アビジット・V.バナジーほか 『貧乏人の経済学』

2019-08-19 23:32:04 | アジア経済

この本を読んで、経済援助の困難さ、または私たち経済大国に生まれ育った人たちが普段目にし、触っている者の有難さについて痛感しました。

その内容は以下ですね。

普通に経済が運営される。

それは、モノと貨幣との交換ですね。

しかし、それをおこなう際にも、単純に計算が出来なくてはなりません。

しかしそれには当たり前ながら教育が必須です。

しかし、援助される側の国々の人たちは、そういう機会がほとんどないので、それすらもできかねています。

negu.jpg

また病気にならないように接種を受ける、それも当たり前ながら、その大切さを知るためには、伝達が必要です。

人から教える、また紙や本、テレビなどを通じての伝達が必要です。

しかし、それもまた困難なことがわかっています。

援助される側の国の人たちは、その良さを知らないですから、その良さを知らせるためには、一番手っ取り早い方法は、紙ですね。

しかし、それがあまり少ないが故にそれもできかねているし、できても少数にしかできない。

また、投資や保険といったものに大切さまで教えるとなると、更に大変ということがわかりますね。

やはり我々、北の人たちというのは、そういった媒体を大いに受けているからこそ、そういうものがあり、その大切さがわかり、そして行動に移すことができる。

asaiyaGRP_0050.JPG

CMと同じように、何度も何度もその内容を知ることによって、行動に移すことができるのですね。

しかし、南の国の人たちは、そういう媒体が不足しているからこそ、そういった私たちにとって当たり前のことができないし、行動になかなか移せないでいることがわかります。

そういったうまれそだった環境によって、そういった違いが生まれてしまうのであって、自助努力にそういった経済状況の違いの原因を期することはできないということがわかります。

一番手っ取り早い紙の手段によって伝えることですら、なかなか一筋縄ではいかないのは明白です、これらの国では。 何故なら、いろんな言語が話されていますから意志の疎通が非常に難しいのです。

televi.JPG

日本が、明治期に富国強兵政策を打ち出し、すぐに列強の仲間入りを果たせたのは、江戸時代に寺子屋などの教育施設が普及していて、教育がいきわたり、しかも言語も大した違いがなかったゆえに医師の疎通ができていた。 しかも、街道が整備されていたがゆえに、ものの流通もスムーズにいった。

そして働きやすい気候であったがゆえに朝から晩まで働くことができたのですね。

別のページで書きましたが、エジプトはあまりに暑いがゆえに昼の3時までみんなが寝ているようです。

フィリピンも同様のようです。

この気候的な云々についてはこの本では言及されていなかったですが、非常に重要なことですね。

また人々の心の習慣や文化といったものも考慮に入れないといけないでしょう。

私はいつかタイに旅行しにいきました。

thailandstachuu.jpg

バンコクではいろんな人が必死になって働いていましたが、山奥の方へ行くと働かずに一日中働く意志など微塵もなく、ほとんど寝ているような店員の人がいました。

そこらへんには、野菜や果物、その他穀物がいろいろ生えているので、無理やり売らなくても生活していけるのですね。

だから売る気が見えませんでした。

こういったいろんな条件が経済発展に有利であったがゆえに、日本はすぐに経済大国化が可能だったのですね。

決して南の国の人たちが自助努力を怠ったわけではないのですね。

モノを買うにしろ、勉強するにしろ、働くにしろ、私は日本が経済大国化に有利な国柄だったがゆえに可能なんだ、ということを日々実感しています。

そういった経済大国化への試みとして、いろんな施策をこの著者は10年以上にわたって南の国々において行動してきたのです。 それが、実ったという事例をたくさん挙げているのです、決して自慢ではなく。

それを喜ばしいことではあるとはいえるでしょう。

その出た結果を見れば、途上国でも経済発展は可能ということがわかります。

ただしいろんな要素が絡み合って、日本のようにスムーズにはいかないにしろ。

これは決して卑下しているわけではないことはお断りしたいですね。

やはりことを詳らかに分析していくと、やはり経済発展のためにはいろんな要素が必要ということがわかっているだけのことですね。

しかし、これから先、こういった国々の人たちが発展することは喜ばしいこととはわかりますが、でも経済発展には、環境問題、環境汚染という負の面が付きまとうのは事実です。

