、ちっとも苦になりません。
(但し、もう少し省略法を使った方がいいと思う)
 最初、懐疑的だったファルファーンとラージューがランチョーを心から信頼す
る過程も納得出来る作りになっています。
 「バルフィ!人生に唄えば」と「きっと、うまくいく」
 インド映画、恐るべしの感を強くしました。

※ハーバード法学院を舞台にした「ペーパーチェイス」のハチャメチャ・インド
 版とも言えます。
 この三人、相当、ヒドイ事をやらかしますが、僕たちの学生時代も、これほど
 大胆ではないけど、かなりハチャメチャの事をやってて、何となく懐かしい気
 がしました。
 途中「強姦」の言葉で笑いを取るので女性の方たちには不快かもしれません
 が、日本語で例えれば「げんきん」の一文字を変えて「いんきん」にしたような
 言葉遊びなので・・・(本当に「強姦」する訳じゃないし、誰かを脅かす訳でもな
 い~まぁ、サイレンサーは気の毒だった、「キャリー」なら皆殺しだワ)。
※インド映画に美女は付きものだけど、今回のヒロインは松居一代のインド版
 みたいでイマイチ萌えにくかった・・・。(笑)
 最初の方にチラッと出てきたラージューの奥さんの方が遥かに別嬪のような。(汗)
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