波佐見の狆

A private fansite for Elliot Minor, the Heike, etc.

Good luck, Hugo!!!

2007-10-17 19:50:36 | Harry Sever

当分、音楽記事を書く時間がないと思っていたのですが・・どうしても急いで書かなければいけないことが出てきました。。。

Hugoくんのことです!

Hugoって誰??と思われる方も多いと思いますので、簡単に紹介しておきますと・・・

Hugo Severくん。Harryの3歳下の弟です(現在12歳)。

Sever家には、長男、長女、二男(Harry)、三男(Hugo)と4人の子供がおりまして、下2人が同じ学校(Pilgrims' School → Winchester College)で寄宿生活をしており、音楽に秀でています。Hugoも優れたボーイソプラノであり、学校の聖歌隊でHarryとともに歌っています。

写真は、まだほとんどありません。とりあえず、こちらをご覧下さい。

この聖歌隊というのは、全体的には、Winchester College Chapel Choirといい、ボーイソプラノと変声後の男子学生から構成されていますが、このボーイソプラノのパートの子供たちのことを特に、Winchester (College) Quiristers呼びます。'Quirister'というのは、意味は「少年聖歌隊員」ということなのですが、約700年の歴史をもつWinchester独特の言葉で、他のイギリスの少年聖歌隊では、'chorister'といい、もっと一般的な言葉だと、choirboyとなります。

つまり・・・

「少年聖歌隊員」「聖歌隊で歌っている少年」の意味で3つの英語があり、

choirboy(クワイアボーイ): 最も一般的な語。アメリカでも使う

chorister(コリスター): 特にイギリス(国教会で?)一般的に用いられている語。 ヘンリー8世の時代に生まれた言葉だそうです。

Quirister(クィリスター): Winchester独特の語。1382 に司教William of WykehamがWinchester Collegeを創設したとき、16人からなるQuiristersを置きました。それ以来ずっと守られ続けている伝統。

さて、Harryは、2004年まで、このWinchester QuiristersHead Quirister(トップソリスト・・・つまり一番歌が上手でしかも精神的なリーダ役)を務めていたわけですが、このHead Quiristerに選ばれるだけでも大変なことなのに、2003年にはBBCが主催する全英のchoristerの声楽コンクールで優勝し、’BBC Young Chorister of the Year'という名誉ある賞(称号といってもいいでしょう)を獲得しました。そして、それ以来ずっとイギリスのボーイソプラノ界を率いてきました。

こちらで当時の新聞記事をご覧ください。Harry 11歳です。決勝では、Mozart「戴冠式ミサ」より'Agnus Dei'と'My Song is Love Unknown'を歌ったことなどが書かれています。

Head Quirister時代のHarryの貴重な映像が、YouTubeにありますので、ぜひご覧ください。1人右側に出て澄んだ声でソロを歌っています。こちらです。(最初関係ないおじさんが一瞬映りますが、すぐ切り替わります)

(また、既に紹介したとおり、こちらのDVDでは兄弟並んで歌っているところが観られます。)

さて、このような偉大なる兄の影に隠れて、三尺下がって・・という感じで後からついていっている印象だったHugoですが、兄に負けず劣らずの美しい声と歌唱力を持っているらしく(私もまだ全く聴いたことがないので、「らしく」としか言えないのですが・・)、今年彼も Head Quiristerになりました。兄弟でWinchesterでHead Quiristerを務める。。これだけで十分な偉業なのですが(日本で言えば・・・兄弟で横綱になったのと同等??だって、少年聖歌隊はイギリスの国技みたいなものですからね)、なんと、彼も今年のBBCのコンクールで決勝まで進んでおり、

兄弟揃って

’BBC Young Chorister of the Year'になる可能性

が出てきました・・・となれば、とんでもない歴史的快挙です。 このコンクール自体、だんだんレベルが落ちてきているという話もありますし、もちろんこういうコンテストが全てではありません。これまでにも、Connor Burrowes (fansiteへどうぞ), Aled Jonesなど、こんなコンクールに参加しなくても、名実ともにイギリス一のchoristerとして活躍した少年たちもいます。・・・・でも、ナンバーワンのお墨付きをもらえるということは、やはり本人の大きな自信になるのは間違いありません。

ともかく、今月末27日が決勝大会です。こちらのBBCラジオ2のサイトをご覧ください。少年の部4名の決勝進出者の中にHugo Sever (Winchester College)とあります(写真の少年は、Hugoではありません!これは去年の優勝者W. Dutton)。 St. Paul's Cathedralで行われるこの決勝の模様は録音され、上記BBCのサイトから11月4日から1週間再放送されますので、いずれにせよ、ついにHugoの歌声が聴けるというわけです。今からとても楽しみですね。

Good luck and bless you, Hugo

また、Curraghさんが探してくださった情報ですが・・・

この週末、Hugoはとあるイベントにゲストとして呼ばれています。こちらです。これについても、ちょっと説明しなければならないのですが(presenterのDerek Barsham氏は、Harryともゆかりのある人物ですから)、こちらはBBCとは関係ありませんので、また後日にします。

本サイトをいつも訪問してくださっている皆さんに、Harryの素晴らしい弟Hugo Sever君のこともぜひ知っておいていただきたいと思い、急きょBBCのコンクールのお知らせがてらの紹介となりました。

・・わひーーーん・・もうマジで仕事パニックじゃあ・・・うっうっ