それを緩和する技術はあるのは事実ですが、全く無にすることはできないのです。

全世界が今の先進国のような発展をするためには地球があと3つ必要という研究もなされていることは頭に置いておいていいでしょうね。

そういう事も念頭においたうえで、やはりこれからの政策(国内国外問わず)の是非を考えないといけないでしょうね。

私は、これまでの実験で、クーラーと扇風機のどちらが最近のような暑い日にはいいかを試しました。

やはり扇風機では、それなりに涼しくはなりますが、完璧には涼しくならないです。

何度も試しましたが、やはりダメで、ちょっと寝て休もうと思って寝ると、いつの間にか3時間くらい寝てしまうのですね(苦笑)

エジプトの人たちの心境がわかりました。

それだと、自宅での仕事は全然はかどらないので、クーラーを使うことにしました。

それも、喫茶店もかねてですね。

喫茶店では当然クーラーはついていますから、そこでパソコンを持参して仕事をする。

そして閉店してしまったら仕方ないから、自宅に戻って仕事をする。

それの方が環境的にはいいでしょう。

おなじ時間帯に、自宅と喫茶店の両方がクーラーを使っていては二重の環境悪化=温暖化になりますからね。

やはり科学というものは、読んだ人や勉強した人に行動を促すものであるというのが一番大事な点と思いますね。

大学で学んだことで大いにいいと思ったのは、生ごみは捨てるのではなく土に埋めるのがいい、ということですね。

narahanP_0114.JPG

清掃工場に生ごみを回収してもらって燃焼させても水分が含んでいるがゆえに燃えにくい。

しかし土に埋めれば、それをバクテリアが分解してくれていい土になる。

ということを学んで、私は卒業後生ごみを一度も清掃工場の収集に出したことはなく、すべて土に埋めています。

それゆえに私の家の土の部分には冬であろうといつも青い草が生い茂っています。 最近の夏ごろはぼうぼうです。

こういう行動に移すべきことは移す、これが大事ですね。

しかし、途上国の援助には一筋縄でいかないことが多いですし、全部の国が発展するには、あと地球が3ついる、ということを考えれば、そうやすやすと答えを出すべきではないでしょう。

やはり研究に研究を重ねたうえで結論を出し、そのための行動をしていく、というスタンスが大事でしょう。

そういう事を考えてしまったのです、この本を読んで。

地球の上に住む以上、そういう事を日々考え、そして行動していくことは誰でも大事でしょう。

その行動が過ちであるとわかったら、それ以降はしないでいればいいだけです。

そのことに賛同してもらえる人にはこの本を読んでほしいと思いました。

●この本は以下よりどうぞ!

  ↓

貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える

sweaetGRL_0025.JPG

おススメのネット本スーパー 『honto』です!

書籍や電子書籍を買うごとに、100円につき1ポイントが貯まります!

そのポイントは、また書籍や電子書籍を買うときに使えます。

更に会員になると、毎月10%あるいは20%の割引きのクーポンが送られます。

電子書籍なら30%offの場合も!

こんなサービスのいい本屋さんのサイトは知りません!

  ↓


ギ.ソルマン 『幻想の帝国』

2019-07-15 01:01:52 | アジア経済

以前に莫邦富氏の本『アジア覇権の行方』を読んで、非常に感銘を受けました。

朱鎔基が国のイニシアティブを摂ることで、大きく発展に寄与し、それが起点となって中国経済の現在の地位を築くことになったということを読んで、嬉しい気になりました。

そして今や中国世界2位を誇る経済大国になったのでした。 こういうことをもって、いくら共産主義の国だったからといって、市場経済化したのだから、いずれ政治の民主化も叶うだろうと楽観視していたのですが、やはりそれはそれほど甘くなかったようですね。

この『幻想の帝国』はフランス人ジャーナリストであるギ.ソルマン氏が、実際に中国にいって、そこで語りあった科学者、作家、宗教家などと話し、それを元に中国社会を詳らかに論じたものです。

taiwan2.JPG

しかし、断っておかないといけないのは、その話をした内容を拡大解釈をしたものではなく、きちんと他の多くの本や資料を読んで得た情報を展開しながら、論じたものですから、単なる学者以上の詳らかさ、奥深さの感じれる本であるということですね。

