自転車操業日記

自転車と組版ソフトについての備忘録。

登場人物紹介

ゆかり:長女。アルミの入門車。52-42-30×13-25。ひたむきでまじめな性格。2009年8月29日,失踪。誘拐されたものと見られる。引き続き情報求む。荻の葉:次女。スチールのオーダー車。50-34×12-25。自分を甘やかすバイク。といいつつ脚使わされる。外面如菩薩内心如夜叉。ダフネ:三女。養女にきたスチール車。ラグつき。44×13-28。見た目は派手だけど実直なよい子。じつはいろいろマニアック。犬君:四女。量産型小径車。Giant escape miniってやつです。養女に出したので,今はいないよ。roadman:廃車にされかけていた30年近く前のフレームを拾ってきてレストア。いろいろ問題はあるけど,基本いいですよこのフレーム。びっくり。おじょうさま:筆者の雇用主。しっぽのあるメカニック。基本的に何もしない。2017年8月18日,ご逝去。享年19ちゃい。コネコ:ねこ3代目。まだキャラクターがはっきりしていない。チュウネコくらいになったら名称が変わるかも。……もうコネコというサイズではないけど,いまのところまだコネコで行く。ひたすらノーテンキで,やってることはまだまだコドモ。筆者:動力発生器。燃費,性能とも悪い。最近坂が登れない。

ポテサラもどき

2017-04-21 13:04:39 | 泡沫
卵が好きではないので,マヨネーズはほとんど使わない。
なのでポテサラをつくることもあまりないのだけど,たまーに食べたくなることがある。

で,練りごまで「もどき」をつくることができるのでは,と思いついてやってみた。
ごまだけではかたすぎるので,おだしとみりんとお醤油で伸ばして,マヨだから辛子も入れて,ポテサラの材料をあえるだけなんだけど。
お酢を使わなかったのは,ごまとお酢を合わせるのがちょっとこわかったから。

マヨは要するに卵とお酢と油で,ごまも油だから,結構それっぽい感じになった。もちろん酸味はないので,その点はもの足りない。あと,意外に辛子がきかなかった。
考えてみれば土佐酢の和え物にごまを添えたり,ごま酢味噌なんてものもあるのだから,ごまとお酢は合わなくもないだろう。
土佐酢買ってきて実験すれば楽だよな。辛子じゃなくてマスタードなら酸っぱいから,それでもいいか。
しかしおだしとじゃがいものゆでたのだから,これから暑くなるしお弁当には向かないか。

本:光源氏が愛した王朝ブランド品

2017-04-16 17:40:31 | 支持表明
このところ,紙も電子もアタリを引いていてうれしい。これは電子で買って,iPhoneで読んでいた。通勤電車の中で読むのは,文庫本より楽かなと思う。

原本は角川選書で,2008年に出たもの。原本の方は知らなかった。著者は河添房江さんという方で,大学の先生らしい。らしいというのは,著者略歴がついてないから。たぶん,紙の本はカバーにそれが出ていたのだろうと思うのだが,電子版にはカバーはないから,落ちているのではないかと思う(あるのかもしれないが,少なくともわたしは見つけられなかった)。理由はわからないが,ちょっと不親切。そんなにコストのかかる話でもなかろうに。

さて,内容。なんだか浮かれたようなタイトルの本だけど,私たちの世代が日本史で習った「国風文化」というものを,物流を通してとらえ直してみよう,というテーマの本で,たいへんに面白かった。『源氏物語』は光源氏が産まれて,おそらく50歳を過ぎて亡くなり,その後の世代までが描かれているので,半世紀以上の時間の流れの中で人が動いている。末摘花が着ていた「黒貂(セーブルだって!)の皮衣」というのは当時はすでに時代遅れになっていたそうで,これも落魄の(そして周りの見えていない……たぶん外とのつきあいのほとんどない)姫君,という造形であるのだそうだ。
そこでなぜセーブルが時代遅れになったのか,というふうに話が転がって,セーブルはどこから入ってきていたのか,窓口はどこだったか……という解説が続く。物語の小道具から,東アジアの歴史,経済構造の変化,産業技術史などに話題が広がっていって,文化史研究の広がり,おもしろさに触れた気がした。さんざん読み尽くされたような本が,新たな窓になるのだ,という驚きが爽快。

歴史が好きだったり,古典文学本が好きな学生さんは,読んだらきっといい。自分だったらこういう古典をこう読む,そしてこのテーマを調べてみたい,というように思えば,研究手法ガイドとして良書ということになるし,そうでなくても,歴史研究,文学評論の可能性みたいなものを感じるきっかけを作ってくれると思う。
わたしは紫式部の和歌も好きなので,彼女が時間と社会をどうとらえていたのかを作品から考えるひとつの視点を与えてもらった,という気がしている。そういう意識で読み直すことは,ないような気もするけど。

NHKブックスで同じテーマの本があるようなので,そっちも買う。

コマル

2017-04-06 17:19:29 | 泡沫
職場のそばのソメイヨシノには,前はコマルハナバチのクイーンがいっぱい来ていた。
サックスブルーというのか,すこし赤味のある水色の空を背景にしたつめたいピンクのソメイヨシノの花房の周りを,黒い丸が重たそうに,なんだか不器用に動いているのはかわいかった。その彼女たちがけなげな母であるという思いも手伝っていたかもしれない。
梅雨時にはアベリアに,レモンイエローの雄蜂と,新女王がたかっていた。
このところソメイヨシノの開花が早い年が何年も続いて,ハチの姿を見なかったので心配していた。

ことしは昔のように,卒業式ではなくて入学式にソメイヨシノが咲いた。またハチが見られるかと楽しみにしていたのに,やっぱり全然いない。
それで気づいた。
坂の途中にあった緑地が,大きな集合住宅になって,もう何年にもなるではないか。
かれらはあそこから来ていたんだ……。