扇谷正造 『聞き上手.話し上手』

2019-04-28 17:14:23 | 心理学

この人には非常に感銘を受けました。

「学ぶ場には、校舎も運動場も関係ない。人生という大学で学ぶのである」といいます。

「人生という場こそが、聞き、話し、読み、考えるということなのである」と謙虚な姿勢を見せています。

この方は、東大出身であるにもかかわらず、まだ学び続けるというのですから、なんて謙虚なんでしょうと感動しますね。

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D.カーネギーの言葉を引き合いに出して、「相手の関心を見抜いて話題にする」ということの重要性を説いています。

それが、この著者の扇谷正造氏の主張するところなのですね。

互いに興奮し、論争し、相手を説き伏せるのは解決にはならないといいます。

そうではなく、相手のメリットに対して敬意を払う、または褒めるのがいいとしています。

それはこの著者が、どのような道がいいかを考え、本を読み、考察していった結果出した結論だけに言葉に重みがあります。

また相手の目を見つめることで相手は熱意を感じ、会話が活発になる、ということですね。 また相槌を打つことや、軽い驚きの表情を伴ったそれをおこなうことで円滑になるということですね。

また行き当たりばったりの会話ではなく、情報を前もって集めておくことの重要性を書いています。

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その他、いろんな円滑方法について書いていますから、興味あるかたは読んでおくのがいいでしょう。

これらはいずれもすべて、人を魅了する、人を気持ちよくさせる方法についての事なのですね。

他の心理学の本を読んで知ったのですが、人には2つのタイプがいて、1つは人との関係にはまるで無頓着なタイプで、この人は友人がいようがいまいがまるで関心外ということです。

もう1つのタイプは、人との関係を重要視して、人と褒めあい、鼓舞しあうことで互いに両方な関係を築こうとするタイプ、ということですね。 前者のタイプにはまるで感銘受けることはないでしょうが、後者のタイプの人には是非とも読んでほしい本ですね。

そして書いてあることを吟味して、行動していってほしいものですね。

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聞き上手・話し上手―市民のための講座 (講談社現代新書 535)

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佐和隆光 『市場主義の終焉』

2019-04-28 14:28:14 | 日本経済

1990年代初頭までの総中流階級社会は終焉を遂げ、持てるものとそうでないものとの格差が拡大していくような政策がここ日本では執られていたことはこれまでの研究で明らかです。

アメリカの政策を模倣してきたのですね日本の為政者や官僚、首相といった人たちは。

これについて反旗を翻したエコノミストが多くいました。

その中の1人といっていいでしょうこの本の著者の佐和隆光氏は。

市場の力が暴力と化し社会的弱者を虐げるむきと、昨今の政策を批判していることからもあきらかです。

所得格差が拡大し、教育や医療の荒廃を嘆いているのです。

エコノミストや経営者といった人たちもやはり強者であり、その立場に立って経済を論じているがために、それを不滅の論理とすると、今の現状が依然とした状態に固まってしまうのですね。

60年代から80年代の日本では、画一的教育、工学部中心の国立大学、終身雇用、年功序列による企業への忠誠心の醸成、長期的かつ安定的な取引きや系列関係、重厚長大産業の中心とする経団連、通産省による行政指導といった事が相まって、ハイテク加工組み立て型製造業で世界ナンバーワンになったのですね。

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しかし、経済社会がシフトチェンジし、ソフトウェアでシンガポール、韓国、インドに水あけられる事態になったのでした。

こういった事態になったことについて批判するだけでなく、そういった内容を吟味して、その長所に関して認識しつつ、更にシフトチェンジした社会においてどのような適応をさせていくかを研究していくことが必要でしょうし、日本国民のだれもがそれを考えていくことが大事でしょうね。

日本が戦後経済的に成功出来たのは、産業に取り組む国が少なかった、教育が国全体に浸透していた、ものを運ぶ街道が近世において整備されていた、だれもが戦争によって貧しくほしいものがたくさんあった、気候が経済成長にフィットしていた、その他いろんなことが要因になって成功することができたということですね。

しかし、90年代いこうになっていろんな国が産業化に取り組むようになった、国民のだれもがほしいものがなくなった、といった事が要因になり、経済的に成長が難しくなったということでしょう。

こういった世相になれば、やはりインセンティブを働かせなければ、だれもが働かなくなるのは自明の論理というものです。

月収20万円以下でよろしいというモラルでいる人は大勢いるでしょう。

それだけ満ち足りた社会であるということです今の日本は。

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昨今の格差社会の是正のためには,下層の人たちが必死になってストライキをするなどといった社会にならなければ難しいでしょう。