しかし、この本を読むと中国社会の惨さがわかる気がしますね。

たとえ世界2位の経済大国の地位を手に入れたからといっても、それがそのままその社会を向上させるかといえばそんなことはないということがわかりました。

それはやはり人間社会ですから、その人間の心理的性質ゆえに、そういう結果になってしまう、ということですね。

その原因の最たるものは、中国共産党一党独裁ということにつきますね。

それゆえに、権力を握る者が、その恩恵を逃さないために、相応の結果を招いてしまう、ということですね。 確かに中国は大国になりました。

それはしかし13億の人口のうち2億の人間を、中産階級の生活を謳歌させているだけで、残りの人間は、最低限のサービスをうけることなく貧しい生活をしている、ということですね。 これには驚きました。 農村の中で4分の3の人たちは、最も貧しい生活をしているそうです。

tyuugokunouson.jpg

最も貧しいのは河南省で、農民のほとんどは生涯医者にかかることなく終わるのだそうです。

そこでは、収入を得るために血を売っていた、ということです。

その採血の際にエイズに感染したという痛ましい例が、この本の中で多く暴露されています。

このうわさが広まると、国の威信にかかわることであるので、党は省を隔離し、地図から消したということです。

そしてアクセスも禁止したということです。

その人たちを救済しても、中央の党員は何も得るものはないのです。

ですから、そういった人たちは放置されているのだということです。

行き過ぎた検閲が行われていて、異議申し立てをすれば、投獄されるのとだということです。 大躍進の時に2000万人が、文化大革命時には3000万人が殺害されたということです。

tennamontencho.jpg

が私有地と収穫物を取り上げ、そして殺されたのだそうです。

そして読むことが許されているのは、きわめて少なく、革命的な8つの歌劇しか鑑賞することは許されていなかったということですね。

また、中国において人々と物資を輸送するのに、一番いいのは鉄道であるそうです。

高速道路や空港は、ほとんどが政治家が使うものであり、ほとんどの一般庶民が使わないもので、それらは無用の長物であるということですね。

これらは欧米の金融機関が融資して作ったものです。

しかし、その建設資金の弁済は誰がするというのだろうか?と疑問を投げかけていますね。

国有銀行が、その建設資金の金源になっているのだそうです。

しかし国有銀行は、地元の党支部の要求に服従するしかないのだといいます。 こういった野放図な行政は、やはり共産主義国であるからこそ、そういう傾向に歯止めがかからないのでしょうね。

確かに資本主義国でも、そういう事もままありますが、それは共産主義国であれば、その傾向はさらに強い、ということですね。 利益の出ない分野に投資がなされているがゆえに、充分な雇用が確保できていないということですね。

道路や空港のみならず、がら空きのビル、住宅、オフィス、施設が無数にあるというのです。

経済大国にのしあがった、しかし、気になるのはその実態ですね。

私も、そのことに興味津々でした。

世界に誇れる中国のブランドはないですね。

しかも発明による生産方式もです。

ハイテクは中国の輸出の半分をしめますが、その実態は、電子部品を少しでも搭載していれば、どんなものでもハイテク製品として掲げているだけだということです。

労働力を絶え間なく吐き出すポンプの役割を党によって確保されているだけであり、それが長期にわたり経営者の利益を守り続けるのだそうです。

ゆえに技術革新は必要ないのだといいます。

莫邦富氏の本を読むと、海爾(ハイアール)という中国のメーカーが、日本の松下なみの成長を遂げていることを知りました。

その製品は、日本でもみることはできます。

しかし、それはドイツからの技術移入によってであることは確かです。

これほどまでに世界での技術の向上があっては、それから更なる技術的な向上は難しいことは確かです。

それが党の経営方針ゆえにかなわないのだとしたら、悲しむべきことですね。

技術的な向上が叶うものもかなわなくなってしまうとは。

しかも中国からの製品が売れることによって経済的にも発展することに寄与するわけですが、今だ中国は法治国家でないがゆえに、また法を犯しても儲かればいいという思いが通念化しているがゆえに、海賊版DVDやコピー薬品、精製ドラッグはかなり生産されている、ということですね。

しかもそれを生産する組織は、ギャングやマフィアの保護下にあるがゆえに、放置されたままということですね。

しかもコンピュータソフトの盗作品がコピーされて、世界中にインターネットを通じて売れらていた、ということです。

やはり、こういった日本に住んでると考えのつかない違法なことや、その他、反人道的なことが平然と行われているのが、中国の文化になってしまっているのですね。

文化にまでなってしまっているがゆえに、容易には変えられないし、教育を施せば、というような緩い考えも通用しないということがわかります。

これまで、『黒社会』『蛇頭』といった中国の裏社会のドキュメントを追った本を読んだときにもやはり、これは容易には変えられないなと思ったのですが、それは経済大国にのし上がったがゆえに解決できるというようなものではないのが、この本を読んで更に強化されました。

ことは容易でないゆえに、処方箋は書かれていませんし、だからといってただ傍観するだけでもいけないでしょう。 しかし市民として、中国が良くなる手立てがあるかどうかをかんがえつつ、見守りたい気がしました。 我々にもすることがあることが見つかったら、その行動を率先して行うことが大事だなと思いました。

●この本は以下よりどうぞ!

