島田晴雄 『日本の雇用』

2020-04-25 17:53:19 | 日本経済

90年代の初めにバブルがはじけて、その後、企業のリストラクションあふれる中で、このような雇用の調整でいいのかという疑問から発していますがやはりそれには否を突きつけているようです。

これまで企業内でノウハウを蓄えてきた中年サラリーマンを首にして、新規雇用を増やすというのでは、本末転倒であるということですね。

確かに新規雇用の人間は、安く雇用することができますが、ノウハウもほとんどないですし、仕事もそれほどできないでしょう。

ただ、日本が輸出大国で、世界2位の経済力を手に入れられたのは、いろんな要因があるでしょう。

それを逐一ピックアップしている紙幅はないですが、中でも一番の大きな理由は、他に拮抗していける国がなかったということでしょう。

それで輸出で勝つことができたのです。

もちろん、世界に冠たる技術という面も当然忘れてはならないでしょう。

しかし、昨今はアジアを中心にいろんな国が勃興しているのですし、それらの国で作るもののほうがかなり安いですから、単なる消費財ではこれらのくにに勝てないのです。

では日本がこれらの国に抗うには、高付加価値のある商品が中心にしていかないことには進まない話しなのですね。

もちろん、世の中は単純ではないですし、そういった消費財で勝つこともできることはありますが…。

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その際に、そのノウハウを持っている、そしてそれを扱う能力を持っている中年のサラリーマンを首にして、リストラクチャリングをするのは、やはり問題があるということは言えるでしょう。

しかし古今東西の真理として、その内容は自然的に高度化するということはいえるでしょう。

勉強にしろ、スポーツにしろ、何でも一緒ですし、ことは企業内でも同様なのです。

やはり、いろんなものが高度化していくのですね。

これまでの通用していたものが使えなくなってしまい、更に高度なものが開発されたら、それが当たり前になってしまうのです。

その高度化したものが使えないことには、企業は存続できないですから、それを必死に学び習得していく気概のない人は淘汰されるのは目に見えています。

これまで長いこと務めてきた、ノウハウがあるというのだけではなしに、これから新たなモノを習得していく気概があるかどうかが問われるのですね。

プログラミングコンピュータ言語など枚挙にいとまがないです。

そして、流行の速陳腐化というのもあるでしょう。 やはり、先進国のような満ち足りた社会においては、いつまでも長く流行が続くことはあり得なくて、しかも、次々に目まぐるしく流行が変わってしまう。

そういった社会において、先行き不透明な時代ですから、やはり漸次的な給料アップなどは、バブル期のようには見込まれないのは言うまでもないでしょう。

そんな中で、給料が上がらないならば、やる気が失せてその会社でずっと働いていられないという気概が出てしまうのは致し方ないです。

では、その見極めはどうすればいいかは、その上層部や取締役といった人たちの創造力が問われる場でしょう。

人と一緒に物事を成し遂げた場合、それを独り占めするのではなく、関わった人間全員で分かち合う企業が長く存続する、ということを他の本で読んだことがあります。

そのようにするか、そうでない采配にするかは、その会社次第ですし、そのような会社がいいと判断しても、そうならないのであれば、その会社を脱出して自分でそういう会社を設立する、という気概を持つのも全然いいでしょう。

考えに考えた結果、それができなかったというのも、それは状況次第ですから仕方ないでしょう。

ならば、その会社は、副業認めるという柔軟性が必要でしょう。

給料アップができない、なのに副業は認めないというのでは、あまりに頭が固いといわざるを得ないでしょうね。

この、先行きが不透明な時代にそれを認めないのは。

昨今において副業を認める会社が多く出ているのは良いでしょう。

しかし、公務員が副業ができないというのはかなり可哀そうですね、本当の話しですが…。

このようなご時世において、やはり必然化で見逃せないのは、やはり働くインセンティブとして成果報酬型ですね。

物が売れない時代において、いかに上手く売るかということができている人とできていない人に同じ給料を与えるというのでは、やはり物を多く売った人にとっては不満でしょう。

やる気=インセンティヴを働かせるためには、やはり世間は成果報酬型にならざるを得ないでしょう。

それは、もの売りでも、その種によって違ってくるのはお断りしたいです。

人事、給料体系…こういったものはやはり、企業の存続がかかっているときに、ちょっと様子をみようというような悠長なことは言ってられません(笑)

そこは、迅速に、かつ的確に上層部は判断を下さないといけないですからね(笑)

そのために、こういった本をたくさん読んで、多面的に物事を分析していけるようにしないといけないです。

その一環として、この本はおすすめできる代物であることはいえると思います。

この経済社会において、このような本を読むことで、社会の動きがよくわかると思います。

こういった本は会社の上層部や取締役といった人たちだけが読むのではなしに、平社員の人たちが読んでも一向に差し支えないでしょう。

自分の会社が、どのような状態か、そして自分はいるべきか、出るべきかということがわかってくるでしょう。

狭いところに、自分が入って更に狭くするのは、私の価値観でいうといただけないですね。

そのような価値観を持っている人で、そのマクロ的な視点が出来て、自分は違うことをして空気の流れを良くした方がいいと感じた人はそのようにするのがいいでしょう。

それは、会社内だけでなく、自営を始める際にも同じことが言えるでしょう。

同じ業種の店が林立している中に、自分が同じ業種の自営を始めるというのは、私には狂気に映ります(笑)。

そうではなく、その業種が不足している場所に、自分が飛び込んで自営の店を始めた方が自分にとっても、その地域社会にとってもいいでしょう。

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もちろん、ただ出すだけではなく、日々そのレベルアップを施さないといけないことは言うまでもないです。

しかし、そういった事は、人生の一大決心ですから、ご自分で深く考えた末に決断を下すべきなのはお断りしておきたいです。

これは94年に書かれた本ですが、このような面も同様に、外国人の雇用受け入れが必須になると看過していますが、実際今の日本をみるとそうなっていますね。

そういった面も先見性がある人であるなあといわざるを得ないですね。

そんな人の著者たちの本を数多く読んでいくことで、人生を創造的にしていくことができるのです。

そんな人生を描きたい人にはおすすめの本です。

●この本は以下よりどうぞ!

  ↓

日本の雇用―21世紀への再設計 (ちくま新書)

 

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