この本は、ウォルフレン氏の毎度のことながらの、アメリカの政治批判です。
日本の政治の批判ではないからといって読むに値しない本ではないということは断っておきましょう。
地球市民として、脳内に入れておかなくてはならない事柄がたくさん詰まった本であり、それ故にその知識をもっていくか行かないかで、地球の命運が決まるといっても過言ではないでしょう。
周知のように2001年の同時多発テロによって、アメリカのWTCが崩壊しました。
それによって3000人近くのアメリカ人の命が奪われたのです。
その実行犯であるアルカイーダと、その首謀者であるオサマ.ビンラディンを匿っているという理由でアメリカは、イラクに戦争を吹っ掛けたのです。
ですが、国際政治学を学んだ人はご存じのように、テロを戦争によってなくすことはできないのです。
封じ込めることしかできないのです。
それを承知でアメリカがやった。
政治学の権威であるアメリカがやった。
それはなにゆえにか。
ここが焦点であるはずですが、これは私が敬愛する著作家であるウォルフレン氏も的をついた理由を解明できてはいなかったようです。
一番、的を得た解明をしているのは、リチャード.コシミズであると思いました。
リチャード氏によれば、アメリカの年々積みあがる財政赤字、貿易赤字を放置していたら、ドルが暴落してしまうのですね。
そこへきて、イラクが石油決済をユーロに変えたのですね。
それではドルの需要が減ってしまう。
そこで、「イラクがビンラディンを匿っている」という嘘をでっちあげて、イラクを攻めたのですね。
そこでイラクを占領して即座にしたことは石油決済をドルに引き戻したということですね。
非常に卑怯ですね。
もちろん、ビンラディンはアルカイーダの人物でもなんでもなく、ブッシュの一族とつながりのある家系であることは今や明白の事実なのです。
その他、石油や麻薬の利権を取り戻すためであったとか、WTCにアメリカが起こした金融犯罪の証拠が隠されていたがゆえに、そこを隠蔽するためにあそこを壊したのです。
もちろん、飛行機が突っ込んだだけであの巨大なビルが壊れるはずもないのです。
それは、物理学を学んだ人ならだれでもわかることです。
あれはビルの内部に、いろんな装置をつけて爆破させたのです。
その詳細については、ネットその他本などで、その詳細を調べていただくほかないですね。 ここでは概念的なことしか話せません。
それであの戦争に突入したのです。
しかし、そこまで分析が及ばなかったウォルフレン氏は、冷戦終結後、アメリカがソ連という大きな敵がいなくなったことで、軍産複合体を維持し活動させる大義名分がなくなったがゆえに、攻める相手を作ったということですね。
K.V.ウォルフレン
ならばその軍産複合体を縮小すればいいのですが、大きくなりすぎてつぶせななくなってしまったようですね。
その重役たちは、やはり政権と密接にかかわった人たちですから容易にはいかないようです。
それで維持し、仮想敵国を作り、そのために軍産複合体を維持しているということが、ウォルフレン氏の分析であるようです。
その敵国として、アメリカはイラン、ニカラグア、リビア、北朝鮮を挙げているようです。
そしてアメリカでは新政権が誕生すると、各省庁の幹部は総入れ替えになるのです。
日本とは全然違いますね。
その際に、政府が電話を盗聴したり、法手続きなしに市民を管理したり、個人の財産をひそかに取り調べたり、テロリストの者だと判断されれば財産が押収できるようになってしまったようです。
そしてサウジアラビアの支配エリートの統治の仕方は、以下のようです。
人権はほとんど守られてはいないし、学校を通じての反欧米のプロパガンダをやめる努力はほとんどされてないのです。
それがアメリカの利益と分かちがたく結びつけられているのです。
この地を攻めたり、支配する口実になるのです。
何故、アメリカがあんなにも戦争をしたがっていたかは、戦争と経済の関係について描写した本を読むことでわかるでしょう。
その詳細は他の本に譲りますが、戦争をすることでアメリカが儲かるのです。
巡行ミサイルを1発打つことで、100万ドルが入ってくるようです。
また、アメリカの巨大建設会社べクテルは、イラク復興で数億ドルを儲けたということです。 このように戦争をすることでアメリカが儲かるのです。
ましてや、貿易赤字によってドルの需要がちいさくなっている現状においてはなおさらアメリカは戦争を吹っ掛けたいのです。
しかし、それだけでは間に合わないからこそ、日本にドルの買い支えを迫っていたのです。
それに日本の為政者たちは容易にのんできてしまったのですね。
またグローバリゼーションは貧しい国々がいつまでたっても物質的な幸福の最下層から抜け出せないシステムであることは間違いないです。
IMFや世界銀行の構造調整プログラムはアメリカが競争に直面せずにお金を手に入れることが出きるわけで、外貨を吸い寄せ富裕層が投機バブルに金をつぎ込むシステムです。
他国との金融関係や政治関係も操作しているのですね。 しかし、この分析も当たっている部分も大きいと思います。
こういったウォルフレン氏の分析は、リチャード氏の講演やブログや本を読むことで更に深まり納得のいくものに変わると思います。
ウォルフレン氏は、ベンジャミン.フルフォード氏とも対談集を出しています。
やはり世界観が似ているからこそ対談集を出すのでしょう。
そのベンジャミン.フルフォード氏とリチャード.コシミズ氏は対談集はもちろん、一緒に講演を何度もおこなっているのです。
やはり、立場が脱米ということでも一緒、のみならず世界観も一緒なのでしょう。
ならば、ウォルフレン氏のファンは、そのリチャード氏の本を読むなり、ブログを読むことをお勧めします。
やはり何事も、1冊の本だけで真理に近づくことはできないのです。
ゆえに複数の本を読み併せることで、それが叶うのです。
ダイエットも、それに関する本を20冊くらい読んで、初めて成功に近づくといわれたことがありまして目の覚める思いがしたものです。
もちろん読むだけでなく行動もしなくてはならないのはいうまでもありませんが(苦笑)
こういった本の読み併せによって確かな世界をみる脳を養い、そして世界市民としてなすべきことが浮かび上がってくると思うのです。
片務的な知識だけでなく、いろんな面から情報を矯正し、確かなものに変えていく努力を怠ってはいけないでしょう。
その一面として、といってもかなりこの本は分厚いですが(300ページ超)、読むことで確かなものに変えることができると思います。
そんな世界観に共鳴できる人にはおすすめです。
●この本は以下よりどうぞ!
↓
※その他、ウォルフレン氏の本についてレビューしたページは以下です。
↓
『いまだ人間を幸福にしない日本というシステム』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/404153213.html?1442740078
『日本に巣食う4つの怪物』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/411025348.html?1442739448
『アメリカからの独立が日本を幸福にする』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/416108583.html?1442739522
『偽りの戦後日本』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/419390846.html?1442739842
『アメリカとともに沈みゆく自由世界』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/403562125.html?1442740154
『この国はまだ大丈夫か』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/403116925.html?1442740217
『怒れ!日本の中流階級』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474007969.html
『年収300万円時代 日本人のための幸福論』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/376743327.html?1442740414
『独立の思考』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/369324554.html?1442740685
『快傑ウォルフレンの日本ワイド劇場』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474352719.html?1585742051
『日本という国をあなたのものにするために』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474704991.html?1587528849
『民は愚かに保て』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474836111.html?1588163649
『アメリカを幸福にし、世界を不幸にする不条理な仕組み』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474944528.html?1588731312
『支配者を支配せよ』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/475035819.html?1589182011
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