 ↓

(Amazon)

幻想の帝国―中国の声なき声

tairando.png


おススメのネット本スーパー 『honto』です!

書籍や電子書籍を買うごとに、100円につき1ポイントが貯まります!

そのポイントは、また書籍や電子書籍を買うときに使えます。

更に会員になると、毎月10%あるいは20%の割引きのクーポンが送られます。 電子書籍なら30%offの場合も! こんなサービスのいい本屋さんのサイトは知りません!

  ↓


矢野暢 『日本の南進と東南アジア』

2019-05-12 22:21:45 | アジア経済

この本は、75年にかかれたものですが、非常に興味深い思いにさせられました。

やはりどんな本でも、学ぶものは多数あるのですね。

本を読むたびにそう思います(苦笑)

この本が書かれた時代前後には、東南アジアはどのように書かれていたか、どのような認識下にあったのか、がわかり好奇心が揺さぶられました。

明治期のアジアは、「理のない世界」ということを書かれていたそうですね。

「理のない世界」とは、猟奇の世界、奇習の世界ということですね。

ゆえに、侵略しようが征服しようが構わない、という認識だったようです。

ゆえに、東南アジアへの日本の政策はふしだらだったようです。

猛獣、毒蛇、裸の土民を連想し、ひどく不潔な土地柄を想像してしまうのが当然でしょうね。

今もそうですが南北という図式があり、は先進国、は途上国というように分けられてました。

南には、技術も文化も文明も存在しない、資源は豊富にあるが、ということでした。

旧帝国大学の系譜でも脱亜的風潮が闊歩していたようです。

しかし、SUPER JUNIOR、東方神起、少女時代といった今の韓流ブームを垣間見ると、時代の流れには驚くばかりですね。

supiorier.jpg   tohoumna.jpg

こういったアーティストは、日本のアーティストですらも達成しえなかったドーム公演まで成し遂げてしまうのですから…。

今も噂などの例からわかるように、当時の東南アジアの知識は、口承によるものだっただけに不完全、不正確、感情的なものにとどまっていたようですね。

これは心しないといけないでしょう。

異質文化の尊厳への敏感な感受性を取り戻すべし、ということでしょう。

並ながらこういった議論は大切という気がしますね。

20世紀中期東南アジアは近代化に着手しましたが、すぐに疲弊しました。

冷戦的な国際関係に寄生することで、政治的安定を獲得し、政治的近代化の目算を建てられたのだと、この本の著者である矢野暢氏は分析しています。

当時もいまも、日本は東南アジア産の食糧、農産物、原料の大口購入者です。

東南アジアの外交政策、決定過程が非常に閉鎖的で外交政策がごく少数の実力者による決定だったようですね。

mattackGP_0144.JPG

今もそうでしょう。

やはりアジア諸国の風土は政治的にも経済的にも困難である、ということは幾冊もの本を読めばおのずとわかるようになります。

気候がかなり暑い、過酷な土地柄や気候、識字率の低さ、それゆえの教育の不徹底、多言語によるコミュニケーションの不円滑性…こういった事が障壁になって経済発展が難しいということですね。

これは政治でも同様でしょう。

そういったことの詳細についても深く広く勉強していくことの重要性は誰もが認識しないといけないでしょう。

アジアの国の裕福な民族に生まれた人であれば、日本や欧米の先進国の言語を習得し、それらの国を対象とした機関や商業施設で働き大金を稼ぐことができるようになりますが、そうでない人たちは大金を手にすることは難しいですね。

所得の格差が広がってしまうのですね。

ですから普段何気なく行っている海外旅行でも、自分がそのアジアの国にいくことでどのような現象(経済的なものが主)が起きるのかといった事を考え探求しないといけませんね、理屈っぽいですが…(笑)

でもそういった事は重要と思うからこそ私はこの場で書いているのです。

矢野暢氏東南アジアの人々の発想や、思惟を縛る法則を学ぶことで円滑に思考することができるとしているのです。

日本人は東南アジアをいまだ性悪と規定し、場末と考えていると不満を書いています。

それに東南アジアは、多様性であることを心の前提にすることがいいでしょう、そのことを矢野氏も書いています。

「特定の地域に焦眉の課題性、あるいは病理をみる事こそ前提にするのがいい」と研究を重ねられた学者ならではの奥深い理論を展開されています。

asaiyaGRP_0050.JPG

日本のような多民族でも、多言語でもない国においてはそういった障壁がないですが、いつも不参加であるとか、政治に関する無関心の人が多くなっては、このようなアジアでの障壁と同じことが起こるとまでは急進的なことは言いませんが、そのマイナス点については認識しておかないとダメでしょう。