また、不平等を是正しようとする政党の議員の紹介の冊子を街頭で配ったり、その党を支持してくれるように友人や知人に頼むのもいいでしょうが、それのみならず自分がお金持ちになるための行動(ビジネスや投資)の勉強をして、それを実行に移していくことが大事でしょう。 自分の政治への思いがそのまま反映されることは投票だけでは無理なのですから。

昨今の格差社会が遺憾と思うならば、自分でビジネスを立ち上げて、そこで儲かったお金に関しては差のないように配分する、というような具体的な行動が必要ですね。

格差社会について不満に思い、それを投票によって叶えられることはないのは、これまでの歴史で明らかですからね。

ここで佐和氏が批判している昨今の日本の経済政策についての批判が、為政者たちの行動に移るとは思えないですね、残念ながら…。

現今の経済政策について、ウィンドウズリナックスを引き合いに出し、ウィンドウズが占拠率が90%を超えていることについて、2つに差はない、ウィンドウズが運が良かったということを論じています。

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持てるものと持たざるものの差も、運であり、それほどの能力の差ではないということでしょうか。

ビデオテープがあったころ、ビデオテープにはVHSβがありましたが、その2つに機能上に差はなかったですが、ちょっとした営業の差によって瞬くまにVHSが市場を占拠してしまったのですね。

こういった事の事態についてどのように感じ、論じるかは各人に任せます。

佐和氏は、今後、不確実性の増大が高まり、個人間と国家間で情報の違いによる格差が拡大するとしています。

その通りでしょう。

既に満ち足りた社会ではその方向へ行く可能性が高いですね。

自分が経済的に潤った生活をしていきたいならば、政治に託するだけでなく、自分がお金持ちになるように努力した方が賢明でしょう。 katGRP_0091.JPG

かの有名なロバート.キヨサキ「自分が金持ちになるように政治に期待するよりも、自分が金持ちになれるように行動した方が早い」と書いているのを何度か読んだことがあります。

私はそのような議論に大いに与するものです。

この本を読んでそんなことを考えました。

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市場主義の終焉―日本経済をどうするのか (岩波新書)

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林信吾 『これが英国労働党だ』

2019-04-28 11:21:40 | 経済論

19世紀において、国の経済をどのように運営するか、どのように富を国民に配分するかという思想のうち、もっとも注目を浴びたのはマルクスの思想でしょう。

これ程多くの人をとらえた思想はなかったでしょう。

であるならば、この人の思想はどのように形成されていったか、その最大の影響者は誰か、といった事をつぶさに研究していくとまた更に興味深くなるでしょう。

しかし、その思想はやはりその人の書いた思想をそのまま国に導入するのではなく、その国のさまざまな事情や条件に適応させながら導入していくのが妥当なのではないでしょうか?

それまでのマルクス主義を採択した国の歴史をみると、そんなことを考えてしまいます。

これは何も、経済思想のみならず、宗教でも同様ですね。

その教祖の思想をそのまま導入するのではなく、その国の事情や条件に適応させるように、アレンジがなされていく、ということですね。

ことイギリスにおいても、マルクスの思想を導入する際に議論が戦われたということも、この本を読んで確認できました。

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  マルクス

この本を読んで、マルクスの思想の導入の云々についての歴史を垣間見ることができましたが、その時に、私の大学時代を思い出してしまいました。

大学の講義を受けるうちに、「大学での勉強こそが、社会に出て必要な知識を大いに学ぶことができて、その内容を実社会に出て行動することで社会をよくすることができる。ゆえに大学の勉強こそが、一番徹底しなければならない!」というモラルを形成した私は、周りの人間をたくさん説得しようと努力しましたが、だれも実行してくれなかったです(笑)

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勉強するのは、年末の試験前だけ、しかも友人のノートをコピーして、それを試験の前に暗記して試験が終わったらその内容は雲散霧消してしまう(笑)

非常に残念でした。

そのように「これこそが!」と自分が感化された思想というものは、人を無理やりその思想に変えさせようとするような行動に移させる威力を秘めているのですね。

マルクスの思想も同様に。

しかし、その人が完璧と思っていても、人から見るとそうでもない、ということが往々にしてあり、しかも、確かにいい思想ではあるけれども、一部だけ取り入れることにしようというレベルにとどまることがしばしばあるのですね。

