実は、Elliot Minorの記事を書きかけて、草稿のまま放置しているのが2つもありますが、
今日はそれよりも、タイムリーな話題としてぜひとも先に書きたいことがあります。
大河ドラマ「平清盛」です!!
皆さんご覧になっていますか?
早くも、手に汗握る展開ですねえ。。清盛の一人の人間としての苦悩が胸を打ちます。
私は、大河なんて、もうずっと見ていませんでした。かなり話題になっていた「篤姫」も、私の郷里長崎が舞台だった「龍馬伝」も1回も見たことなし。なのに今回の清盛は、予告編のときから、目と耳が釘付けに・・・松山ケンイチさんの大ファンだから?!・・いえいえ特にそういう訳では。。。
あの音楽です!予告編のときにずっと流れていたオーケストラ曲は、実は『タルカス』(Tarkus)というロックのアルバムをクラシック風に編曲したものなのです。
編曲者は吉松隆氏。こちらですね。(NHKのサイトに飛びます。開かないようでしたら、佐渡裕氏指揮による演奏会の模様をどうぞ....と、下記にYouTubeのリンクを貼り付けていたのですが、著作権問題で削除されていました。)
この「タルカス~クラシック meets ロック」というCDに納められています。
このジャケットの不思議な想像上の動物の名前がタルカスです。
このタルカス君は、暴れん坊でして、火山の中から飛び出し、地上のすべてを破壊し尽くし、マンティコアというこれまた想像上のサソリのお化けみたいな怪獣とバトルして、結局海に帰っていくというストーリーです。
この曲(約20分ほどの組曲)のオリジナルを作ったのが、70年代のイギリスのプログレッシブロックを代表するバンドであったEmerson Lake & Palmerというトリオで(バンド自体はすでに解散しています)、アルバム'Tarkus'のリリースは71年、つまりもう今から40年以上も前に遡ります。私はELPのことを初めて知ったのは、このタルカスのリリースから1年か2年後だったと記憶しているのですが、ともかくまだ中学生で、学校から帰るやいなや、勉強もしないで、毎日のように友とELPのレコードに夢中になったものです。
とりわけ、当時既にロック界最高のキーボードプレイヤーとして注目をあびていたKeith Emersonの、かつてない斬新で驚異的超ハイレベルのテクニックに度肝を抜かれ、それ以来、40年近くたった今でも、Keithは私にとって神様です。なんと、御年67歳にしてなお、バリバリの現役ロッカーですよーーー!
オリジナルのジャケット写真を見ながら(こちらが本家本元のタルカスくんです!)、オリジナル曲の方を皆さんもぜひ聴いてください。(20分も聞いてられるか!でしょうからね、3分だけでもいいですから~)
Tarkus (i. Eruption / ii. Stones of Years / iii. Iconoclast / iv. Mass / v. Manticore / vi....
イントロは、フェードインしていますから、しばらく耳を傾けていてください。まもなくオルガンがパワフルにうなり始め、タルカスの火山からの出現を表します。そしてバックから鳴り響くサイレンのような音(シンセサイザーです。Keithが好んで使う音色のひとつ)は、タルカスの雄叫びです。
実は、このタルカスをクラシックに編曲したものがあるということは、私は以前から知ってはいたのですが、タルカスはやっぱりKeithのあのきわめて独創的なオルガンとシンセサイザーでないといけないとのこだわりから、オーケストラバージョンには興味が湧かず、特に聴いてみてもいませんでした。
しかし、今回平清盛の生涯についてのドラマに使用されると知って、なるほどというか、魅力的な編曲だなあと思いました。タルカスは、悪者といえば悪者ですが、地上のすべてを破壊するというのは、つまり自分の思い通りに世の中を動かすということであり、このパワーとエネルギーそのものが、ドラマのコンセプトにぴったりだったのですね。
源頼朝や、義経らに比べると、どちらかというと驕り高ぶる暴君?的イメージがつきまとう清盛ですが、乱れきった世の中を変えたいという純粋な志をもってアクティブ突き進むこのヒーローのテーマとして、見事にマッチしています。NHKもやってくれるじゃないですか。
ちなみに、始まるときのメインテーマに採用されたのかなと当初思ったのですが、そうではなくて、挿入曲として、ここぞというときに流れてくるようになっています。第二話では、冒頭成長した平太として初めて松山ケンイチさんが出てきて暴れまくるシーンに使われていました。
以上、清盛とKeithについて、さわりだけですが、今日のところはこれまで。
実は、次の仕事が・・・!やっつけたらまた、Keithの公式ブログの最新記事など紹介しながらもう少し書くつもりです。