くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

カリフォルニア共和国

2007年10月03日 | Weblog
日本人にとってアメリカのなかでも西海外はもっとも親しみのある地域に違いない。

しかしながら、長年中西部に暮らした筆者から見ると、西海岸、厳密にいえばカリフォルニア州というのは特殊な土地柄である。より厳密にいえば、同州の都市部は。

良くいえば、新しいものへの取り組みが早いというか、先進性があるということなのだが、悪く言えば、しばしば極端かつ性急に新しい方向に走る傾向にある。アメリカという国自体、禁酒法に見るように極端に走るような傾向が無きにしもあらずだが、今回の同州内の二都市がアパート、マンションなどでも全面的な禁煙を条例化したというケース。嫌煙家の私ですら、自治体がそこまでやるのか?と個人的には思えてしまう。

個人的には私は西海岸都市部のリベラルな連中が生理的に好かない部分もある。そういう連中に限って、高学歴、高収入で「新しもの」好き。ただ、彼らの「新し者」好きにはエリート臭がプンプンするのだ。上から下に者をみて、自らの信奉する価値観やライフスタイルこそ優越したものだと思いあがる傾向にある。彼らからみれば、中西部の百姓やブルーカラーなどは、啓蒙の対象なのだ。そして自分たちの考えを理解しなければ、「西海岸に比べて○十年遅れている」とほざく。

卑近な例が、ビール。西海岸のインテリ連中の間には、マイクロ・ブリュワーのビールを好む傾向があり、大手の大量生産モノをのむのは分不相応だそうな。そして大手の馬ションビールが大手をふるう中西部は・・・ということになるのだ。

東海岸のエリート、インテリどもも似たような傾向にある。

というわけで、東西両海岸都市部の高学歴・高収入層が好みそうな雰囲気と臭いをプンプンとさせて出馬したジョン・ケリーは、東海岸の良家の出で資産家ではあるが、リベラルなインテリというイメージとは程遠いジョージ・ブッシュに三百万票以上の差で敗れた。当初接戦と言われたがふたを開ければ意外な大差であった。中西部の中では高学歴・高収入層が多く比較的リベラルが強い都市部に暮らしていた私は、当初からブッシュ勝利を疑わなかった。なぜなら、肌で「田舎者」たちがケリーが醸し出す「臭い」を理屈抜きに生理的に嫌っているのを感じたからである。彼ら「田舎者」たちのすべてとは言わないが、彼らの相当数は、そうした富も社会的地位も兼ね備えたエリート・リベラルたちが、自分たちとは違う世界に住み、自分たちに対して上から下に向ける視線を感じ取っているのだ。

西海岸の都市部の住人たちは、そのあたりの自分たちの特殊性というものを先進性、優越性ととらえたり、あるいは無頓着であったりするように見受けられる。西海岸に住んだ経験のある日本人も、西海岸の大都市部が米国のすべてのように思いこんでいる御仁は少ないないのではないか。

私は以前から西海岸的な価値観や現象が全米的には特殊なのだ、勘違いするなという意味を込めて、西海岸の都市部のトレンドがあたかも「是」であろうかのような前提でものをいう連中には、「カリフォルニア共和国」という言葉で相対することにしている。

あの気候、環境、住宅事情や大都市部の交通事情を除けば、住んでみたい土地だ。マイノリティーの私には住みやすい土地だ。転居を考え一旦は職を見つけたこともあったが、住宅事情を最大の理由に断念したこともある。

ただ、あの都市エリート連中のリベラルにはどうしても拒絶反応を起こしてまうのである。もっといえば、彼らのあの中華思想的な「おれ様スタンダード」的な発想にどうにも我慢ならないところがあるのだ。まあ、それはアメリカ全体に対して程度の差こそあれ言えなくもないのだが。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 沖縄県民は横暴だ! | トップ | 沖縄様 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事