こういった事を読むと、やはり政治参加をすることの重要性を今も認識する必要があるでしょう。 こういった国では、多民族、多言語といったことが障壁になってコミュニケーションが円滑にならないのですね。

ゆえに統治もスムーズにいかない。

こういった障壁のほとんどない日本を含む先進国は、そういった国々に対する理解力を持たないといけないでしょう。

全体的な構造的な把握が大事ということですね。

こういった国々の社会学、文化人類学、心理学の勉強はもちろん、伝統的なコミュニケーション機能が、国の近代化を左右すると矢野氏は書いていますが、その通りでしょう。

それを歴史的に古くさかのぼって背景を探る必要性、政治構造の成り立ちについての政治社会学的な分析も必要とまで書いています。

タイの政治についても造詣のある矢野氏によれば、文盲率は5割から2割に当時少なくなっていったようですが、やはりそれでもそん状態では政治的には良くないでしょう。

西洋的な政治観で言えば。

それゆえに、無断工作の敢行が存続していたようですね。 政治哲学は効率的に縛りえなかったということですね。 ゆえに、強権的な制度的措置が有効だったようですね。

アジアは概して、カリスマ的な英雄が出て専制支配的政治文化が育つのが当然のようですね、それが今も存続しているのが現代でも同様でしょう。

軍部独裁ですね。

しかし、これは先進国の目で見れば、けしからなく映るでしょうが、これも精神国風に作り変えるべしなのかどうかは誰にもわかりませんね。

こういったアジア社会のこれからの展望に対して、実に考えさせられる問題ですね。

研究の余地がかなりの程度ですがありますね。 文盲率にくわえ特殊方言しか話さない民族が多い、ゆえに選挙が難しい。

制度的尊厳が認識されていないがゆえに、選挙権なし、そしてボイコットする反体制集団の勃興、そして不正選挙などの横行…こういった事を均すには多大な困難が待ち構えていることは明白ですね。

地球市民として考え探求していきましょう。

●この本は以下よりどうぞ!

   ↓

日本の「南進」と東南アジア (1975年)

narahanP_0114.JPG

おススメのネット本スーパー 『honto』です!

書籍や電子書籍を買うごとに、100円につき1ポイントが貯まります!

そのポイントは、また書籍や電子書籍を買うときに使えます。

更に会員になると、毎月10%あるいは20%の割引きのクーポンが送られます。

電子書籍なら30%offの場合も! こんなサービスのいい本屋さんのサイトは知りません!

  ↓


川端基夫 『アジア市場幻想論』

2018-01-02 16:21:01 | アジア経済

この著者の川端基夫氏の書く本は、非常にわかりやすく、しかも奥の深い論述がなされているので、新刊の告知がされるとつい買ってしまうのですね。

前にも、このブログで川端氏の本を紹介しました。

また買うでしょうし、またこの場で紹介するでしょう。

この本では、日本の企業がアジア諸国にいって事業を展開するも、日本でやっている通りにしても、上手くいかないで、試行錯誤しつつ、どのように事業を展開していったかをつまびらかに論述しています。

これは実際に事業に携わった人の生の声も収録されていますので、臨場感があり、集中して読むことができます。

アジアの主要都市では、いたるところに日本の百貨店に出くわすようです。

台北に三越、クアラルンプールに伊勢丹といった具合に。

taiwan2.JPG

また、スーパーは、ヤオハン、ジャスコ、西友、ユニー、サミット、いなげやといった具合に一杯来ているようです。

百貨店やスーパーは、1999年1月の時点で、85%日本のものだそうです。

この本は1999年に書かれた本ですが、それほど事情は変わってはいないのではないでしょうか。

当地では、小売業と日本の問屋の協力によってなっているようです。

困難やリスクを伴うのでこうするのだそうです。

当地に日本の企業がビジネスをしにいくも、撤退の憂き目にあうことがよくあるのだそうです。

それは例えば香港では、短期的に事業戦略を考えるのに対し、日本では長期的な視野に立って商売を考えるようですね。

この地では、先に何か月分かの賃貸料をとってから貸すのだそうです。

しかし途中で撤退しても、そのお金は返されないのだそうです。

しかし日本では、毎月月ごとに貸すのが当たり前ですね。

そこに商習慣の違いが見て取れますね。

借りた土地の直営部分に関しては、品を仕入れて販売しますが、テナント部分に関しては、サブリースをして賃貸料を取るということをしていかないと、元が取れないのでそうするより仕方なかったようですね当時は。

