以前に『カント』という本で紹介しました岩崎武雄氏の本の紹介になります。
哲学のすすめ、ということですが、哲学といいますと、何か後世に何百年以上も影響を与えた偉大なる思想家の教えを学ぶ、というように思われがちですが、それだけではないのですね。
一般人と無縁の事ではないのですね。
我々がもっている哲学は、過去の哲学者たちの思索の結晶なのです。
勿論、一般人のも含んでいますね。
ですから、そこは卑下せずに、その道の中でいろんな行動、思索した挙句にできた考えは、自信をもって人に語り、上手くいかない人には、胸を張ってアドバイスするのがいいでしょう。
ただ、後世に何百年以上も影響を与えた偉大なる思想家の思想は、やがて多くの人々の思想に認識にしみこんでいき、次の時代の常識になっていったのですね。
ですから、そういうことを本を通して学び、謙虚に人生に活かすのがいいでしょう。
人類が髪を発明し、それに書きとどめることを考えついてから、社会現象、心理現象をそこに著し、自然科学、社会科学が生まれました。
その当時には、哲学から、これら科学は独立していましたが、価値判断、何をどうすべきかといった事については、共に科学的な判断が必要になってきます。
それはなぜか、何故そうあるべきかということは、いろんな角度からものを見つめないことには、判断をすることができないからですね。
その多面的にもの事をみる、観察する、ということがすなわち哲学ということでしょう。
価値判断の学、それが哲学ということでしょうが、やはりそれでも価値観だけでそれをするのは間違いでしょう。 それはやはりいろんな知識、情報の蓄積によって可能になるのです。
この本の中で印象に残ったのは、歴史学についてですが、これも一見関係ないように見えて、やはり哲学を極めるうえで大切なことだなあと思いました。
歴史的出来事の間の因果的な連関を歴史家はすべきである、ということですね。
何が本質的に重要な意義を持っているかを説明しなくてはならない、ということですね。
そういった仕事において、その歴史家が書いた本を読んで、いにしえの思想家たちの評価は変わってくるのですね。
ですから歴史家の仕事は重要だなと思いました。
物事の因果連関を詳らかにする、この仕事は非常に簡単に見えて逆なのですね。
その仕事のためには、いろんな情報を集めないといけないですから。
自分1人あるいはそれで足りなければ複数の人たちとしなければならないのは言うまでもないことです。
それでも完璧にはできないです。 人の得る情報は1人でするにしろ、複数でするにしろ限りがありますから。
でもいつまでも情報集めの仕事ばかりしていては先に進めないですから、そこは割り切って先にすすまなくてはならないのです。
このように完璧を目指しながら完璧を期することはできないのですね。
真理を目指しながら真理を得ることができない。
それがわかり、そんな姿勢を目指したくなるということがこの本1冊で分かりました。
ただ、哲学にしろ他の学問にしろ、その本1冊だけ読めば、あとは本を読まなくてもいいということではなく、更に何十冊、いやそれ以上読まなくてはならない性質のものであるということをしなくてはならないのは言うまでもないことです。
しかし、人は人との付き合いや遊び、仕事その他で忙しいこともあり、そういった事をするのが可能な人は限られていることは言うまでもないですから、それを強制することはできないですし、不可能でしょう。
しかし、先にも書いたように、完璧を目指しても完ぺきにはならないのが、哲学および他の事柄の性質なのです。 勿論、大学教授といった人たちですらもそれは不可能でしょう。
1年に100冊以上本を読むツワモノの教授であっても、世界の全部をみたわけではないのですから。
完璧を目指しても目ざしても完璧にはなれない、そういう性質なのです。
しかし、なら完璧になれないのならば、成長を止めてもいいではないか、と反論されそうですが、それも違うのです。
人は多面的に物事をみることで、成長するのですし、そういう成長を止めない人間こそが魅力的に見えるのであって、だれもがそういう人間像を目ざすべきでしょう。
成長を止めた人間に魅力的と映った例は私は知りません。
知らないからこそ、そういう人間を目指したいと思うのですし、今も勉強しつづけます。
そんな人生を生きるヒントをこの本から得ていただけたら嬉しいと思います。
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