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堀之内九一郎という人間を知ったのは7年くらい前です。
しかし、この人の経歴がすごい。
今は、全国に200店舗以上の店舗を持つ、年商107億以上のリサイクルショップ「生活創庫」の社長ですが、 それまでに起こしては潰した業種の数、実に40以上。しまいには詐欺にあい、一文なしのホームレスにまでなったという過去を持つのです。
しかし、なぜホームレスにまでなりながら、ここまでのし上がることが出来たのか。
堀之内氏は、これまで商売は儲かれば良いんだと思っていた。
しかし、ホームレス仲間にいわれた一言で目が覚めたという。
そのホームレスいわく、
「商売は楽しめることを必死になってやるんだ。人は、自分が本当に楽しめることには、労力を惜しまないだろう」と。
この一言で、人生観が変わったのだという。
これまでの、経歴をふりかって自分は儲かることを第一に考えていた。
だから、どれもうまくいかなかったし、詐欺にも遭遇してしまったのだと。
堀之内九一郎
リサイクルショップを始め、今日の成功にまで導いたのは、機械をいじるのが小さい頃から好きで、それをとことんまでやったからだという。
堀之内氏は、他の著書でも、その道で成功するには、 とことんまでその道を突き進んで、どこまでもやりぬくことの重要性を痛いくらいに強調している。その道に徹しないといけないのだ。
それが可能であるためには、自分が好きなことを選ぶべきだという、このテーゼが通底すると思う。
この本で、
「プールの水をおちょこで汲み出せる人間になれ」
「速さにこだわり、突風で勝負せよ」
「小指の先ほども疑わないくらい信じきれる師匠を持て」等々、
章ごとに分けて力説しているが、好きなことでないことや嫌いなことでは、ある程度可能ではあっても、生活において徹することは不可能であると思うのは、私だけではないでしょう。
「好きなこと、楽しめること」を念頭に置かずに、「周りのみんながやっているから」などという理由で仕事を選び、日々憂鬱そうな顔をしている人間がいかに多いか。そういう人には、この堀之内氏の言葉に耳を傾けてもらいたいものである。
メンタル面でも、この本では実に興味深いことが語られている。
始めの章で、 「失敗とは、うまくいかなかった一つの経験にすぎない」と書かれている。
失敗したときに、思い込みが激しく、一人で憂鬱な気分になってしまう自分には、刺激になる言葉である。
失敗したことの経験があれば、それを土台にして、それを繰り返さないようにすればいいだけのことである。
また、 「どん底に落ちたときに、一筋の光でも見出せば将来の希望が見出せる」とも堀ノ内氏は言う。
例え1000万円の借金があっても、半年待てば継続的に収入が入ってくると思えば将来の希望が湧いてくるのだという。
これは、ホームレスにまでなった堀ノ内氏の経験から出た言葉でしょう。
これもまた、人生で何かうまくいかなかったときに引き出したい言葉である!
人生つまずくことはいくらでもある。
そういう時に、読みたい言葉である。
こういった、成功者などの経験談を読むことのメリットは、自分にない経験を知ることにあると私は思う。
例えば、何か金銭トラブルに見舞われた。あることをやったがうまくいかない。こういとたことを経験したときに、こういう経験談を読むと力がでるのではないだろうか?
「ああ、苦労しているのは自分だけではないのだな。自分よりもっと苦労している人はいるんだな」と。
何かに失敗して大金を失ってしまっても、堀之内氏が損した額にくらべれば自分のは何てことないな。
苦労して何もうまくいかなかったとしても、堀ノ内氏が起こしてはつぶした職の数に比べれば自分のはたいしたことないなと思えるはずである。
ちょっとの失敗で鬱になってしまう人、あるいは一人で思い詰めて、終には自殺までしてしまう人は、考えが短絡すぎるのである。
もっと広く考えて、人から励ましをもらうなり、この本のような経験談を読むべきだと思うのだがいかがなものだろうか。
最後の章で 「分かれ道では、絶対に得しそうではなく、楽しめそうを選べ」と書いている。
そうすることが成功への近道だというのだ。
楽しめることをやっている人には、自然と運がついて来るし人もついて来るというのだ。
なるほど、楽しみながら仕事をやっている人にはオーラが出ているし、笑顔があるから自然と人が集まっている。
一方、つまらなそうにして仕事をしている人には、近寄りがたい雰囲気があり、希望を託す気にはなれない。
本田総一郎や松下幸之助は、本当に機械いじりが好きでそれに没頭したから今日の彼らの名誉がある。
しかし、失敗した人の原因を突き詰めれば、損得勘定で動いたからだという。
なるほど、これまでの成功者、
例えば
ロバートキヨサキ
ドナルドトランプ
ハーブエッカー
「ユダヤ人大富豪の教え」にでてくるゲラー氏
堺屋太一
森永卓郎
マークゴールドマン
そして堀之内九一郎 こういった成功者たちは口を揃えて同じことを言っている。
「楽しめることをやれ!」と。
私も、これら成功者たちに見習って、楽しめることをとことんまでやって成功したものである。
人生において、成功者の言を取り入れたいと考えている人は、私の注釈を読むのではなく、実際の成功者の言を読んだほうがいいに決まっている。
私の言などより、何倍も重みがあるはずである。
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