今は変化しているのかもしれませんが…。

そしてマレーシアでは、所得分布や宗教的な差異によってビジネスを構築していかないとうまくいかないようですね。

mareisyer.JPG

この地では、華人系が高い所得を得ているようです。

そして、イスラム系の人が多いですから、宗教的禁忌として、宗教的な方法にのっとってと殺したハラルとそうでないノンハラルと分けて鳥を売らないと売れないのだそうです。

ブミプトラ政策とは、華人系に搾取され続けたマレー系の人間の地位的向上を目ざして行われた政策で、その時以降、会社の割合は、ブミ3割、ブミ+マレーシア4割、外資系3割という比率になったようですが、華人はよく勉強するために、そういった政策にも関わらず、法律的な抜け穴を探し、それを合法的に自分のやりたいように適応させてビジネスを展開していったようです。

立地、製品、所得別にターゲットを変えながらビジネスを展開していく必要があるそうです。

こういった宗教的な差異、民族的な差異を考慮に入れながらビジネス展開をしていかなくてはならないゆえに、日本のように宗教的、民族的な差異がない国とは違って発展が遅れるということですね。

私は以前にタイに行ったことがありますが、首都バンコクでは大きな賑わいを見せていましたが、山奥の方では何か物を売る気がないような人が多くいたのを覚えています。

mankock.JPG

何故働かないの?と疑問に思われるでしょうが、こういう人たちは、何も働かなくても、その辺に生えている野菜や果物を獲って食べればいいという人生観でいるために、あくせく働かずに寝ているのですね。

いい悪いは別として。

それに、バンコクではCD屋もありましたが、たいていはカセットテープでした。 CDは少数でした、今はどうかわかりませんが。 当時CDはお金持ちだけが買うもので、一般の人はカセットだったのです。

そういうお金持ちから付加価値税をとるのが当時の政策だったようです。

ですからCDを買うと付加価値税を取られました。

しかしカセットテープを買っても付加価値税は取られませんでした。 これも興味深いことでしたね。

今は、インド.ネパール料理屋が日本にたくさんできています。

私もそこで食べて店員さん(たいていネパール人かインド人)に何故ネパールやインドで商売をしないのですか、と問うたところ、ネパールでは金銭取引の習慣が国民全体にいきわたっていないから、商売してももうからないんだということです。

ですから彼らがネパールやインドに帰るかどうかはわからないといいます。

なるほど、日本のような金銭取引が当たり前の国は、世界を見渡しても少数派なのですね。

また台湾では、モノの流通経路の違いがあり、日本の流通の仕方でやろうとしてもいけないのだそうです。

また法律の違いもあるのです。

土地使用分区管制があり、商業区でないとビジネスはできないということです。

また国民性の違いもあり、台湾では半年か1年で利益でないと資本を引き揚げてしまうのだそうです。

また、日本で特売をするのは、その特売商品を出すことで他の製品を波及的に売れるという国民性を反映して商売をしていますが、上海では特売をしても特売商品だけが売れて他の製品の波及効果はないのだそうです。

これも興味深いですね。 また先にもマレーシアの民族間で所得格差があると書きましたが、中国でも事情は同じで、都市での所得は農村の3倍の開きがあるのだと思います。

こういった所得の分かれるところでは、やはり商品も差別化しないといけないようです。

やはり日本での均一的なビジネス展開ではうまくいかないのは明白ですね。

それを一度改めて、当地で展開できるように適応させていった方法をつまびらかに論述されているのです。

ですから、この本のタイトルを『幻想論』ではなく、『適応論』と変えたらいいなと思いました。

日本の企業が現地に行ってビジネス展開しているさまを見て、「アジアの人たちを搾取している」と書いてあるのを見たことがありますが、私はそうではないと感じました。

搾取しているというのは、やりたくないことを無理やりやらせる、という感じのニュアンスですが、当地の人たちは、自主的に仕事に従事しているのであって、いやいややらせているのではないと思いますし、現に行った私のもたところそう思いました。

都市と農村、また欧米からの観光客と接する人とそうでない人の格差はあるけれども、それが直ちに日本含む観光客ゆえにそうなってしまうのかどうかは、見地によって違ってくるでしょう。