ことマルクスの思想についても同様に。

マルクスの思想をもとに形成されたのが社会主義ですが、その社会主義を採択した国は、一時期地球の半分の国までに広がりました。

それだけ素晴らしい思想であるならば、私の国も、と思った人も大勢いたでしょう。

しかし、その採択が可能だった国の事情をみると、ほとんどが識字率の低い国だったのが明らかです。

文字という媒体はものすごく大事なのですね。 本を読み、それによってその人の思想を形成するのですから。

本を読まずしてその人のモラルを形成する場合には、人との会話がほとんどでしょう。

これでは、情報弱者の形成にほかなりません。

その思想を形成する根拠が弱いのです、これでは。 識字の低い国においては、大きな広場でのスピーチや掲示板による告知で一気にその思想の国民の感化が可能だったのですね。

社会主義を採択しようにも一部しか可能でなかった国の事情をみると、やはり識字率の高い国だったことが明らかでした。

しかし、識字率の高い国ではそれは無理ですね。 識字することでいろんな思想を本や雑誌、新聞で可能になる。

それゆえに、いろんな思想を吟味することができるようになるのですね。

ゆえにマルクスの思想はいいが、全部を取り入れることはできない、という立場になってしまったのでしょう、多くの国では。

識字率によって、だれもが保守的になるのですね。

ゆえに、社会主義の全面の取り入れは不可能だったのですね。

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そのことを知ったがゆえに、イギリス労働党は社会民主主義路線を採択したのでしょうね。

その社会民主主義に対立する社会主義思想は、マルクス.レーニン主義、革命マルクス主義というもので、労働階級を指導する前衛党を作り、その党のもとに労働者階級を作る。

そうでないと社会主義は実現できないというものでした。

1880年代に土地公有化議論おこり、社民連盟フェビアン協会が結成されました。

そして戦後、鉄道、炭鉱、電気、ガス、水道、製鉄が国営化され、国民健保制度も確立し、100万戸公営住宅、奨学金制度も充実しました。

こういった政策は緊密に研究しないとわからないですげ、やはりマルクスの思想の影響なのでしょうか?

そんな気がします。

しかし、よしんば、その影響であったとしても、国全体をソ連のように社会主義で覆うという思想には発展しなかったようですね。

しかしそういったみんなが平等になろうという思想が労働党内において盛んになっても、対する保守党が政権をとっている時に、選挙前になると賃上げ、公共投資拡大、減税するも、選挙後に、金融引き締め、消費抑制というような政策をしてきた。

あるいは、サッチャー政権において、蔵出削減するも、警察官、と軍人の給与だけ引き上げ。

所得税減税の一方、15%もの付加価値税というような金持ち優遇政策がなされたことによって、なかなか平等にはなれなかったようですね。

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  サッチャー

保守党は、貧乏になったことがない人たちが政治家になっている。

または、官僚や首相といった人たちも。

ゆえに、自分たちの身を守ることに汲々となってしまうのは致し方ない、というか解かれといっても解からないでしょう。

ゆえにどうしても平等政策を推進しようという気になれないのですね。

そういった人たちが、貧乏人の気を分かるようになるには、自分がみんなと同じように貧乏生活を享受することでしょうね、戦後の日本のように。

更に、戦後、公共料金あげ、非生産部門の予算を削る。

それによって金融サービス部門潤い、製造関連の投資激減し、品質劣化を招くという結果を招きました。

ポルタックス(人頭税)=地方税(主に固定資産税)の導入で、大邸宅の人も家もない人も同じ金額とられるという結果を招いたのでした。

このような政策によって、金持ちと庶民の所得の差が開いたのでした。

サッチャリズムによってその差が画然としたものになったという経済学者の意見に私は与するものです。

これは社会民主主義の芽が摘まれてしまったのですね。

その芽は生きていていろんな部門で採択されているけれども、それが全面開花するようにはならないのは目に見えています。

これは対する労働党内が上手くコーディネイトできない状態であったのがわかります。

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どのような状態だったのかは本書を読むと面白いです。

また面白いのは、金融について勉強し、それに投資することで金持ちとそうでない人との差が開いた、ということですね。

それに投資することで、大きく稼げるということですね。

それにはそういう威力がありますが、労働ではまずそんなにはないでしょう。

自分が会社を設立して、社員の労働をピンハネすることでしかそういった威力を得ることは出来ません。

国営企業の民営化、それらの株が順調に買われた。

また、それによって投資家が潤った。

また、戦後、公共料金あげ、非生産部門の予算を削った。

それに投資した人が多く潤ったというイギリスの歴史をみれば、その金融への投資の威力がわかろうというものです。

森永卓郎氏はこれまで、庶民の立場になって経済を論じてきた人でした。

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  森永卓郎

某本でデイトレードによる恩恵を提示していました。

例えば3000万円を仕事で稼いだら890万円を税金で持っていかれるのですが、デイトレードで3000万円稼いだら300万円でいいということを知って私は歓喜しました。

