自転車操業日記

自転車と組版ソフトについての備忘録。

本日操業。

2010-12-01 23:30:31 | くいもん
クソ忙しい。泣くぞもう。忘年会なんてやってる暇ねぇよ。逃避だ逃避。

先週はじめ,2日休んで(あああもったいない)おかあさまのお供をして奈良に行ってきた。休みたくないけど「もう旅行できないと思う……」とかおっしゃるのでむげにお断りも出来ず。
……何が最後だよ。室生寺の奥の院まで,700段からの階段を上りきられ,翌日も長谷寺にお参りして,午後奈良市内で興福寺と東大寺を歩いて回られましたよ……。お元気じゃん。

長谷寺の塗香がたいへんよい香りだったのでいただいてきました。下調べも何もしていなかったので,定家卿と俊成卿の塔があったのがうれしい「びっくり」でした。
室生寺は建物の屋根の形がとてもきれい。あと貫首さんの書の展示をやっていて,これがすごくよかった。だらけたときにちょっと喝が入るような書なのね。思わず買っちゃおうかと思った……。おうちの床の間に飾れるサイズだったら危なかった。

ふるいお寺の建物に使われている材はすごい。だいたい,長谷寺の観音様は,実は寄せてあるようなのだが,ほとんど一木みたいなものらしい。あのサイズのクスノキ……。
接いだあとのない柱だとか板戸だとかの大きさには圧倒される。あんなでかい木があったんだな-と思う。
最終日に最後に見たのは元興寺で,これは鎌倉期の建造物なのだそうだけど,使われている材に節がめだつのね。そんなところも違いかなと思った。
元興寺ははぎが真っ黄色に色づいていて,とても美しい景色でした。ここ気に入りました。

しかし初瀬街道はよいところでした。暇になったら自転車で回りたい。適度なアップダウンもあり。あとバスからみた室生寺へののぼりはたいへんココロそそられるものでありました。八ヶ岳よりゆるいけどそれなりの勾配で,楽しくのぼれそう。そこから外れた,宿(民宿)のある集落への道はとんでもなかったけど。あれはダフネじゃ無理げ。MTBのギアがいりそう。
ここの民宿は雑な親戚のおうちに泊めてもらってる感じで,ビジネスホテルに慣れているアタシには気にならない。2日目はひと部屋がへたな一軒家くらいの床面積のある少しお高い宿にとまったのだけど,料理に関してはそこよりずっとよかった。味もメニューも。山菜の旬の時期ならすごくいいんじゃないかと思う。
写真を撮る習慣がないので残念だったのだけど,むかごをおだしで煮てたまごとじにしたのだとか,くるみの味がしっかりある白あえだとか,おいしかった。漬け物も既製品ではないだろう。西の味付けなのか,薄味でやさしいのもよかった。こういうのはたいへんにありがたい。
2日目の宿は部屋に露天風呂がついていて,ベッドルームが2階にあって,1階の部屋にも2階の部屋にも洗面所とお風呂(1Fは露天)がついているようなところだったけど,料理はだめだめ。刺身の温度管理もできないって,平均以下だと思う。おいてあるお酒もあんまりよくなくて,ビールしか飲まなかった。のびのびと広いのはいいけど,旅館でめしがまずいのは致命的ではないか。あんまり工夫もなかったな。
しかし,われながら贅沢な旅行は出来ない体質だと思う。
2日目の宿をのぞいては,食べ物はよかった。3日目のお夕食は新幹線乗り継ぎの時間に京都駅の中でにしんそばやさんでくったけど,そばはともかくおだしがよかった。西はうまいものが多いと思う。アタシは生の魚にそれほど執着がないので,煮炊きしたものがうまいのがうれしい。茶がゆうまかったよ茶がゆ。「春鹿」の蔵元が猿沢池のそばにあるらしかったのだけど,おかあさまもお疲れだったので,これは断念。
現存する日本最古の,というお砂糖やさんの水飴をお土産に買いました。お米のでんぷんを麦芽で糖化したもので,そこらで売っているのよりずっと濃厚な味。ちょっと酸味を感じて,うまい。
あと麻製品をちょこちょこ買いました。正倉院御物のプリントしてあるタペストリーとか。かばんに弱いので和服に合わせるボストンに触手が動いたけど,和服もう着ないし正気に戻った。めがねが合わなくなってきてるっぽいので,かばんよりめがねだ。

それよりも特筆すべきはお留守番のおじょうさまであります。かわいい。やばい。
月曜日の朝は早く出かけたのだけど,そんな時間からふたりでばたばたやっていたのが不安だったらしく,にゃーとか細い声で鳴いてかわいかった。
この日の夜におにいさまが来てくださって,24日の夜までいてくださったので,おじょうさまおひとりでお留守番の時間は短かったはずなのだけど,おかあさまも乳母やもいないところにちょっと知ってるけどよく知らない人がいるっていうのはだめだったみたいで,姿を現さなかったとか。そしておにいさまがいらしたときには2かしょにねこげろが存在していたとのこと。ストレスで戻したのかしら。
水曜日の午後にはおとなりのパグちゃんママとパパが様子を見に来てくださって,そのときはお玄関が開いたら慌てて出てきたらしいのだけど,違ったーって露骨にいやなお顔をなさったそうな。知らない人にもわかる露骨にいやなお顔。ねこのくせに。
んでおかあさまと乳母下僕は19時すぎに帰宅したのだけど,このときは爆睡中でお越しにならず。下僕が荷物を置きにお部屋に行ったら押し入れの中で丸まっていました。叩き起こしておかあさまにお渡ししたらべたべた甘ったれていたけど,あとで咬んだりねこパンチ繰り出したり。おかあさまがお休みになったあとは下僕の右手狩りを敢行。咬んだりかかえてねこキックやりたがって,日付が変わるまで寝かせてもらえず。これって報復だったのかなあ。でもその力加減とかふわっとあったかい感触とかかわいいったらないのでつきあってしまうのだった。

にしんそばのお店で不思議に思ったこと。
こっちではそばやのメニューはだいたいそばとうどんに互換性がある。でもにしんそばやさんはそうではなかった。にしんそばはあるけど,にしんうどんはない。アタシは百合根うどん(素うどんの上に百合根の衣なしコロッケみたいなのがのっかっている。おだしに浸っていても崩れないので,だんご状にしたのに片栗粉か何かまぶして素揚げなのだろう)をくったけど,これのそば版もない。
西というのはそういうものなのだろうか。
あと,1日目のお昼に「たぬきそば」を頼んだら,こちらでいう「きつねそば」がちゃんと出てきたのがプチうれしかった。噂では聞いていたけど,実物を見るのは初めてだったのです。
でもって「きつね」はメニューにないのだな。
「きつね」はおあげでおいなり様だから「きつね」なのかと思っていたけど,ちがうのだろうか。
あと西には「むじな」ってあるのかなあ。

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