それはにわかに断定できないと思いました。

その季節になると結婚を控えたカップル、または結婚したばかりの家族の人たちに合わせて、家族用品が売れるようになるのだといいます。

こういった事を見ても、搾取しているのではないのは明らかですね。

これまで書いてきたことの内容のように国民性の違いや商習慣の違いを学んでからビジネス展開をしていかないとうまくいかないということの例を書いてきましたし、これからそれらは不変ではないでしょうから、変わった部分について随時学んでいかないといけないでしょう。

そういったことに従事している人でなくとも、外国に行ったりしたときに、それらの違いを実際に目の当たりにして、そこで思ったことをこれからの人生に活かすこともできるはずです。

抽象的過ぎて分からないかもしれませんが(笑)、こういった知識を得ながら生きていくか、知らないで生きていくかで充実感が変わってくるということです。

ここに紹介したことはほんの少しだけであり、この本にはまだまだたくさん興味深いことが書いてあります。

ですからこういったことに興味ある人はそれらを全部読んでいただきたいです。

●この本は以下よりどうぞ!

アジア市場幻想論―市場のフィルター構造とは何か

ayabikiGRP_0101.JPG

おススメのネット本スーパー 『honto』です!

書籍や電子書籍を買うごとに、100円につき1ポイントが貯まります!

そのポイントは、また書籍や電子書籍を買うときに使えます。

更に会員になると、毎月10%あるいは20%の割引きのクーポンが送られます。

電子書籍なら30%offの場合も! こんなサービスのいい本屋さんのサイトは知りません!

  ↓

参考図書

川端基夫 『アジア市場のコンテキスト』

http://hair-up3times.seesaa.net/article/450418711.html?1514876219


川端基夫 『アジア市場のコンテキスト(東アジア編)』

2017-06-01 10:01:06 | アジア経済


【PR】『ムダ毛ケア エピナード』でサロン同様のケア効果を!

このサイトに来ていただき感謝します。

貴女に質問です。

貴女はどのようにむだ毛ケアしてますか?

カミソリ? 
毛抜き? 
除毛クリーム?


いずれも理想的ではありません!

申し訳ありませんが…。 

カミソリでのケアは、埋もれ毛の原因になりますし、毛抜き肌に負担がかかりますし、赤みやぶつぶつの原因になります。

除毛クリームは、クリームに化学的な界面活性系の成分が入っている場合、肌のトラブルの原因になりますので、肌の弱い人には向いていません。

mudagekea


しかし、この【ムダ毛ケア エピナード】は、トラブルはなく、肌を傷めることなくサロンと同等レベルのムダ毛ケアを実現できます!

好きな時間で、好きな場所で、1人でできますから、サロンにいった時のように、恥ずかしい部分のケアを見られるというデメリットもありません。

 これは、肌に機材を照射してケアするのですが、照射後は、付帯しているモイストケアジェルを塗るだけです!

それのみならず、この機材は肌のクリーニング機能もあります。

 これだけで、サロン同様のケアの効果が得れるのです!


hadaiya

 

従来のムダ毛ケアで満足できなかったかた。

 もっとレベルの高いムダ毛ケアを家で実現したかったかた。




この両者のかたにこの【ムダ毛ケア エピナード】はおすすめです!

 
【ムダ毛ケア エピナード】はコチラ!
  ↓
エステサロンパワーで簡単ムダ毛ケア 【EPINAD エピナード】 +モイストケアジェル1本セット


経済はどのように発展するか、どのような資質を備えた国が発展するかということを大学時代に本をいっぱい読んで勉強してきた私は、やはりこういう題の本には非常に興味がわき、また深く読んでしまいました。

経済が順調に発展するのは非常に困難なことであり、高度工業化や産業化を達成できたのは、ヨーロッパ北西部プロテスタンティズム文化圏諸国や北アメリカ、日本、NIESという地球上のごく一部の国々だけであり、低開発国の離陸がいかに難しく困難な道のりであるかがよくわかりました。

minpaku.JPG

しかしその定説に抗うように、今はアジアの国々の発展が著しいです。

第二次大戦後の日本のように、急ピッチでの発展が可能かどうかは、世界的な情勢等を考慮に入れながら監察していかなくてはいけませんが、それでもそれなりにうまくいっているようには見えます。

この本の著者である川端基夫さんは、私たちの身近な経済発展のヒントになるモノを挙げつつ、自分の目で見てきた内容を、つぶさにわかりやすく詳説してくれていますので、この本を読んで、非常にハッピーな時間が過ごせたと思います。