一般庶民が儲けれることを提示してくれているのですから。

これまで庶民の味方でしたが、『庶民の知らないデフレの真実』において、金持ちの優遇政策に与するようになってしまったのは残念でした。

やはりいくらそれを唱えたところで日本の政策が変わらないゆえに、諦めたのだろうと思います。

氏は、これまでいろんな自分の書いた本がベストセラーになったので、資産が3億もあるようです。

それだけの資産をもっていれば、不動産をはじめとした金融資産を多く買うことができるのはデフレ下においてです。

しかし、デフレでは、多くの人が失業し、職変えが難しくなる。

しかしインフレになれば、多くの人が職を得ることができ、職変えも比較的容易になる。

ゆえにデフレをやめれば、現下の不況は一気に回復する。

しかしデフレをやめないのは、金持ちである官僚や為政者たちが資産を多く買えなくなってしまうゆえに、デフレをやめないのだといいます。

そのデフレをやめさせることが賢明な政策だと主張する経済学者を表に出してはならない、とまで書くように森永氏は変貌してしまったのですね。

前は、デフレをやめさせろ、デフレをやめさせろ、と必死に書いていたのに…。

これには呆れました。

しかし、この本には庶民が儲けれる話をいくつか提示してくれているので、全面的な金持ちの与するという立場ではないのがわかります。

しかし…森永氏の立場には留保しておきます。

しかし、金融に投資することで大きく儲けれるということを言っているのは、森永氏のみならずトマ.ピケティ『21世紀の資本』にも書いてあることです。

この本には、単なる労働だけに頼って生活してきた人と、きちんと金融について勉強してきた人がどのような収入の差が出てきたかを歴史を垣間見ながら論じているのです。

ですから金融に対する投資に自分も参戦するのがいいでしょう。

しかし、生兵法は怪我のもと、という諺があるように、単なる投資ではなく、いろんなその内容について勉強に勉強を重ねた末に投資し、それについて勉強を続ける、というスタンスでないと逆に貧乏になることは必至ですから注意が必要です。

マルクスの思想に感化されて、みんなが平等になるのが望ましい、としてもその思想に全員を感化するのはかなり難しいのが現状でしょう。

いろいろ理由はあります。

現代は、既に満ち足りた社会であり、1人が20万円くらいあれば普通に生活していける時代であるがゆえに、そんな政治活動をしなくても生活していけるので、そんな思想が魅力あるものに見えない、とか。

為政者や官僚、首相といったひとたちが、自分たちの収入を守るために国民の税や収入を犠牲にしてでも、そういう政策をやめない、とか。

いろいろあるでしょう。

しかしだからといって、その自分が信じる思想の他者への提示をやめたり、最低限の選挙時の投票くらいはしておかないといけないでしょう。

それでは民主主義の形骸化であり、為政者や官僚、首相の寡頭制を招きますからね。

それだけで満足するのではなく、自分が金持ちになるための行動が必要でしょう。

今はいろんな手段があります、労働だけに頼るのではなく。

それらについて奥深く勉強して、そして行動することが大事であり、王道であるような気がしますね、これまでの社会主義の歴史を垣間見れば。

そのことが分かった人は是非ともそういうスタンスを持つことをお勧めします。

そんなスタンスを持つこときっかけになり、人の思想を形成する一助になる本としてこの本をお勧めします。

このページだけでなく、奥深く読むことが何においても大事であり重要なのです。

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これが英国労働党だ (新潮選書)

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木原武一 『天才の勉強術』

2019-04-15 11:45:42 | 心理学

これまでの人間の歴史の中で、天才といわれてきた人たちがどのような人生を生き、どのような生活をしてきたかをつぶさに研究されたのがこの本になります。

非常に誰もが興味のある事がらと思いますね。

天才と狂人は紙一重、ということをいろんな本を大学時代に読んで知りました。 どのように狂人かというと、凡人の考え方と、物事に取り組むその姿勢が尋常ではないのですね。

周りの人と違うからといってすぐにそういった人たちを忌避してしまいがちなのは、古今東西変わらぬ現実でありましょうが、そういう人がいたらすぐに忌避しないで、心に留保をおいてとりあえずは眺める、という姿勢が大事なのではないでしょうか?

