文楽 人形浄瑠璃を初観劇しました。
今まで、テレビでチラ見だけ、
本物は、すご~くおもしろかった~
平成二十一年二月公演
人形浄瑠璃 文楽
第三部 「女殺油地獄」(おんなころしあぶらのじごく)
徳庵堤の段、河内屋内の段、豊島屋油店の段
作:近松門左衛門
太夫:豊竹咲太夫、豊竹呂勢太夫、竹本相子太夫ほか
三味線:鶴澤燕三、鶴澤清治、竹澤団吾ほか
人形遣い:桐竹勘十郎、桐竹紋寿、吉田玉也、吉田玉英ほか
国立劇場小劇場 2月16日第三部観劇
歌舞伎でもよく演じられる「女殺油地獄」。
パンフによると、
人形浄瑠璃として享保6年(1721)に大阪竹本座で初演されました。
近松最晩年の傑作ですが、内容が男女の色恋ものではなく、
当時は受けなかったそうです。
明治になり、歌舞伎で演じられ。
人形浄瑠璃としては、昭和37年に復活、上演されました。
文楽は、義太夫を語る太夫さんと三味線。
それに、人形で成り立っています。
人形は1体を3人が操ります。
文楽のくわしい解説はこちら→日本芸術文化振興会文楽鑑賞の手引き
あらすじは、金持ちのボンボンの河内屋与兵衛が、放蕩のあげく金に困り。
親切にしてもらった油屋の豊島屋の女房、
お吉を殺してしまうという、かなり救われない話。
黒子さんの「とざいと~ざい」っていう、
のどかな口上で幕が開きました。
でも、始まるとテンポが早いし、おもしろかった~
文楽だからか、国立劇場だからか、
義太夫さんの語りが全部舞台両脇の電光板にアップされるので、
わかりにくいのや、意味不明系が即理解できて、
これ、すごくイイです。
歌舞伎でもやらないかな。
「追っ付け」って、何度か出てきましたね。
あのゴーロが使ってたの、古い言葉なのか・・・
あ、映画「カメレオン」ネタですので、
意味不明の方、スルー願いますね。
最初は人形って認識。
操っている人の様子とかが、気になりましたね。
人形の顔を見ると、その後ろの人の顔の方がよく見えて、
ある意味、違和感あって邪魔(あ、失礼)。
皆さん、すごくまじめで硬い表情だし・・・
まぁ、真剣にお仕事されてたら、そうなるんでしょうけど、
やっぱり、文楽見慣れてないからだと思うけど、
ちょっと入り込むのが、難しかった。
でも話が進んでくると、人形に目がいって・・・
不思議なことに、物語が進展してくると、
演じているのが、人形だっていう違和感ゼンゼンなし。
最後の油店の殺戮の場面では、
与兵衛が着物の裾をからげて、白い脚をむき出しにして、お吉を殺すところ。
お吉の髪の毛の元結が乱れて、長い黒髪が。
人形とは思えない生々しさ。
ドッキリの迫力です。
お吉に刃を突き立てるとこも、迫力大あり。
あまりに生々しくて、スゴかった。
こんなに迫力あるとは・・・
人形が意思を持って、自分で動いているというか、命が宿ってるような、
人形の形をした人間が動き回ってるみたい。
油まみれになって、滑るさまも、
おぉ~スゴイ!でした。
与兵衛の長くて白い脚が、色っぽくて。
わたしの脳内では仁左衛門さまに変換。
この与兵衛って、ニザさまの当り役。
残念なことに、観たことないけど・・・
人形って顔が小さくて、手足が長いです。
当時からこれが、人間の理想のスタイルだったのでしょうか。
なんか、今風でちょっと不思議。
人形を近くで見たいですね。
どんな顔してるのか、じっくり見たい。
でも、あの与兵衛の人形は、ちょっと、コワイ。
真夜中には動きだしそう・・・
文楽、おもしろかった~
超オススメです。一度はお試しあれ~