この本では、韓国、台湾、中国での日系企業の進出による経済発展の例を挙げていますが、やはり日本での経営のやり方が、そのまま現地では通用しない、ということが様々な例を挙げながら説明されています。

やはり、その現地の国民性や文化、商習慣にあったものに適応させなくてはいけない、ということがわかり、これから日本にとって非常に大事になるマーケットの勉強というだけでなく、国際社会での協調という意味でも、大学教授や海外進出する日系企業に勤める人だけでなく、一般国民も読んでおいたほうがとてもいい読み物であると思いました。

korea.jpg

韓国では老舗というものが存在しないということを知り興味深くなりました。

それは代継ぎをさせるという文化がないからだといいます。

また韓国の不動産市場では、日本とは逆で貸主が有利で、賃貸期間が来たらすぐに追い出されるということです。

台湾では、商業への蔑視が通念化しているがために、命や生活をかけるということがあまりないようです。

ゆえに、外食チェーンでは、従業員の転職や引き抜きが横行しているようです。

こういうことをするパターンは日本でもありますが、横行するほどではないですね。

また、卸問屋が台湾ではほとんど存在しないがために、日系企業が進出してもほとんど利益にはならなかったようです。

こういう現地での進出での失敗は、現地の研究不足が起因して利潤を上げる仕組みの構築ができていなかったがゆえなのです。

そういった経験理論を得たうえで、やはり現地への進出をしていなくてはならないようですね。

そういった経験理論を生かしたうえでの日系企業の成功例がたくさん挙げられています。

こういう日本とは異なった文化を知ったということだけでなく、共通点も当然ながら存在します。

早朝から深夜の通勤者が多いために、コンビニが大いに流行っているということです。

またテレビショッピングも同様に。

そして、クレジットカードローンの破産者も経済発展のスピードと比例して増えているということです。

これは、韓国のみならず中国でも同様のようです(苦笑) これも今の日本と同様ですね。

その他、進出して黒字になった日系企業の例や、それらの企業の成功要因を文化、歴史的に分析した例や日本にはない現地のコンビニのサービスの例や、生活圏が5キロ変わるだけで、全然商業圏になる中国の例や、消費水準の上がっている都市の例などが多く挙げられていて非常に興味深くなりました。

diasupora.jpg

これからいろんなアジアの国に旅行や現地へのフィールドワークなどをしていくこともあるでしょう。

そういった人やアジアへの興味関心のある人は、こういった経済発展の例を読んでおくだけで、更に面白くなることは間違いないでしょう。

あらかじめ知識を多少なりとも入れておくだけで、楽しい気分になりことは間違いありません。

そのために絶好の本としてこの本を紹介したいです。

●この本は以下よりどうぞ!

  ↓

アジア市場のコンテキスト【東アジア編】-受容のしくみと地域暗黙知-

 

おススメのネット本スーパー 『honto』です!

書籍や電子書籍を買うごとに、100円につき1ポイントが貯まります!

そのポイントは、また書籍や電子書籍を買うときに使えます。

更に会員になると、毎月10%あるいは20%の割引きのクーポンが送られます。

電子書籍なら30%offの場合も!

こんなサービスのいい本屋さんのサイトは知りません!

  ↓


【PR】『ローズ ボディリフレッシュ』で殺菌と恋愛を!

こんにちは。

 このサイトに来ていただき感謝します。

 今回ご紹介するボディソープは、巷にあるものとは全然違います。

 巷にあるボディソープは、洗浄成分は入っていても、殺菌成分は入っていません。

 この【ローズ ボディリフレッシュ】は殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールが入ってますので、足のにおい、脇のにおいを元から絶ちます!

これを使用することによって、ほんのりローズの匂いがつきます。

ローズは、 「恋の香り」であるといいます!

これで貴女の恋愛も…

 ファイル

恋愛のみならず、ビジネス等やスポーツ等での成功には、清潔感が欠かせません。

こういったことにおいて不潔な人,臭いのある人で恋愛成就している人や成功している人がいますか?

 いないですよね?

ですから、これらの成就のためには、清潔感が欠かせないのです!

 kissin'

恋愛において、抱き合った、近づいた、その時に体臭がきつかったがために、百年の恋も一気に冷めた、なんていうエピソードは枚挙にいとまがありません。

ですから、洗浄のみならず、においの元から絶ち、ほんのり恋の香りがつく【ローズ ボディリフレッシュ】を私はお勧めします!

 私も使用中です。
 
【ローズボディリフレッシュ】はコチラ! 
  ↓
ローズ サプリメント メルローズ 口臭 体臭 ケア 飲む フレグランス 月見草油 60粒