尋常ではないことが、すなわち天才を生み出し、そのことで他の人たちが恩恵を受けることがままあるのですから。

いつまでも飽きることなく手先を使う作業というか遊びに没頭する幼いニュートンを引き合いに出して、その集中度の高さの重要性が問われています。

孤独の試練の中で、なんとか退屈せずに時間を過ごす方法を発見し、工夫するうちに、だれにも邪魔されずに、自分ひとりで何事かに熱中することの楽しさを覚え、つまりは知らず知らずのうちに集中力を養うことになったのでした。

偉大な思想家、芸術家、世に天才と呼ばれる人々の多くが共通して持っているものですね。

ただ天才と狂人は紙一重といいますが、ただ周りの人と違うということですが、それが人に薄気味悪い印象を与えるとか、迷惑をかけるようなところがあってはならないことは断わりを入れたいと思います。

挙動不審だったり、わけのわからないことを1人でぶつぶつ言っていたり、というような人は…忌避します(笑)。

それに1人でいることに耐えて没頭したのが天才ということですが、昨今の都市で問題になっている、だれとも付き合わずに、本や娯楽、パソコンやテレビゲームに熱中しているだけというのはやはり問題でしょうし、称賛すべきものではないのもお断りしておきましょう(笑)

みんなで一緒になり楽しい時間を過ごすということをしながら、自分の時間に没頭する、という姿勢が大事なのではないでしょうか? 名優といわれる人たちはそういう対人スタンスでいますよね?

そういう人とこそ私は友人になりたいですし、パートナーになりたいと思います。

ある名優といわれる人は、休日には本を喫茶店で読んで4~5時間を過ごすそうです。

俳優や女優といわれる人たちは、人物を演じるのが役目ですが、自分の経験や感情だけから演じる人物の立場になるのは不可能事です。

ゆえに本おもに小説からその経験や感情を学んでいく必要があるのです。

やはり自分だけの経験や感情だけで上手くいく人はいないでしょう。

ゆえに読書は不可欠なのです。

本を読む重要性は高いです。

ですから、本嫌いで5分も読むと嫌悪感が胸を去来する俳優志望、女優志望の人は考えた方がいいでしょう(笑)

そして、若さと生気があってこそ、ものを学ぶ意志と創造する意欲がわく、という例として女性遍歴を繰り返してきたゲーテを引き合いにも出されています。

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       ゲーテ

これは目の覚めることですね。

いつまでも若くいる…誰でも思うでしょう、男女問わず?

そうでもないですか?

いつまでも幼少のころの思いを維持することで生気がわくのは事実でしょう。

そう思うからこそ、私は幼少のころ読んでいた漫画を今も読むようにしています。

確かにそればかり読んでばかりいるのも問題ですが(笑)、そういった心の維持は大事でしょう。 デー手の精神には敬服します…しかし女性遍歴というのは全部が全部称賛は出来かねますが(笑)。

その他、モーツァルト、ナポレオン、ダーウィン、チャーチル、ピカソ、チャップリン、平賀源内といった天才を引き合いに出して、こういった人たちの生態学について書いてあります。

興味わいたかたはこの本を読んでみるのがいいでしょう。

ただ、この本で最も興味のわいた箇所は、

「あらゆる本は引用であり、すべての人間は先祖からの引用であって、クモのように自分自身の腹の中から糸をたぐりだして巣を作ったりするような独創性を求めるとしたら、一人として独創的な天才などいなくなる。

もっとも偉大な天才とは、他人のおかげを最も受けている人間である」

というエマーソンの言葉の引用ですね。

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やはり、全くの無から有を生み出すことなど不可能事です。

これまで受けた情報、知識、経験をもとに人間は何かを生み出すのであって、それにプラスαを加えて切磋琢磨して物事に打ち込むことで何かを生み出すことができる、ということですね。

やはりそういった事を鑑みると、人間だれしも保守的なのですね。

その保守の立場を維持しながら、何かを生み出すことが重要なのでしょう。

人間だれしも保守的であるのが事実であるとすれば、やはり誰もが周りの環境や人間に感謝の念がわかずにはいられない、ということですね。

だからこそ、1人でこもって娯楽に打ち込むだけの人間や、自分が本当に気に入った人でないと付き合わないというモラルの人は私は遺憾の思うわけですし、そうは自分はなりたくないと思うのですね。

こういった人たちは反面教師なのですね。

この本を読みながらこんなことを考えました。

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