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この本では精神異常者とみなされる人たちの精神構造を内部から明らかにしたものです。
そうカテゴライズされてしまう人は、どうしてそういう精神構造になってしまうのか。
生い立ちや、その経歴等を明らかにすることで、その原因を探っていくのです。
何ごとも、物事には原因と結果があるのですから、その原因を明らかにすることで、解決の糸口がつかめるのです。
その内奥を探求するのが大学における「科学」なのですから、そのことが分かった人は、そういう異常事態の発生について悲観することなく、原因を探りそのを良き方向へ導く行動が必要なのです。
例えば、孤立して周囲のだれともうまくやっていけない人がいたとします。
そういう人は、その人の生い立ちであったり、それまでの経験してきたことが原因になってそういうパーソナリティが出来上がることが科学的に判明しています。
何も理由がないのにそういうパーソナリティが出来上がるわけではないのです。
ですから、そういう人がいたら「あの人は異常だ!」という烙印を押すのではなく、どうしてそういうパーソナリティができてしまうのかを明らかにしたうえで、そういう人が良きパーソナリティになるためにはどうすればいいかを考えてすべきことをする。
そういう姿勢を築くことが何よりも大事なことです。
科学を学ばない幼いうちは、「あの人は異常だ!」という烙印を押すだけでも致し方ないですが、科学を学んだ人はそうではなく、良き方向へ導く行動をしていかなくてはならないのは言うまでもないです。
そのことを確認しておきたいと思います。 この本の中で、マリリンモンローの精神状態を分析しています。
マリリンモンロー
この人は、不安定な人格状態になり、アルコールや薬物依存になっていたのは有名な話です。
しかしここを読んで、「マリリンは変な人だったんだ!」と貶すのではなく、なぜそうなってしまうのかを探っていかなくてはなりません。
そのバックグランドを探っていくと、マリリンの父は結婚せずに母親を捨てたようです。
その母ものちに精神病院へ入院することになり、マリリンが14歳になるまでに30回以上も住居を変えたようです。
そういった生活環境だったからこそ、居場所のない異常な心細さと不安の中で暮らしていかなくてはならなかったのです。
であるからこそ、情緒的に不安定で極度に衝動的でつねに周りの同意を必要とし、一人でいることに耐えられず、人の反対にあうとすぐ抑圧的になったようです。
あれだけの有名なモデルになったのだから、さぞ自信に満ち溢れていたと思われがちですが、実際はそうではなく、自分よりも少しでも綺麗と自分が思われる女性が現れたら、意気消沈の底に沈んだようです。
そんなパーソナリティゆえに彼女は自殺してしまったのです。
その他、「独裁者とそれに付き従う人たち」としてナチスやオウム真理教の内部分析、また、「わざと罰を受けるために罪を犯す人たち」のことなどが書いてあります。
こういう異常なパーソナリティを持つ人たちは、正常な人たちばかりに囲まれていれば信じれませんが、実際に多くいることは間違いありません。
今までなくても、これから先そういう人と出会うこともあるでしょう。
その原因が、生い立ちや、その経歴等に起因することは間違いありません。
そのことを知ったら、異常者の烙印を押してそれで終わりではなく、そこからその人の人生の内奥の情報を得てそれを分析して、その人が正常の精神にするためにはどうすればいいかを考えて行動しなくてはなりません。
マリリンモンローは精神異常者であったことは間違いなのですが、なぜそういうパーソナリティの人間ができてしまうかは、彼女の生まれそだった家庭環境にあることは間違いありません。
そういうパーソナリティの人間がこれから先出ないようにするために、私たち一人一人、自分がしなくてはいけないことは明白です。
こういった人が多いよりも少ないほうがいいのは言うまでもないです。
人間社会は完ぺきではありませんし、ものすごく少なくなったとしても、またそういうパーソナリティの人間が発生するのは充分予見できることです。
その際の処方箋として、この本が役立つことは間違いありません。
永遠に保管されなくてはいけないことです。
そういう本を読む人が多ければ多いほどいいのは間違いありません。
人間社会で暮らす以上、こういう精神分析の本を読むことは非常に大事なことです。
この本は一般人に読みやすいように少ないページ数で書かれているため、分析の情報の足りなさがあるのは間違いないです。
ですから、この本だけでなくいろんな精神分析の本をたくさん読むことが大事なのは言うまでもありません。
このページの下に、小此木啓吾氏の本について紹介してありますので、それも参考にしてもらえばなと思います。
でも非常に明晰に精神分析をしていることは間違いないですし、大きなヒントが隠されていることは間違いありません。
良き人間社会を築くためには、そう努力する人が多ければ多いほどいいのは言うを待たないです。
その一助のためになる本として、この本をおススメします!
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あなたの身近な「困った人たち」の精神分析―パーソナリティそのミクロな狂い (新潮OH!文庫)
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あなたの身近な「困った人たち」の精神分析―パーソナリティそのミクロな狂い (新潮OH!文庫)
★小此木啓吾氏の本の紹介
シゾイド人間
モラトリアム国家、日本の危機
ケイタイ、ネット人間の精神分析